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身体で遊び、自分を知る_セルフ・アウェアネスとマインドフルネス

最近の身体感覚を通じた遊びと、仕事の関係のような話を書いてみます。

キーワードはセルフ・アウェアネスとマインドフルネスです。

1. セルフ・アウェアネスとマインドフルネス

最近は、朝夕の瞑想のほかに、日常の中で目を瞑り、自分の身体をスキャンし、何を感じているか"秒"で受け取るという"遊び"をしています。

この遊びが面白いのは、無意識だった自分の本音に触れること(無意識の意識化)の驚きであり、さらに、本音に触れることが仕事に役立つという実務上の要請でもあると感じています。

身体のスキャンはマインドフルネス的な取り組みであり、それが最近よく耳にする「セルフ・アウェアネス」に役立っているということだと思います。

身体が何らかの事象に反応しているのをつぶさに観察し、それがどのような感情なのか、どんな願いを満たせている、もしくは満たせていないことに起因するものなのかをあえて言葉にしてみるという遊び(取り組み)です。

2.身体感覚と思考の順番

デジタル化が進み、オンラインで人と繋がるようになっている時代です。ボタンひとつでコミュニケーションができるようになり、身体知がおざなりになっているという話を耳にしました。思考に偏りすぎているのではないかという主張です。

これは身体と思考、どちらか一方が大切という話ではありません。

思考はとても重要な取り組みです。言語化、論理的に整理することは日常生活の中でとても大切なことです。ただ、身体と頭を使う順番を大切にしたいという話だと私は受け取っています。

3. 身体知の話_ホクレア号とナイノア・トンプソン船長

GPSやエンジンを積まない双胴型航海カヌーを復活させたナイノア・トンプソン船長は、挑戦をするときに文明社会に浸った期間が長すぎて無理だと言われたというエピソードを読んだ記憶があります。

星の読み方、風や海の様子の読み方は決して、頭の勉強だけでなく、身体全てをアンテナにして、読み取るものなのだろうと10年以上前にその記事を読んだときより少しはリアルに想像できます。

3.身体の反応を通じた発見や驚き

個人的な話ですが、私自身、CxOを担うようになって、益々、自分が何を感じているのか、物事をどう捉えているのか、反応しているのか、に自覚的になる必要性と可能性を感じています。

これは、思考だけで仕事に立ち向かう限界を感じているとともに、自分の物事の捉え方や反応の仕方のチームへの影響、責任の大きさを感じているのだと思います。

と言いながら、実は自分の人生のミッションとか、キャリアとかそんなに大きな話をするよりも以前に、今日食べたいもの、今日話した会話、今日吹いている風というレベルでも、自分の身体が感じていることが分かることや、探るのが楽しいものです。発見や驚きがあります。

自分が無意識に置いていた前提や制約に気づき、大きく驚き、一人、刮目する感覚を持つ体験にも恵まれています。

4.おわりに

自分の意図/願い/本音に気づく方法として、頭で考えるよりも、体がどう反応しているかを見つめる方が役に立つという話です。

少し言い換えると、最初から考えようとするのではなく、「体で感じていることを"あえて"、言葉にするとしたら?」の順番を大切にした方が本質に辿り着きやすいということであり、ジャッジメント(良し悪し)を手放して、そのものをそのまま捉える挑戦とも言えます。

自分に気づくというセルフ・アウェアネスには、身体感覚を研ぎ澄ます(マインドフルネス)がとても役に立つという話でした。

appendix_身体感覚を育む取り組みリスト

1. 瞑想
2. ジャーナリングや日記
3. サウナ
4. ヨガやピラティス
5. 絵
6. コーチング

2011年3月に書いたblog記事で書きたかったのは、自分の身体感覚の観察が自分の願いを受け取るのに役立つことと、その観察の具体的なやり方だったのだと、10年越しにわかりました。

撮影:ao.aliali

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