#コラム
レッテルを張ることとタグ付けすること
僕ら医療者はいつも患者にタグ付けをしてしまう。
「喫煙歴のある60代男性の呼吸困難」、「独居の80代男性の認知症患者」といった具合である。前者が救急外来に来た場合は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)かな?心不全や肺炎も考えないといけないななどと考える。後者の患者が外来に通院している場合は、生活が一人でうまくいけるのか、連絡が取れる親族はいるのか、そろそろグループホームの入所時期だろうかとゆくゆくのこ
医療者が引く移動式屋台カフェの正体とは。YATAI CAFEが生み出す健康的な空間の理由。
【2022年1月28日更新】
「屋台やってる先生ですよね?」と最近よく声をかけられる。医師である僕は、医療福祉関係者が街中で移動式屋台でコーヒーを提供するお店「YATAI CAFE(モバイル屋台de健康カフェin豊岡)」を行っている。月に1回ひっそりと移動式屋台を引いて、訪れる人にコーヒーを物々交換で提供する。
この一風変わった活動を、多くのメディアに取り上げていただいた。神戸新聞、朝日新聞、
Withコロナ時代の「コミュニティ」,「社会的処方」を考える
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が蔓延している。4月18日現在で世界で15万人もの人がなくなり、日本でも感染者数が1万人を超えた。未曾有の感染症だ。COVID-19は死亡率が高く、集団免疫を獲得するまで観戦を続けると日本でも数十万人の死亡者が見込まれる。そのため、世界を始め日本でも、感染者数を爆発的に増やすことなく、医療崩壊を防ぎながら、ワクチンや治療法が確立するまでの間、耐え忍ぶ戦
もっとみる医療系学生の可能性を広げるコミュニティ、メディア10選
医療系学生は時間がない。
授業は基本全て必修フルコマだし、実習は何時に終わるかわからない。その上、テストは過酷で、部活やバイトもするともう自分の時間はない。
時間がなくても、僕は、医学以外の世界も知ってみたいとずっと思っていました。ただどこ行けば何見ればいいかわからないから、いろんなメディアやコミュニティに顔を出し続けました。初めは医療系の学生団体、そこから医療以外の学生団体や医療以外のコミュ
医師がまちなかで屋台を引くってどういうこと?
「医者が屋台をひく」
突拍子もないことがこんなに”まち”と”医療”を結びつけるなんて、最初は思ってもいませんでした。
2016年10月、東京谷根千での芸工展(暮らしの中の創作活動を紹介し、交流するお祭り)に突如現れた「モバイル屋台DE健康カフェ」。当初、地域のソーシャルキャピタル(地域のつながり)を見つけるために、移動できる屋台で街に繰り出しました。地域のつながりがあるほど、健康にいいと言われて