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NEWTYPE を育てるプログラミング教育。今こそ、息子とミニ四駆を始めるべき理由。

小3の息子とミニ四駆にハマってる。

毎週末、近くのコジマのコースで走らせてる。

第三次ミニ四駆ブームは2年前に過ぎ去ったらしいので、流行っているわけではないけど、

ポケモンにしろ、ベイブレードにしろ、親子二世代で楽しませんとする

そのマーケティングにまんまとはまり、楽しんでいる。

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しかし、9才の息子とミニ四駆にハマっている理由だけは、

なんかこう、他とは、違う。

その理由は突如として

山口周さんの「NEWTYPE  ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式

を読み進める中で解明されたので、


書きます。

ミニ四駆は、不確実な時代を生きる僕らの子供に、大切なことを教えてくれる遊びだということを。


①子どもの好奇心は、「PDCA」ではなく「DCPA」で回っている。

小さな子供の遊びや挙動を観察していると、あることに気づきます。

例えば、レゴ。

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感覚のままに、ノープランで組み立て始める。
なんだかわからず組み立てているうちに、
なんだか恐竜みたいになってきたと気づき
なんか恐竜みたいな方向に持っていって
「これは恐竜である」と報告してくる。
(ほとんどの場合どこが恐竜なのか理解に苦しみ、微笑んで済ませる。)

このことは、未知のものに対する人間の行動が、
*PDCAではなく、DCPAの順で発生するということを教えてくれます。

(*Plan:計画 →  Do:実行 → Check:評価 → Action:改善 →Plan....  のサイクルを回し続けることで事業は進化してゆく、という意味のビジネス用語。転じて人やスポーツなど幅広い領域における‘成長のセオリー’として使われる。)

この違いは、単なる順番の違いではありません。

何を育てるのか?

その本質がそもそも変わってきます。

「よくわからないけど、なんかこうしたい。えいっ!=Do」

から始めることは

「理論=Plan」ではなく

「好奇心/直感=Do」を検証していることを意味すると考えます。

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②DCPAこそ、不確実な時代を生きるための基本姿勢。

我々オトナがいまなおもって信じて疑わない

予測(Plan) → 行動(Do) の基本姿勢は、時代遅れになりつつあると言われています。

頭のいい人間による、論理的な予測(Plan)が、全く役に立たないことは、

08年のリーマンショックを

マッキンゼーをはじめとする、世界最高峰のコンサルや、シンクタンクの誰一人さえも予測できなかったことから、自明だと山口さんは言います。

PDCAでカイゼンする先に、競争優位があったのは

世界の課題(=なにが正解か?)が明確だった過去の話です。

意味のイノベーションが叫ばれる現在、課題=希少資産とさえ言われています。

VUCA と呼ばれる正解なき不確実な時代において

いまなお、正解を求めて予測(Plan) から入ると危ういのです。

広告業のかたわら、コンサルタントをやっていて、

大企業の新規事業の立上げや、ベンチャー企業の相談にのっていると

彼らの基本姿勢がすべからく、"DCPA"であると気づかされます。

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理屈では測り知れない不確実な未来においては、

直感こそ羅針盤であり、

直感を育てることが重要なのだという示唆なのだと受け止めています。


③ミニ四駆をやらせたら、息子がDCPAを高速で回し始めた。

僕がこれまで目にしてきた、巷の子供向けプログラミング教育は

「目の前のロボットを操作して、この地点まで動かしましょう!」

ってやつでした。

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ちょっと待て。


子供たちは、"その地点"までいきたいと、本当に思っているのか?

見落としがちですが、ここが未来人が育つか否かの、分かれ目です。

子供の "好奇心や直感" を完全に無視" して "理論やルール" を一言目に語る教師がいたら

「古いかも」と疑ったほうがいい。

(理論やルールは大事だが、一言目にそれを押し付ける人は古い。)

その点において、ミニ四駆は、

「直感」と「好奇心」をエンジンにしたプログラミング教育=DCPAを高速で回せる遊びだと

息子に気づかされたのです。

Do (とにかくやってみる)
速いモーターに変えてみよう!! (子供は速いモータ大好きww)

Check(検証する)
スピードは上がったが、カーブで曲がりきれず、コースアウトする

Plan(仮説を立てる)
カーブに入る前だけ、スピードを下げれば、コースアウトしないかも

Action(対策)
ローラーを増やそう
ブレーキを強くしよう

Check
コースアウトしなくなったが、坂を登る速度がめっちゃ落ちた。

Plan
ブレーキは前と後ろに付けられるけど、前のは外そう。

(以下繰り返し)

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ミニ四駆の世界は、未だに様々な仮説が乱立し、明確な正解がないのが実態です。

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WikiやNaverみたいな決定版が存在しなくて、手っ取り早さがなくて

始めたときはひたすらググった。

なぜなら、コースも年々複雑化(立体化)し、昨日の理論が通用しない世界を

運営=タミヤがせっせと作っているからなんだと思ってます。(運営に踊らされている)

だからこそ、直感を頼りに不確実な環境を生きる感性が養われるのが、ミニ四駆なんです。

さらに、このプロセスには、

オトナが子供に負ける可能性のプロフラミングが内在しています。

頭の固いオトナがPlanから始めているかぎり一生たどり着けない、パルプンテな「なんじゃそのミニ四駆のセッティング!!」と思うものが、実はすごくよかったりする。

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このとき一番大事なのは、

子供が自力で Do→Plan で見出した発見が、

いくらバカバカしくても

不恰好でも、セオリーから外れていても、

一旦やらせて(Doさせて)みましょう。

そして、考え(Check)させましょう。

*気づきのヒントを与える"Check" 段階のアドバイスは有効だと思ってます。

③NEWTYPE をつくるプログラミングは、アナログに軍配。

プログラミングというと、なぜだがiPadやらデジタル機器を駆使してそうな先入観がありますが
よくよく考えると、その必要はありません。

プログラミングの本質は、「因果関係の理解」であり、
「Output(求める結果)に対し、Input(必要とされる原因)を積み重ねていく 」そのプロセスを学べればなんでもいいのです。

僕は子供に
「この世には原因と結果しかない。その因果関係をどれだけ、自分の中に飼っているか?
それが賢さだよ」と教えています。
※どれだけ理解しているかはまだ謎ですが。

飼っている、と表現したのは、

伝聞で理解している「理論上の」因果関係

ではなく

体験を通じて獲得した、「肌で感じている」因果関係

を大事にして欲しいからです。

前者はルール通りの解しか導けないので、みんなと同じ意見にしか到達し得ません。

しかし後者は属人的で、直感的で、ダイナミックな解にたどり着く余地があります。


この「直感的でダイナミックな解」を出す力が、ミニ四駆というアナログなプログラミング体験で養われるかも、というのが僕の主張です。

ミニ四駆は、言わば、
五感を使ったプログラミングです。

視覚
言わずもがな。

触覚
ギヤの感触、タイヤの硬さ、電池やモーターの熱 

嗅覚
モーターや電池のにおい

聴覚
ギヤやモーターの音。
走行音、

味覚
あ、これは使いませんね(汗)
 

本能的で直感的な判断は、骨がしているという記事にもあるように、

頭でっかちにならず、全身を使っていかに判断するか?が

実は人間が未知のものと対峙するときの非常に重要かつ、

PRIMITIVEな戦略なのだと考えています。


④直感が論理を超えて行く


少し古い記事ですが、

理論的正しさ結果を褒められた子供よりも、努力やプロセスを褒められた子供の方が、成績が伸びたという研究結果があります。

(以下、本文より抜粋)

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努力をほめられた子どもたちは、90%近くが、難しいほうのパズルを選択した。一方、賢さをほめられた子どもたちは、ほとんどが簡単なほうのテストを選んだ。知性をほめられた子どもは、自分を賢く「見せる」ことに気持ちを向けるようになり、間違いをおかすリスクをとれなくなるのだと説明している。

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そんなこんなで、息子とミニ四駆を続けた結果、

今日、2019/10/6 (日)

35才の僕が本気で組み立てたミニ四駆は

9才が直感を頼りに創造したミニ四駆に

負けた。

はじめて息子に負けた。


きっと、そんな瞬間は親心として、嬉しいんだろうと予想していたし

そんな表情を準備していたけど、


クッソ 悔しい。

どうやって見返そうかとしか、考えていない。

マジで悔しい。

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