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Vol.2 モディリアーニの呼び声 その1

前回はふらっと立ち寄ったギャラリーでの話をここに書きましたが、今回も同じように偶然が重なりたどり着いた先で素晴らしい確信を得た話です。最近偶然が多く僕の周りには起こるように感じます。

僕はつい最近まで勤めていた職場では、わいもりさんってメンタル鋼(ハガネ)やねって言われることもあったのですが、僕が頻繁に更新しているインスタのストーリーではメンタルの弱さを露呈しています。わいもりさん彼女欲しい病がまた出てるね〜などと言われる時さえあります。実際は僕はとても弱い人間です。

GWに個展を控え熱心にフライヤーをデザインし、いろんな方に配ったり、ある時は、北新地の美容室に置いてもらったりしていました。でもフライヤーの配布以外は何1つ進んでいませんでした。

そもそも僕の根底には信念があって、それはジョン・ナッシュという数学者の考えに影響を受けています。僕は彼のファンでもあります。彼がこだわったことそれは、オリジナルアイディアです。実際に彼が書いた論文は150年の歴史を覆す全てを支配する可能性のある理論でした。僕はそんな彼が好きで憧れていたというのもあります。なので僕の写真の世界観もオリジナリティを第一に考えています。皆さんはご存知ないとは思いますが。

展示をするにあたってもやはり何かしらのオリジナリティは出したいと思っていたのですが、展示をめぐるにあたってそれは難しいと感じていました。付け加えて今回の展示のテーマには変化こそが美であるというメッセージも入れようと思っていたのですが、それもどう写真を組んでいいのかも決めかねていたのです。こういったこともあってフライヤーの配布以外はどうもうまく進まない日々が続いていました。

そんな中で環状線の電車内で中之島美術館の「モディリアーニ 愛と創作に捧げた35年」の広告を見たのです。モディリアーニは特別に僕の記憶に残っている人でした。しかしながら彼の生涯についてはよく知りませんでした。でも名前と彼のある作品だけは鮮明に覚えていたのです。

それは今から10年ぐらい前、僕が写真を初めて間もない頃、僕は日本国内には生きづらさを見出していて、実は国内よりも国外で活躍したいという思いがありました。その当時はfacebookでlanguage exchange(外国語を教え合う)というのが流行していて、僕もヨーロッパのある主婦と英語でよくチャットしていました。(お互いに英語が共通語なので)1000人ぐらいの人の中からLさんという主婦を選び、暇さえあれば、英語で話をして仲良くなっていたのです。

2012年のことか・・・・

ある日突然Lさんから驚きの提案を受けます。私の娘が大阪大学に留学しています。できれば彼女を助けてあげて欲しい。そういった内容だったのです。海外から来た有能な外国人の方々はまず大阪大学で日本語や日本文化を学びそれから日本語で日本の大学を受験する仕組みということでした。Lさんの娘さんAさんはまさしくスーパーモデルのような人で、僕は彼女のモデル事務所への応募写真を撮ったりしました。Lさんが日本に来た時も三人で京都を案内したり当時の僕にはいきなり夢が叶ったかのような日々でした。Lさんとは英語で会話しなければならずあの日ほど緊張した日はありませんでした。そのAさんは絵を描く才能もあり、東京にある芸術大学へ進学を目指し、最後に出された課題がモディリアーニのある絵について考察せよというものだったのです。

僕は環状線の電車の中で今ではもう会えなくなった彼女を思い出し、モディリアーニの絵を見たいと心から思ったのでした。こうして僕は中之島美術館に行くことになったのです。

Aさんとの話はいずれ書くことになりそうに思えますが、また別の機会にします。

「ワイモディリアーニってめっちゃ面白いですねっ」

わいもりとモディリアーニをかけて投稿してました。その日にインスタのストーリーで一緒に美術館に行ってみたい人を募ってたのですが、平日の昼間にもかかわらず美人モデルのKさんが来てくれました。彼女は僕よりも絵に詳しく、双眼鏡で絵を拡大して覗き、細部を眺めるほどの人でした。

彼女と一緒に美術館を歩きながらようやくモディリアーニの絵にたどり着きます。

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