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題... 本来の官僚らしい官僚が出てきた

◆ 財務省事務次官の指摘の通りだと思います。

~~< 以下 引用 >~~   ■ 財務次官問題、沈静化図る 「バラマキ」合戦、更迭論も―政府 ⇒ https://bit.ly/3aqaljp     与野党の政策論争を「バラマキ合戦」と切って捨てた財務省の矢野康治事務次官の寄稿が波紋を広げている。政府は11日、「私的な意見を述べた」(松野博一官房長官)として沈静化を図ったものの、与野党から批判が相次ぎ、更迭論も出ている。大型経済対策の取りまとめを目指す岸田文雄首相は発足1週間で難題を抱えた形だ。   矢野氏は8日発売の月刊誌「文芸春秋」11月号で、「バラマキ合戦はこれまで往々にして選挙のたびに繰り広げられてきた」と指摘。「国民は本当にバラマキを求めているのか。日本人は決してそんなに愚かではない」と強調し、財政再建の重要性を訴えた。


◆ 矢野氏は、左遷覚悟で、よくぞ指摘してくれたと思います。

 財務省の官僚は、自分たちの本来の役割を忘れ、政権に必要以上の“忖度”をする連中ばかりと思っていましたが、まだ、こんな気概のある官僚もいたのですね。[ #忖度官僚 ]
 なかなかの人物と思って調べると、この矢野氏は、一橋大学出身の官僚らしい。なるほど、だから、こんな気概のある行動もできたのでしょうね。
 ものわかりがいい東大出身の官僚にはこのタイプの官僚は少ない。ものわかりが良いというのは好意的な言い方で、天の邪鬼な私に言わせれば、官僚の風上にも置けない。
 官僚は、あくまでも自分が果たすべき役割に忠実に振舞うべきで、政権にへつらうようではダメ。[ #役割に忠実な官僚 ]


◆ 私は、この論文を直接読んではいませんが、事務次官の懸念は良く理解できます。

 小泉政権の頃は野放図な財政から抜け出そうと、毎年“プライマリーバランス”などについて目標を掲げ、着実に財政出動を減らそうと努力してきました。
 そして、小泉政権では、凋落傾向の日本の競争力も持ち直しかけていましたが、安倍-麻生-菅政権になってから、日本の競争力は底なしの様相で落ちてきました(→ 注1)
 麻生財務相は、経済に関する浅はかな知識を頼りに、見境なく円安を推進する。円安にしておけば日本の輸出が増えて輸出企業は儲かるという短絡的な発想しかできない。[ #野放図な円安 ]
 麻生財務相は、プライマリーバランスは眼中にない“大馬鹿者”。
 それに、日本経済の8割は内需でまかなわれている。輸出経済はわずか2割しかない。2割が少しくらい増えたところで、たかが知れている。
 おかげで、わが国は競争力も底なしに落ちていますが、国民の平均収入も先進国最低にまで落ち込んで、今では韓国にも追い抜かれているありさまです。悲しくなります。[ #競争力の低下 ]


◆ 一方の野党はと言えば、消費税減税や弱者に対しての補助金の大盤振る舞いとかその類のことしか言わない。

 まさに、“バラマキ合戦”になっています。こんなバラマキ合戦を目の当たりにすると、財政を預かっている者としては、もう、にっちもさっちもいかない。[ #バラマキ合戦 ]
 コロナショックで、クビになったりシフトを減らされたりしている生活困窮者も増えています。当然、そんな人たちを短期的に救済してやることも必要です。
 でも、政治家たちの発想のレベルは、とにもかくにも低すぎる。目先の人気取りをめざし、GO TO云々やオリンピック云々などにうつつを抜かすだけ。
 為政者がめざすべきは、的を射た経済振興策(雇用機会の増大?)によって国民の収入を増やしてやること。これが、生活者にとっては最も大切なことだと思います。[ #的を射た経済振興策 ]
 国民各位の収入が継続的に増えないことには、国民全体の豊かな暮らしは実現できません。永久に補助金を出してやることもできないのです。

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●(注1)  日本の競争力が発展途上国なみに低下したことついては、[ 2020.10.08 『IMD「世界競争力年鑑2020」からみる日本の競争力 第1回:日本の総合順位は30位から34位に下落 → https://bit.ly/3lsumMGを参照ください。

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