見出し画像

SH9Fの思い出

 先日僕の主現場であるMaison book girlの有観客ワンマンライブ、Solitude HOTEL 9Fに行ってきました。前回の∞F(8Fですね)が20年1月5日でしたから1年3ヶ月ぶり。コロナ禍でそれどころではなかった20年にできなかっただけでなく、本来3月にする予定だったはずなのが緊急事態宣言の煽りを受けて4月2日の開催になりました。


PXL_20210402_064429015.MP.jpg



 今回は全曲公演であること、4時間にわたることが前もって公表されていましたが、まあ破格ですよね。どうやって見せてくれるのかもきになりますし、「全曲」という場合、ポエトリーは入るだろうけど、fMRI_TEST#1~#3はやるんだろうかなど、開演前から非常に興味深かったわけです。

 この公演が発表されたとき各種メディアでは3部構成と報道していましたが、実際には2部構成でした。ポエトリーのメドレーと最新曲のfictionに始まり、基本的には過去に遡っていく形でライブが行われ、最後はbathroomで終わるというライブでした。ナタリーのレポートにセトリがでていましたけど、アルバム収録順を逆にって言う感じですね(詳細はナタリーをどうぞ。https://natalie.mu/music/news/423114)。


 感想なんですが、派手な演出は控えめでシンプルに魅せるライブだったと思います。楽曲と歌唱とダンスと、それらを魅力的に見せるためのVJや照明が一体となってあっという間の4時間でした。シンプルって書きましたが、実際にはVJは過去のVJと同じように見えて新たに作られていたり、照明も長丁場だけあっていろんな効果を使っていて飽きさせない工夫と言うんでしょうか、かなり作り込まれたものになっていました。他のアーティスト・アイドルならシンプルとはいえないレベルなんですよね。

Maisonbookgirl_oneman20210402_24.jpg
ナタリーのサイトより私的ベストショット


 今回の会場であるヒューリックホール東京は音がいいですね、ちょっと前半は声が大きすぎない?って思いましたが、後半になると少し調整されていましたけど、それにしても解像度の高い音が聞けて良かったです。座席が後ろから4列目だったんですが、それもあって音像も舞台も全体を把握できたのもライブをみるという観点からは良かったのではないでしょうか。もちろん最前なら息づかいとかまで感じられますのでそれはそれでいいんですけどね。


 ツイッターで何人も指摘してましたけど、後半の、つまり初期曲のパフォーマンスの良さというのは特筆すべきでしょう。個人的にはimageからブクガに行っているので、初期曲に対する思い入れみたいなものはさほどないのですが(好きな曲はたくさんありますが)、それでも昔のライブではよくかかっていたけど最近ではたまにしか聴けない楽曲を、しかも現在のブクガのレベルで聴けたわけです。18年の初頭ぐらいまでライブ時にかぶせがありましたが、それから3年、生歌でも安定したパフォーマンスがみられるようになり、初期曲もより一層魅力的になったかと思います。


 あとこれも特筆すべきなのは後半にむかうにつれて彼女らのダンスパフォーマンスのキレがましてきたところではないでしょうか。4時間と言うこともあって前半はやや抑え気味にしていたのはみていてわかりましたが、後半のどこかの段階でリミッターを切ったかのようにパフォーマンスの力強さが増し、そのまま最後まで走りきりました、しかも余力を残した感じで。その姿は全盛期の高橋尚子がマラソン後にも余裕綽々な様子でインタビューを受けている姿をちょっと大げさですが想起しました。


 この一年間、ほとんどライブができなかった怒りが素晴らしいライブへと昇華された9Fですが、わずか2ヶ月後の5月30日にSolitude HOTELが開催されます。いままでB1から9Fと階数が銘打たれていたSolitude Hotelですが、次回は階数表記がありません。そのためか404という数字が宣伝にも出ているのかもしれませんが、これが何を意味するのか、今から楽しみですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?