万花繚乱/After the Rain(そらる×まふまふ):自分なりの解


After the Rainの曲の「世界は~」シリーズは、
本人たちの説明がほとんどないことに定評がある。
おそらく受け手に解釈が広くゆだねられている。

今回は自分が受け取ったままの解釈を記していく。
本人たちからのヒントもないため、特に信憑性の高い根拠があるというわけではなく、本当に個人的な主観の解釈になっている。

今から書く内容によって他の考察を否定することはないと思うが、これを読むことで曲の印象が多かれ少なかれ引っ張られてしまうと思うので、
それを承知の上で、それでもご興味のある方は読んでいただけるとありがたい。



単刀直入に述べると、

After the Rainの『万花繚乱』は、
コロナ禍の中でも音楽の夢を忘れないという思いを、
仮初の姿で結ばれる恋物語に昇華した曲。

だと思う。

ほぼ直感的なものなので、裏付けもないのだが、
以下で歌詞を追いつつ、可能な範囲で補足していきたい。

浮足立つ世の滴り 
落ち着かない雰囲気の世の中
宵は焼けて燈涼しの
日が沈んで、夏の涼しい夜の時間

※燈涼し:暑い夏の一日が終って夜になってくれば、灯がそれぞれの家にはついて、涼しさをほっと覚えること

このあと曲の一番では、「君」との祭りの様子が描かれる。

「君」というのはリスナーというよりも、「ボク」に喜びを与えてくれる包括的な概念のようなものと捉えている。ライブだったり音楽そのものだったり。
AtR両国公演の記念に作られた『彗星列車のベルが鳴る』で、”好きしてる”「君」と同じような存在。

曲の全貌を十分に解剖するに至っていないので、
以下では、特に印象的なパートだけ抜粋。

いつかたとえ君を忘れたい
夏になってしまうとしても
今日の想いは消えぬように
夜空に焼き付けて

去年は活動をやめるか悩んだという2人。
いつか本当に活動をやめてライブをしない夏が来るかもしれないけど、
今の「君」に対する想いはいつまでも忘れない。

宵闇の風を 楽の音を
君で色づいた日々を
ボクは忘れない...られもしない
絶え間ない夜の中

音楽の活動で楽しかったあの時間、忘れやしない。
まだまだ困難な時期は続くけど。

禁忌と知った今は尚更
愛しく想うばかり

もともとライブ得意ではなかったけど、自分の中でいつしか大事なものになっていて、
そのライブができない情勢になったことで、よりいっそうライブをしたいと思うようになった。

何度世界に阻まれど
悩めるものもない

未曽有の非常事態により、なかなか以前と同じようにいかないけど、
活動に対する迷いはもうない。

酸いも甘いも宵闇の火花
悔いて恥じることなどない

辛いことも楽しいことも、人生を彩る要素になる。
何も後悔する必要はない。

千夜未来まで煌めいておくれ
白日と成るままに

この酸いも甘いも散りばめられた日常がいつまでも輝き続けて
明るい世界になりますように。

解き明かして
MVの男の子(狐)と女の子(狸)は、ともに人間の姿に化けることによって、同じ空間で会えて一緒にお祭りを楽しめている。
せっかく会えているのに、何故最後に"解き明かして"なのかー。

今はインターネットでコミュニケーションをとれて、ヴァーチャルで疑似的に会える環境になっている。
コロナ禍の制限があるなかでも、オンラインライブなど、活動を工夫して楽しんでいる。

だけど、いつかリアルな姿で会いましょうという希望が込められているのかなあ。





…なんてね!らーららーら、らーらーらー(露骨な照れ隠し)


作り手側でまったく意図していないとしても、
でもこう解釈しても違和感のないように感じる作品になっているというだけでも素敵だなと思う。

拙い妄想話に付き合ってくださりありがとうございました!


AY

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