想いよ、届け! 〜 現役理学療法士の私が、地方FMラジオで番組を作る理由 〜


人が何と言おうと構わない。


私は、自分が正しいと思うことを、自信を持って実行していく。





1.はじめまして

はじめまして、かわむーといいます。

わたしは普段、病院の集中治療室というところで働く理学療法士です。
本日は、なぜ私が「ラジオ番組を作ることにしたのか」について、今の私の  “ 想い ”  を、ここに少しだけ綴らせてください。


少し長いですが、こんな変な人もいるんだなぁ〜(笑)と、暖かい目で最後までお付き合い頂けると幸いです。





2. あの冬、私は

私が臨床に出たのは7年前。

最初の4年間はいわゆるマンモス病院で、理学療法士として成長すべく毎日死にものぐるいで働いた。
そして今は病院を変わり、三次救急病院の集中治療室という所で働いでいる。毎日救急車やドクターカー、ドクターヘリに乗せられた患者が、死と隣り合わせになりながら次から次へと運ばれてくる。



私が集中治療室で仕事を始めたのは5年前。

目の前の死にそうな患者をその人らしい暮らしに戻すために、私は必死に働いた。プライベートや少ない給料を自己研鑽に費やし、患者を良くするために一生懸命だった。今も、目の前の患者に全力で向き合っていることに変わりはない。



しかし。


ある日、私はふと顔を上げてみた。


目の前のことで精一杯だった私が目にした、“ 医療現場の外の世界” 。

そこには、テクノロジーやITの進歩、深刻化する人口減少・少子高齢化、破綻しかけの社会保障費、低い労働生産性、人生100年時代、、、など。

日本が抱えるたくさんの社会課題やテクノロジーの進歩。それらに改めて向き合ってみて、今後、自分はこのままのいいのだろうか、一体何をしていきたいのか、何をするべきなのであろうか。


その頃から、私は真剣に考え悩み始めた。


就職して5年目の冬のことだった。



3.新たな挑戦

多くの社会課題に対し、自分自身どう向き合っていこうか悩んでいたある日、私は一冊の本に出会った。

その本の中に、

テクノロジーが進化する中、今後の医療は、

・自動化できる単純作業 → 自動化へ
・  そうでない部分  → コメディカルへ
・   医療者     → 非医療者へ
・   病院の中    → 外へ


裾野が広がっていく。              

(医療4.0 より抜粋)

という一文があった。



私は気づいた。

そうだ。私がやりたいのは、政治家でも研究者になることでも機器を開発することでもない。


私がしたいのは、『医療者→非医療者』となる仕組みづくりを行うことだ!!



集中治療室という所は、私に人の命や人生について、また、医療制度やお金のこと、健康格差や行動経済学についてなど、様々なことについて考えるきっかけをくれた。


集中治療室には今日も多くの重症患者が来る。昨日まであったはずの笑顔が、次の朝来てみるとなくなっていることもあった。人工呼吸器をつけながら一生懸命リハビリをして良くなった人も、間も無く悪化して戻ってきて最期を迎えることもあった。


言葉にならない想いが、どんどん募る。


ひっきりなしに溺れる患者を助け、多くの資源を費やしても、救えない命も一定数存在する。いわゆるハイリスクアプローチとはそういうことだし、そこの意義も分かっている。実際に1分1秒でも長く生きることで救われる家族もいて、私は今の自分の仕事に強い使命感も持っている。


ただ、

“ 目の前の患者さんがこうなる前に....”
“もしも、救えたであろう命が一つでもあったなら.....” 

と、強く思うようになった。 

私は、選択肢を “ 知らない ” ということは不幸であると思う。であれば私は、病気が悪化して入院する前の段階の人々に、その " 選択肢を届ける"  ことに、チャレンジしたい!

そんなことを思うようになった。



集中治療室にいる患者の多くは、何か重症な病気となって入院して来る。

しかし、その病気の背景には多くの場合「生活習慣病」が存在する。
さらにその生活習慣病の背景には、その人の地域での暮らしであったり社会的な環境・文化が存在する。


「人々(国民)の健康」として社会に目を向けた時、必要となるのはひっきりなしに溺れる患者を助けるのではなく、問題を上流から解決する・病気の根本的な原因を探ることである、ということに気がついた。



“ 一人一人の命をどう救うのではなく、社会全体の健康をいかにして守っていくか” 

ここに焦点を当て活動していかなければならない。


memo:
社会全体の健康リスクを少しでも下げる取り組みは、ハイリスクアプローチに対し『ポピュレーションアプローチ』と言われ、政策や法律などで社会の仕組みを変えることで、社会全体の人々の健康改善を働きかけることである。



しかし、私は今まで現場で目の前の患者だけに向き合ってきた。どうやってアプローチしたらいいのか、手段が全くわからない。


「予防医療」や「健康増進」は、私が本当に届けたい人には届かない可能性がある。


では、どうしたら、届けたい人に届くのか?! そして、行動を変えることができるのか?!


私のチャレンジは始まった。



4. 人が動く仕掛けづくり

個人の健康を考える時に、より健康的な行動を取ってもらうには、環境を整えるだけではだめで、   “仕掛けづくり”  をすることが肝心となる。


一つの考え方として、
人が行動にうつす判断基準は、以下の2つに分けられる。

①  直感に近い判断や感情的な判断
②  理にかなった論理的な判断


人々(国民)に正しい医療情報を提供し、論理的に説得することは、必ずしも効果があるとは言えない。

社会経済的状況の良い人(教育や所得)には正しい理論は届くが、この一部の人たちだけが良くなることは、逆に健康格差を広げてしまう可能性もある。健康格差はそのまま命の格差になるのだ。


現在の健康増進や予防医療に関する取り組みは、この倫理的な方法を使用していることが多いと思われる。


では、“直感に近い判断や感情的な判断” に訴えるには、一体どういったものを使えばいいのだろうか、、、??




5.父と母に学ぶ! 人が動くとは

ここで一つ、自分の中での答えが出るきっかけとなった話を紹介したい。

それは、昨年ついに65歳となり高齢者の仲間入りをした両親にあった。

両親ともに再雇用という形で60を過ぎても働き続けたのだが、昨年で完全に退職した。ふたりとも仕事人間だったため、退職後の過ごし方をどのようにするかなぁ?と、興味深くみていた。


父は、退職後、家にこもった。父にはずっと健康でいてもらいたいので、運動することを強く進めたりもするが、全く聞かない。運動に関しては専門職の私が言っても、だ(笑) 45年間、休みの日も仕事をする仕事人間だったため、地域のコミュニティもないし友達も少ない。

しばらく家でのんびりしていた父だが、祖父が少し弱り始め、週の4日は田舎に帰り、食の細くなった祖父のために料理の勉強を始めた。そして今では、超こだわり栄養料理を作れるようなシェフに変身した。また、孫が生まれてからは、孫に会うためにわざわざ5時間運転し、広島から大阪に遊びに行くようになり、町内会の行事にも参加するようになった。



母は、昔から人との関わり方が上手く、退職前にはやりたいことをリスト化しており少しずつ準備を始め、退職後は仲間と畑で野菜作りを始めたり、定期的に山に登る山クラブを結成したり、趣味の習字に没頭したり、毎日を忙しそうに過ごしている。


楽しんで自ら行動を起こす母を見て、 “楽しい” は、行動になるということを確信し、真面目な父からは、 “使命感” や仕事を与えることで、それは生きがいになるということ学んだ。


そして医療にも、このような人に使命感や生きがいを与えられるような仕組みをデザインしたり、楽しいやワクワクと掛け合わせることで、医療者だけでは手の届かない人にも、もしかしたら届く仕組みが作られるのではないか、と思った。


人々の行動を変えるためには、「ワクワクする!」とか「〜してあげなくちゃ!」など、感情に訴えることが必要になると考えた。




6. なぜラジオ!?

エンターテイメントを通して、情報を届けるチャレンジをしたかった。

地域で直接顔を見ながら行っていくのか、オンラインやSNSを通して行うか。実際にこれらは実践しながら考えた。

街全体をリハビリ施設とみなして地域づくりを行う『タウンリハビリ構想』というのを考え、行政や商工会の人にプレゼン資料を持って話に行った。また、SNSやオンライン上で発信・活動してみたり、いろいろなことを試してみた。


そんなある日。


私の活動を知って、見てくれていた方から、FMラジオで番組を持ってみないかとお話をいただいた。

“ ラジオであれば、本来、届けようと思っても届かない人たちに、私の声を届けるチャンスがあるかもしれない!
もしそうであれば、チャレンジしない理由はない、、、!!”


そう強く思い、お話を引き受けさせていただいた。


これが令和元年 6月初旬の話。




7. 最後に

あれよあれよという間に、話はどんどん進んでいった。

職場との相談、スポンサー契約、そして番組コンセプト会議、、、。

今は、9月の番組開始に向けて少しずつ準備を進めているところだ。



めまぐるしく変わる日々に、今は毎日がワクワクしてしょうがない。


様々な人との繋がりで、私は今、自分の夢に向かってゆっくりではあるが着実に進んでいる。


時にはうまく進めなくて悩んだ時期もあったけれど、そんな時もひたむきに自分と向き合ってさえいれば、いずれ必ず進みだす日が来るんだな、と実感する。


ラジオのオファーをくださった方や、快くスポンサーを引き受けてくれた方、背中を押してくれた職場の上司や、番組を一緒に盛り上げようと手を差し伸べてくださっている方々。


私を取り巻く全ての人に感謝を捧げ、私は進む。


“ どんな大きな変化も、必ず最初は一人、前例のないところから強い使命感でチャレンジした人がいる。その時必要なのは、未来はどうなるんだろう?という客観的な傍観者ではなく、こういう未来を創る!とういう強い主体性をもった挑戦者だ。”



私は、自分が正しいと思うことを、自信を持って実行していく。





*******

以上、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。


まだまだスタートしたばかりで、一体どんな未来になるか自分自身でもわかりません。初めての挑戦で、不安なこともいっぱいあります。


ですが、支えてくださる皆さんに感謝し、自分を信じ、ひたすら前に歩んでいきたいと思います。


皆様のご意見やお力添えをいただけると、ますます頑張っていくことができます。


これからもどうぞよろしくお願いいたします。






“ 皆さんには、今、なにかチャレンジしたいこと、一歩踏み出したいと思っていることはありますか?

最初の一歩を出すことは非常に勇気がいりますが、
私と一緒に、未来に向かって一歩を踏み出してみませんか?”





かわむー






この記事が参加している募集

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

ありがとうございます!(^O^)
38

かわむー

理学療法士。病院勤務 / 救急・集中治療 / 予防・地域医療 。医療を通して考える「ノンフィクションコラム」や、 「未来の年表 〜人口減少 × 医療 × ○○ 〜」 「人の心に訴える。」旅日記『イロドル旅。』など、マイペースにnote書いています✏️どうぞ宜しくお願い致します。

医療を通して考える《 完全ノンフィクションコラム》

医療を通して考えた、命や愛、人生観、死生観などを、実際のノンフィクションドラマを通して皆様にシェアさせてください。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。