青いからだの獅子舞

20180220

ジョウビタキとモズのそれぞれ雄が毎日のように庭に来る。実家にいたときはどちらも珍しく感じて、見つけると鼻息荒く双眼鏡をもって走ったものだが、今の家に住んでからヒヨドリと同じくらいの感覚になった。ああ、また来てるな、と思うくらいだ。興味がないのではない。鳥が好きだから、ヒヨドリであろうとハトであろうとスズメであろうと、いつまででも見ている。今日もモズの尾が上下にひょこひょこするのを、ヨウと窓から見ていた。見て見て、モズよ、かわいいなあ、なあ? とわたしが言ったら、彼女は窓ごしにモズを抱きしめようと手を広げてガラスにべたっとくっついていた。

ここ数日、料理の腕が絶好調だ。なんておいしいの! と食卓で目を見張る。自分でこさえた料理を口に入れて。
土曜日、夕方のスーパーで、骨つきでぶつ切りの鶏肉が五つ百五十円(!)で処分品になっていたのを迷わず買ってきた。骨つき肉はおいしい出汁になるので、スープや煮込みにする。
そのお肉に塩胡椒してにんにくと炒め、みじん切りの玉ねぎ、人参、イエロームング豆(インドっぽいパッケージ)、も加えて炒めたら白ワインを入れて煮立たせる。ゆでた大豆とその煮汁、ローリエ、コンソメキューブを加えて煮込んだらおしまい。これがとってもおいしかった。でもコンソメキューブは余計だったかもしれない。大豆の煮汁と骨つき肉の旨みを信頼しきれなかったことが悔しい。料理は一生勉強という気がする。

今日は高山なおみさんの本を見ながら、牛こま肉と糸こんにゃくの炒り煮を作った。仕上げの山椒かきいている。目が飛び出るほどおいしくて、ぼうっとしてたら夫のぶんがなくなるところだった。ヨウは初めてこんにゃくを食べた。今は奥歯が三本生えていて、硬めのものも、そろそろ噛んで飲み込むことができるようだ。
週末に作った五目煮が気に入ったようで、まず豆ばかり、次に人参ばかり食べ、そのあと干し椎茸ばかり食べ、おかわりしてまた豆ばかり食べていた。

午後に獅子舞と曲芸が公民館であると知り、行く。わたしはこういうものをあまり見たことがないので、どちらかというと自分が見たくてヨウを連れて行く。いつもはなるべく歩かせるけれど、自分の都合なのでなんだか申し訳なく、昼寝前で眠そうなのもあって、抱っこして公民館まで行く。
ヨウは獅子舞に噛まれるあいだ、ぽかんとしていた。たぶん、噛まれていると思っていなくて、なんとなくさっきのが近づいてきたな、と思っているようだった。
再び抱っこで家に帰ってきたわたしは喉がカラカラで、番茶をゴクゴク飲んだあとみかんを二つ食べて落ち着いた。獅子舞というのは、泥棒のトレードマークともいえる緑の唐草模様のものだとばかり想像していたら、青と白の獅子舞だった。そのことになんだか衝撃を受けて帰ってきた。

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