無題のプレゼンテーション__14_

お金2.0 - 分散化というメガトレンド

佐藤航陽さんの「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」を年始に読みました。仮想通貨に注目する中で出会った本で、そもそも仮想通貨が熱い(必要とされる)理由の一つである「社会の分散化」というトレンド。このトレンドについての「お金2.0」での言及を整理し、その感想を少し。

そもそも、なぜ仮想通貨が熱いのか?

お金2.0とも関係しているのですが、同著を読む前に、この年末に改めて、仮想通貨が熱い理由は何にあるのか?ということを考えてみました。そんな中、作ったスライドが上記のものです。

『仮想通貨は「法定通貨の価値のリスク」と「社会の多様化・分散化」に対応するアセットクラス・交換媒体のひとつになり得るもの』

仮想通貨がこれだけメディアを賑わせていると、若干思考停止気味になってしまうのですが、要は「仮想通貨はこれからの社会を形作っていくために必要」ということに、改めて、その存在意義に立ち戻ることができました。

社会の分散化は様々な経済トレンドを生み出している

こういった整理をしている最中に「お金2.0」を読みました。すると、仮想通貨から一歩引いて、社会の多様化や分散化と経済のトレンドについて、言及されている箇所がありました。

面白い箇所は色々ありましたが、年末に「分散化」と「仮想通貨」を考えていたので、やはりここが印象に残りました。

改めて、「シェアリング・エコノミー」「評価/信用経済」「トークン・エコノミー」といった経済トレンドを社会の分散化の結果として位置付けて紹介されると、これらの経済トレンドが必然性をもって生じているものと感じられます。

また、仮想通貨(トークンエコノミー)は分散化のトレンドの中の一つでしかないこともわかります。

さらに、最近、注目されているサービスは、このトレンドの組み合わせで説明することができます。(下表参照)

分散化という不可逆なメガトレンドにどう対応するか

分散化は、盛り上がっているサービスの裏側には必ずと言っていいほど存在していることが、わかると、「分散化」というものが不可逆なメガトレンドだと改めて感じます。

そんな中、同著では分散化について、以下のような言及があります。

今起きているのはあらゆる仕組みの分散化である」として、既存の経済、社会のシステムを根本から覆す概念
近代社会が「情報の非対称」を前提に作られた「中央集権化」によったものであるとして、分散化はこの真逆の考え
国家においては政府に、議会政治であれば代議士に、企業であれば経営者に、物流であれば商社に。近代社会では情報の非対称性が存在する領域に仲介者や代理にんを介在することで、情報の流通を握り権力も集中させることができた
IT企業は「個人をエンパワーメントする」という表現を使うことが多いですが、これはまさに従来の代理人が持っていた力を奪って個人に分け与えることに等しい

これらを読むと、今後、すべてがひっくり返ることはなくとも、一部の中央集権化したものは溶け、分散化していくことは不可避(というか、今もすでにそれは目の前で起きていることでますます広がっていく)ということが分かります。

仮想通貨の社会の分散化というメガトレンドの中での位置付けを理解しながら、同時に、分散化社会での、働き方やキャリアの構築の仕方についても考えさせられる本でした。

いただいたサポートはクリエイターの支援(他のnoteへのサポート)に充てさせていただきます!クリエイティブばんざい。