共感工房 “トンチンカンな発想”

◆ 著明な学者の中にも、トンチンカンな発想をする人がいるのですね。

~~< 以下 引用 >~~   ■ 円安の今こそ日本経済は成長できる...円高はデフレと失業をもたらす(浜田宏一元内閣官房参与) ⇒ https://is.gd/BpdsmO ■

<円高でなく、円安の時にこそ日本経済は成長してきた。日銀は自国の物価や景気を見極めて行動すべきだ>

●国民に望ましい為替レートは

●円安の時に日本経済は繫栄してきた

●戦後の円の歴史と経済成長

●円高を防いだ黒田総裁の功績


◆ 浜田宏一氏のような発想は、“日本が発展途上国だった時代に有効”な考え方です。

 それは、“安い賃金を武器にガムシャラに働いて輸出を伸ばすことで”国の経済を発展させようとする考え方。私は、中学の社会科で、日本は“加工貿易立国”と習いました。[ #加工貿易立国

 現在も、発展途上国の多くはそんな考え方で国の経済を発展させようとしています。発展途上国が先進国になるためには、一時的にはそんな考え方も必要になります。

 ただし、現在の日本は、先進国の“成熟国”で、世界に類のないほどの少子高齢社会。[ #先進国の成熟国

 働ける人は急速に減り、労働集約的な業界は特に、労働者を確保するのに無理な理屈をこじつけて(技能実習生の名目)、発展途上国からの労働者を導入せざるを得ない状況。

 つまり、低賃金の労働者は外国からの“出稼ぎ労働者”を導入すれは何とかなると考えたのです。そして、そんな考え方は、円が高い時代にはそれなりの効果もありました。[ #出稼ぎ労働者

 それに、世界のグローバル化が進展し、特定の国がひとり勝ちでは貿易摩擦が深刻化します。そんなやり方では、世界から叩かれてしまいます。中国がいい例です。


◆ 最近の円安局面では、そんな考え方もうまくいかなくなります。

 そもそも、外国からの出稼ぎ労働者は、“お金を稼ぐために日本に来ている”。日本よりも賃金の高い国があれば、当然、そちらに鞍替えしてしまいます

 それに、なまじ安い賃金水準でも働いてくれる外国人出稼ぎ労働者が日本をめざしてくれていたので、思わぬ副作用も表面化してきました。

 低賃金の労働集約的な業界などを中心に、適正な賃金上昇のドライブがかからず、本来は“人手不足なら賃金は上がるはず”なのですが、日本は、そうはなりませんでした。[ #人手不足でも賃金は上がらない

 地方の内需産業的な業界などでは、“最低賃金”水準での労働が当たり前の時代になりました。ということで、日本は、“万年低賃金国”になってしまったのだと思います。[ #万年低賃金国

 これは、物価インフレの抑制という面では好都合ですが、円高ならまだしも、賃金上昇が物価上昇に追いつかない。円安局面では、生活が苦しくなる一方なのです。

#コラム #ブログ #天眼流 #天の邪鬼 #共感工房

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