見出し画像

そのデザインは誰をハッピーにするのか

デザイナーとは忙しい生き物です。日々の業務に追われ、徹夜を繰り返し、デザインに対するモチベーションは削がれ、ふと気づくと当時思い描いていたデザイナー像とは違う自分になっていることになかば諦めを感じる人もいるかもしれません。

人は1つの事に取り込まれていくとどんどん視野が狭くなります。そうすると本来のコンセプトや目的も忘れ、ただ先輩デザイナーのOKをもらうこと、クライアントの承認をもらうこと、スケジュール内に仕上げることなどにフォーカスしてしまいがちです。しかしそうやってできたデザインは本来の役割を全うできると言えるでしょうか。

全てのデザインの答えは1つ

狭義のデザイン、広義のデザインと定義されるように、デザインと名がつくものはどんどん増えてきています。ファッションデザイナー、グラフィックデザイナーはもちろん、ウェブデザイナー、UXデザイナー、UIデザイナー、CGデザイナー、インテリアデザイナー、プロダクトデザイナー、ジュエリー、インテリア…など、ここに書き出せばキリがありません。

しかしすべてのデザインに共通していることは明確です。服を作るのか、ウェブサイトを作るのか、指輪を作るのか、家を建てるのか、その表現手法はそれぞれですが、すべては「誰かをハッピーにする」ためのものだということです。そして何かを生み出し、誰かをハッピーにするために私たちデザイナーは存在しているんです。それってめちゃくちゃカッコいいことですよね!

明確にならないうちは、手を動かさない

告白する相手が誰かわからないのにラブレターを書くことができないように、誰のためにデザインするのかがわからなければ、もちろん手を動かすことはできません。

強引に作り始めて一見オシャレなデザインが仕上がったとしても、それはどこか説得力に欠ける穴だらけのデザインでしょう。どうしてもクライアントやチームでその答えを見出せないときは、こんな場合はどうだろうと仮定しスタートさせることもできますが、大切なのは「誰をハッピーにしたいのか」をしっかりとクライアントとチームで握ること。これがプロジェクトの道しるべになり、一貫性のある高品質なデザインを産みます。

プジェクトの大小は関係ない

新しい国立競技場を建てるような大きなプロジェクトも、街のパン屋さんのDMを作るような仕事も、すべては誰かをハッピーにするために行われています。「隣の芝は青い」という言葉がありますが、大きなバジェットの仕事、話題性のある仕事、著名人との仕事などはデザイナーとしては憧れないわけがありませんし、現に私もその1人です。しかしプロジェクトの大小に関わらず最終的なゴールが個人に向かうということであれば、プロセスや表現は些細なことなのかもしれません。(とはいえ大きな仕事はしたいです。笑)

人を想いやるデザインをしよう

少し話がそれましたが、前述したとおり私たちデザイナーの仕事も、結局は「人 対 人」です。大きなプロジェクトの一部としてアサインされたり、炎上してクライアントが怒っているときには盲目になり、それを見失いがちですが、物事はとてもシンプルです。あなたが家族や親しい友人にするように想いやりを持ち、その人の感情を動かし、喜んでもらうことを常に頭に置いて取り組めば、そのプロジェクトは必ず成功に向かうはずです。

デザインすることに疲れてしまったとき、上司と話が噛み合わないとき、クライアントの担当者が自分の好みを押し付けてくるときには一度立ち止まり、「これって誰をハッピーにするためにやってんだっけ?」と考えてみるのも良いかもしれません。

ゴール(誰かをハッピーにする)まで一直線に最短ルートの戦略を立てて、自分のスキルをフルに発揮してハッピーな人を1人でも多く増やしていきましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?