見出し画像

題... 組織開発のすすめ

◆ 組織開発という考え方の大切さ。

 “組織開発”とは、組織の効果性と健全性を高めることをめざした計画的で長期的な組織変革の実践のこと。[ #組織開発 ]
 従来は、“感受性訓練”などによって直接的に個人の行動を変えようとする取り組みが多かったのですが、組織開発は、組織そのものの行動を変えることが主眼になります。
 つまり、組織開発は、組織文化・やる気・満足度・コミュニケーション・人間関係・協働性・リーダーシップ・規範などのヒューマンプロセスに働きかけるやり方の総称です。
 最近、田舎の小さな工場で働いていて、それらの経営者たちは、人々が何を期待して働いているのかを全く理解できていないのだなと思うようになってきました。
 また、官僚たちの膠着的な状況とかわけのわからない“忖度”などが横行しているのを見るにつけ、やはり、組織開発的な取り組みが大切だと痛感するようになりました。


◆ 組織開発は、初期の頃の“行動科学”と言われていた分野の研究者たちが言いはじめたやり方。

 集団力学のレンシス・リッカート氏や組織学習論のクリス・アージリス氏などが代表的研究者。私は、大学時代からこのご両人に心酔し、その方面の仕事に就きました
 アージリス氏などは“チェンジ・エージェント”ということも、言っていたと思います。一般には、“介入者”と訳されています。[ #チェンジエージェント ]
 なので、私は、コンサル会社に就職して組織開発を中心に仕事をするようになってからも、コンサルとしての自分は“介入者”だということを常に意識していました。
 組織への介入という仕事は、“全人格的な熟練(インターパーソナル・スキル)”が必要な仕事。机上の知識だけでは、どうにもなりません。[ #全人格的な熟練 ]


◆ 組織開発の取り組みをきちんとしたコンサル会社に依頼すると、費用も高いし、時間もかかる。

 それに、経営者には何があっても絶対的に信頼されていないと組織開発には取り組めない。そこが、税理士や公認会計士や弁護士などに仕事を頼むのとは違うところ。
 税理士等は、法的に必要な仕事を代行してくれる人々で、法的に必要な仕事。一方、コンサルは、法的にはいてもいなくてもどうでもいい人たちです。
 きちんとしたコンサルは、経営者の“太鼓持ち”ではないので、経営者の気に入らないこともやる。でも、両者ともに会社を良くしたいと思いを共有していれば、問題はない。
 そんな前提があって、次には、従業員にも信頼されることが大切になります。もし、コンサルが“社長の回し者”などと受けとられたら、組織開発など不可能です。
 コンサルは、組織内のあらゆる状況を知ることでいい仕事ができます。そのためには、経営者や従業員双方の“ホンネの考え方”を知ることが大切です。[ #ホンネの考え方 ]
 だから、“有能な組織開発のコンサル”は、会社のホンネの状況を把握するために、社内を“飄々と”動き回る。コンサルには、タテマエ的な情報は大した意味がないからです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?