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Jリーグクラブの胸スポンサーについて調べてみた。


Jリーグや海外サッカーの観戦中、ボールの動きや選手のプレーなどはもちろんのこと、僕が気にして見ているのはユニフォームです。

「今年のデザインかっこいいな~」や、「色合いがええな~」などと思いながら見ているのですが、よく考えてしまうのが、
「この胸スポンサー、どういう会社なんやろ?」ということです。

基本はそのクラブのホームタウンを拠点にしている企業が多いと聞きます。
知っている有名な会社もありますが、見たことも聞いたこともない会社もあります。

僕は、スポーツと経済の関係にも興味があって、もし大学時代をやり直すなら、スポーツ経済学を真剣に専攻したいなと考えているほどです。
スポンサーを務める企業は、どういう事業を行なっていて、どういった形でクラブに協力しているのか、非常に興味があるのです。



ということで今回は、J1リーグ全18クラブ(2023年現在)の胸スポンサーが、どういう会社かを調べてみました。
ネットで調べたので薄い情報にはなりますが、その会社に対する印象や一言を添えて、見やすく、記録に残したいと思います。

またデザインに関しても個人的な意見を書いていくかもしれません。あくまで好みの話なので、適当に読んでもらえたらなと。

J2・J3に関しては一旦勘弁してください。
チーム名の由来の時大変だったので。60チームはやばすぎ。
その気になればまた書こうと思います。


※見出しの画像は2019年シーズンのものです。
ちょうどいい画像がなかったので。すみません。



●コンサドーレ札幌

胸スポンサー:ISHIYA(石屋製菓)

言わずと知れた北海道土産、「白い恋人」を生産販売している石屋製菓。
かつては胸にズバリ「白い恋人」が記されていましたが、2019年から現在の社名パターンに。
一時期ニトリの時もありましたよね。ニトリも北海道が本社なんですね。

僕の記憶では昔、グルノーブルっていうフランスのチーム(日本企業が当時買収していた)のスポンサーに、白い恋人がなっていた時期もあったかと。
松井大輔とか大黒将志がいたときですね。
調べてみると、「白い恋人」の由来は、1968年グルノーブル冬季五輪の記録映画「白い恋人たち」から来ているそう。
スポンサーになった経緯に関係してるでしょうね。

とにもかくにも石屋製菓は、昔からスポーツに力を入れている企業なんですね。



●鹿島アントラーズ

胸スポンサー:LIXIL(リクシル)

LIXILは、東京都品川区に本社を構える、住宅設備機器の会社。
「いきなり地元企業ちゃうやん」と言いたくなると思いますが、安心してください。しっかりゆかりのある企業です。

もともと、鹿島アントラーズの前身は住友金属の企業チーム。
住友金属はのちに合併し、新日鐵住金になり、現在の社名は日本製鉄です。
LIXILは日本製鉄のいわば関連企業なのです。

ちなみに長年鹿島がつけていた胸スポンサーは「TOSTEM」です。
LIXILはわかりやすく言うと家を作る会社。窓を専門で作る会社の「TOSTEM」や、トイレ専門の「INAX」を統合したのです。
という経緯から今は「LIXIL」なのかと。

しかし実は、アントラーズの筆頭株主はフリマアプリ大手のメルカリです(クラブの社長もメルカリの人)。
胸スポンサーをLIXILに譲っているのは、住金系の伝統を重んじるとかがあるんですかね。



●浦和レッズ

胸スポンサー:POLUS(ポラス)

僕てっきり「POLUS」って、三菱自動車の車種やと思ってました。昔パジェロとかミラージュとか胸に書いてましたもんね。その感じだと思ってました。疎くてすみません。

「POLUS」は、埼玉県を本社に構える住宅メーカー。ちゃんと地元企業ですね。
グループ会社はBリーグのスポンサーも務めているそう。スポーツ大好き。

「SAVAS」とか「vodafone」の時代もありましたが、なんやかんやでPOLUSは今年で10シーズン目。
浦和はACLによく出場するので、ユニフォームのパターンが多いイメージですが、個人的に印象に残っているのは、ワシントンがいた時の「vodafone」。
色味といいデザインといい、マンUっぽくてかっこよかったですよね。



●柏レイソル

胸スポンサー:HITACHI(日立製作所)

レイソルの胸スポンサーはズバリ「日立」。
前身が日立製作所のサッカーチームなので、ストレートパターンでわかりやすいですね。調べるのが楽です。笑

ユニフォームのほかの部分にあるスポンサー名も日立のグループ会社が多く、本当に「ザ・日立」のクラブですよね。
創設以来、経営権の譲渡なども一度もなく、いかに日立という企業の経営基盤がしっかりしているのかを感じますよね。

スタジアム名にもなっている三協フロンテアも地元・柏市の企業。
年々ホームタウンを拡大していくクラブが多い中、レイソルのホームタウンはずっと柏市一つのみ。

調べてみて改めて、「柏市」と「日立」のクラブなんだなと思いました。



●FC東京

胸スポンサー:MIXI(ミクシィ)

2022年から胸スポンサーに。
最初見た時、「え?ミクシィって、、あの、ミクシィ?」と思った方は僕だけではないはず。
かつてはSNSの先駆け的存在でしたが、今や利用している人を確認するのが難しいミクシィ。

しかし侮ることなかれ。
株式会社MIXIは、あの「モンスターストライク」の配信で大成功。
売り上げ全体の約8割が「モンスト」によるものだと言われています。
「モンスト」すげぇ。やったことないけど。

他にも、「TIPSTAR」などの公営ギャンブルのアプリ(使ったことある)や、家族で写真を共有する「みてね」(甥っ子の写真を見ている)などのサービスを展開しているMIXI。
ちなみに、かつての胸スポンサー「XFLAG」も、MIXIの旧ゲーム事業ブランドの名前です。

ユニフォームの他の部分には、総合商社やインフラ事業などの社名が。
さすが東京のクラブ。規模が大きいですね。



●川崎フロンターレ

胸スポンサー:FUJITSU(富士通)

こちらも創設以来一貫して、胸には「FUJITSU」の文字が。
富士通は川崎市に本店がある日本を代表する電機メーカーです。

起源を調べてみると、もともとは古河電工とドイツのシーメンス社の合弁会社で、「古河」の「ふ」をとって「富」、「ジーメンス(本場ドイツ語の読み)」の「ジ」をとって「士」。
それを合わせて富士通になったそうです(厳密に言えば、最初は「富士電機製造」だったが、分離独立して「富士通信製造」になった)。
富士山関係なかったんや。

ていうか古河電工ってジェフ千葉の前身ですよね。ジェフとフロンターレに関わりがあったとは。知らなんだ(今でも富士通は古河グループの中核企業)。



●横浜F・マリノス

胸スポンサー:NISSAN(日産自動車)

大企業ニッサン。前身の日産自動車からのストレートパターンです。

日産は2016年に、経営不振の三菱自動車を傘下にします。
三菱は浦和レッズの筆頭株主だったので、1つの会社が2つのクラブを持つというルール違反になってしまいます。
なので、レッズの持株会社を新たに作ることでこの危機を回避します。
そんなことあったんや。

それにしても、マリノスはいつの時代もユニフォームがシンプルでかっこいいですよね。
スポンサー名を入れる箇所も少なく、ヨーロッパっぽさを感じます。
シティ・フットボール・グループ(マンチェスターシティを中心としたグループ)傘下ということも関係しているんでしょうかね。



●横浜FC

胸スポンサー:ONODERA GROUP

1998年に消滅した横浜フリューゲルスのサポーター有志によって作られた横浜FC。

フリューゲルスの前身は全日空でしたが、現在の横浜FCの筆頭株主は、ONODERA GROUPという、病院や学校の給食、企業の社員食堂などを手掛ける会社。
かつて胸スポンサーに刻まれていた「LEOC」は、現在もONODERA GROUPの中核企業です。

一時期「LEOC」は東京ヴェルディの胸スポンサーも務めていたことから、スポーツ振興に力を入れている企業だということがわかりますね。



●湘南ベルマーレ

胸スポンサー:RIPTY(リップルコミュニティ)

今シーズンから胸スポンサーに採用されたのは、2018年設立、営業コンサルティング、人材派遣、アパレル事業などを展開するリップルコミュニティという会社。
J1というトップカテゴリのチームのユニフォームに、古くからある大企業ではなく、歴史の浅い小さな会社の名前が刻まれるのはすごいですよね。
胸上にあるRIZAPのほうが有名ですもんね。

ちなみに前身チームの親会社であるフジタは左肩に控えめに入っています。
あと、産業能率大学という学校法人が背中スポンサーに。湘南にキャンパスがあるそうです。



●アルビレックス新潟

胸スポンサー:亀田製菓

亀田製菓は、地元・新潟を代表する大企業で、あられ、せんべいなどの米菓をつくるメーカーとしては日本最大です。
「亀田のあられ、おせんべい♪」ってCMもやってましたもんね。

主力商品は、ハッピーターン、柿の種、まがりせんべい、おばあちゃんのぽたぽた焼きなどお馴染みのものばかり。さすが米どころ新潟。強い。

ちなみに背中の「コメリ」も新潟が本社のホームセンター。
胸上の「NSG」は新潟を拠点とした学習塾の会社だそうです。
地域密着型ですね。



●名古屋グランパス

胸スポンサー:GR86(トヨタ)

オリジナル10であるグランパスは、誰もが知る通り前身はトヨタ自動車。
長年「TOYOTA」表記を胸に掲げていましたが、ここ最近は「GR YARIS」や「GR 86」などの車種名が採用されるようになります。

世界を見渡しても、社名ではなく、その会社が売り出している車種を胸スポンサーにするクラブは少ないのではないでしょうか。
それほどトヨタの車には、世界に誇れるブランド力があるということですよね。

ちなみに「GR」とはトヨタが展開するスポーツカーブランド。
レーシングチームが実際にレースで得たデータを、市販車に生かす活動をしているそうです。GR版のカローラとかあるんですね。
全然知らんかった。勉強になる~。



●京都サンガF.C.

胸スポンサー:KYOCERA(京セラ)

わが故郷のクラブ、京都サンガの胸スポンサーは長年にわたり主要株主としてクラブを支えてきた、大企業・京セラです。

初期からずっと「京セラ」表記を貫いてきましたが、2022シーズンからローマ字の「KYOCERA」に変更。
正直、めっちゃかっこよくなりました。笑

海外サッカーも見る僕個人としては、Jのユニフォームは、デザイン的にも世界基準になっていくべきだと思っています。
日本語の良さもあるのはありますが、英語のほうがかっこよくないですか?
海外クラブのユニフォームって、普段使いしたくなるほどファッション性の高いものが多いですよね。
そんなユニフォームがJリーグから現れてもいいのになと思うわけです。

しかも京セラに関しては海外にも展開する企業なので、前々から「KYOCERA」表記のロゴが存在していたんですよね。なので、ようやく採用してくれたかといった感じです。
ひいき目なしに今シーズンはリーグトップレベルのかっこよさだと思います。

胸以外のスポンサーである、任天堂、ワコール、堀場製作所も京都の企業。さすがモノづくりの街。有名企業の本社が多いです。
京セラはローマ字表記なんですが、任天堂は漢字なのがまたいいですね。
あの「Nintendo」も見てみたいですけど。

ちなみに背中下のauを展開するKDDIは京都の企業ではないですが、前身の第二電電の創業者が京セラの故・稲森和夫氏。現在も京セラはKDDIの主要株主です。



●ガンバ大阪

胸スポンサー:Panasonic(パナソニック)

前身の松下電器が海外向けに展開していたブランド、「Panasonic」が社名に。クラブ発足時から一貫して胸スポンサーのストレートパターンです。

松下電器サッカー部って、ヤンマークラブ(セレッソの前身)の控え選手たちが立ち上げたチームだったんですね。
もともとはセレッソの方が先だったのに、オリジナル10としてJリーグのスタートを切ったのはガンバ。おもしろいですね。

約20年にもわたるUMBROとの契約を終え、今季からhummelがサプライヤーに。深めのトーンでかっこいいですよね。
賛否はありますが、2022年からエンブレムも大幅にリデザインされました。
デジタル化が進んだことによってアパレルブランドなども視認性が求められている昨今。ユベントスやインテルなどのビッグクラブもシンプルなデザインに変わっています。
僕的にはユニフォームしかり、エンブレムしかり、世界基準を意識した仕上がりになっていてとても良いと思います。



●セレッソ大阪

胸スポンサー:YANMAR(ヤンマー)

こちらも前身ヤンマーからのストレートパターン。
世界の釜本を擁したヤンマーディーゼルサッカー部は、早くから企業アマの体制確立に尽力したチーム。社会人リーグ時代の名門です。

企業ロゴもシンプルで良いですね。平面的なデザインへの変更は、他の企業に比べて早かったイメージです。視認性大事。

背中の日本ハムも長年セレッソに出資してきた企業。
プロ野球・北海道日本ハムファイターズのイメージから、関東の会社だと思っていましたが(前の本拠地は東京)、本社は大阪なんですね。

左肩には「ストリートファイター」や「ロックマン」で有名なゲーム会社CAPCOM。こちらも大阪の企業なんですね。
そらまあ大都市大阪ですから、有名企業の本社も多いですよね。



●ヴィッセル神戸

胸スポンサー:Rakuten Mobile(楽天モバイル)

経営破綻寸前だったクラブを2004年に譲り受けた楽天。現在J1でクラブの株式を100%保有している唯一の企業です。
楽天自体は東京にある大企業ですが、創業者・三木谷浩史会長が神戸出身。地元のクラブを救い、急成長させたんですね。

今シーズンから胸の表記が従来の「Rakuten」から「Rakuten Mobile」に変更されました。
楽天は関連会社やサービスがたくさんあるので、ころころ変わっても面白いですね。「楽天トラベル」とか「楽天でんき」とか。

楽天以外のスポンサー、ノエビア(化粧品)、Kawasaki(バイク)は神戸市、ショーワグローブ(手袋)は姫路市、アンリシャルパンティエ(洋菓子)は西宮市と、いずれも本社は兵庫県です。オール地元企業。
「ザ・楽天クラブ」ですが、その辺はうまいことやってますね。

ちなみに初期からサプライヤーを務めるasicsも神戸の企業です。



●サンフレッチェ広島

胸スポンサー:EDION(エディオン)

前身は自動車メーカーのマツダですが、現在の筆頭株主は家電量販店チェーンのエディオンです。
もともとは旧社名の「DEODEO」が胸スポンサーでしたが、経営統合を経て2012年から今の形に。
ちょうどその時期、関西にある「ミドリ」が、どんどんエディオンに変わっていきましたもんね。
現在本社は大阪にありますが、本店は今もなお広島です。

MAZDAはしっかりと背中に刻まれていますし、ひろぎん(広島銀行)や左肩にある「ゆめタウン」(中国地方を中心に展開するショッピングモール)など、地元の企業がクラブを支えています。

広島旅行に行った時、ゆめタウンの多さにびっくりしました。
その影響で広島にはイオンが全然無いんですって。ゆめタウン強っ。



●アビスパ福岡

胸スポンサー:新日本製薬

新日本製薬は福岡市が本社の、化粧品の販売など行う会社。
CMでよく見る、あの「パーフェクトワン」の会社です。
「モンスト」がバカ売れしたMIXIもそうですが、一つの看板商品のおかげで、広告費が出せるという流れがおもしろいですよね。

世界進出しているかどうかまではわかりませんが、「新日本製薬」も英語表記にしてみてはどうかなと。
「Perfect One」とか商品名もありじゃないですか?なんか強そうやし。
と、勝手な妄想すみません。

地元福岡の企業ではないですが、ベルギーリーグのシントトロイデンを経営しているDMM.comが2021年からアビスパの経営にも参入。クラブの取締役に創業者の村中悠介氏が就任しました。
ネット企業の雄のバックアップは、非常に心強いでしょうね。



●サガン鳥栖

胸スポンサー:木村情報技術

「DHC」のイメージが強いサガン鳥栖ですが、2021年からはAIの研究・開発を行なっている企業、木村情報技術が胸スポンサーに。

他のスポンサーも、暗号資産取引や、仮想移動体通信事業者、半導体用シリコンウェーハの会社など、ちょっと素人には難しい事業内容の会社ばかり。
佐賀の地方クラブのイメージとは少し違いましたね(サポーターの方々すみません)。

表記に関しても、業界的にローマ字にできそうなもの。もしくは真ん中の「K」だけとか。
ですが、あくまで広告ですもんね。自社の名前を売るのが一番大事ですもんね。
いらぬ口出しすみません。笑




おわりに


以上が、J1全18クラブの胸スポンサーに関する情報でした。

調べてみると、「こういう事してる会社なんや」とか、「こういう経緯でスポンサーになったんや」など、正直めっちゃ勉強になりました。
なんかわからないですけど、ちょっと就職に強くなった気がします。笑

それと、改めて自分がユニフォームというものが好きなんだなと再認識しました。
ローマ字表記は、全体的に進めばいいと思っていますが、それに関しては企業側の考えやこだわりもあると思うので、素人が口出しする領域ではないです。
また、シンプルなデザインがいいと言っても、リーグの規定や、広告費の問題があるので、いろいろ難しいとは思います。

ただ、途中でも書いた、誰もが着たくなるようなオシャレでカッコいいユニフォームが増えることは、Jリーグ全体としてもメリットは大きいんじゃないかと思います。
ライト層のファンが、「めっちゃオシャレやん」と買ってくれたら利益につながりますし、そういうところから興味を持ってもらっても全然アリですよね。

なんにせよ、こんなにもユニフォームとか見た目を楽しんでるサッカーファンもいるんだよ!ということをいろんな人たちに知ってもらいたいですね。


読んでいただいた方ありがとうございました!
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それでは、また!




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