2021年ベストトラック50+個人的バズトピック〜20位→1位〜


前回の続きを書いていこうと思います。

21位まではこちらから


20位 Shower/Official 髭男 dism

髭男のアルバム収録曲。前回アルバムは明らかに打ち込みとか多くて、初期のアルバムが好きな自分としては正直『これバンドである意味とは。。??』みたいな気持ちになっちゃったんだけど、今回はそこらへんも少し改善されて素晴らしい曲が多かった印象。
特にaikoに影響を受けた藤原聡が書く日常に即した歌詞が大好きなので、この曲は途中で激情的になる面もバンドの熱を感じられて髭男最高傑作級の楽曲だと思ってる。


19位 シャンディー/ジェニーハイ

夏嵐に続いて、この曲もめちゃくちゃ好き。開始5秒の時点でこのアルバムで一番好きな曲になりましたね。そこから聴き進めても『ベースライン素敵!歌詞かっこいい!ガッキーの間奏部分うおおおお!』って興奮しっぱなし。最後に徐々に音が消えて行ってガッキーのピアノで締めるのがジェニーハイのバンドとしての方向性を表していて、すでに次のアルバムが楽しみ。


18位 昔日の硝子ブルー/いちやなぎ

京都在住のシンガーソングライターいちやなぎによるシングル曲。
とにかくサビが気持ち良すぎる曲。生きたこともない時代に真夏に誰もいない港でフラフラ歩いている感覚になるし、トランペットの音が汽笛に聞こえてくるし、とにかく没入感がえげつない。ノスタルジックサマーソング。

17位 婆娑羅/Foi

FoiがTOOBOEという(ボカロP?)アーティストとコラボした楽曲。
Foiといえば、メロウ調の曲のイメージが強かったんだけど、今回は全く別の作風のアーティストとの合作ということで別の魅力が出てきたのが新鮮でしたね。下半期一番聞いたかもしれない。

16位 ODDTAXI/スカートとPUNPEE

アニメ『オッドタクシー』オープニング主題歌。
名作アニメには名主題歌ということで、基本夜の場面が多かったオッドタクシーの雰囲気にもバッチリあった名曲。途中のPUNPEEの澤部連呼と、ラスサビ前にアコギだけになる部分がスカート×PUNPEEのtheコラボ感ですって感じがしてお気に入り。

15位 不思議/星野源

曲が良いのはもちろんなんだけど、この曲がドラマ主題歌として発表されたときに『これアルバムに入ってるタイプの良曲じゃん』って思ったんですよね。星野源がタイアップする時って割とアップテンポでキャッチーな曲を作っていた印象で、こういう曲が主題歌として抜擢されるくらい星野源の音楽性が日本に浸透しているんだなって思って嬉しくなっちゃいました。海外のコメントも徐々に増えてきてシャンチーのインスパイアアルバムにも参加して、今年はいよいよ世界的に注目されるような楽曲が出てくるんじゃないかって期待しちゃう。


14位 めざめ/家主

去年の1月に『オープンカー』を聴いて以来大ファンになってしまった家主。ソングラーターが3人いるんですけど、特にオープンカーも作曲している田中悠平の曲がどれもドストライクなんですよね。今回のアルバムはほとんど家主の屋台骨・田中ヤコブの作曲で、田中悠平作曲は『めざめ』と『飛行塔入口』だけでしたが、アルバムを締める2曲として最高でした。

13位 AIWO/DENIMS

ベーシストが脱退して、初の楽曲。曲の始まりはゆったりとしていて『あ、またこのパターンか?』と思わせておいて、2番以降はアップテンポになっていく珍しい構成。前半と後半じゃ印象が全く違うのに、どこを切り取っても『DENIMSらしいな』となる凄い曲。この1曲でDENIMSのライブに行った気になれる。

12位 愛のシュプリーム!/fhána

アニメ『小林さんちのメイドラゴンS』オープニング主題歌。
AメロBメロがスチャパラを思わせるゆるゆるラップで、そこからアニソンっぽさ全開のサビにつなげていく佐藤純一とかいうイカれた作曲家に僕は脳天をぶち抜かれました。この楽曲に関しては、あの放火があって以来京アニが手がける初めてのテレビアニメの主題歌(あの事件で第1期のスタッフさんが亡くなった)ってこともあって、変に乗っかっているプレッシャーも大きかったと思うんだけど、その中で重すぎず軽すぎず、ちゃんとアニソンとして成立しているというのが凄い。

11位 アメリカ/渚のベートーベンズ

正直、マジで正体不明のおじさんたちのバンド。全員が作曲できるらしく、曲ごとに全く作風が違っているおじさんたち。この曲は何だか歌詞もよく分からないけど、めっちゃカッコよくて、下半期にずっと流してました。
その流れでリリースされたアルバムも聴いてたんだけど、それもバラエティ豊かでグッドミュージックでした。ただただ、正体が分からないかっこいい歌を歌うおじさんたち。

10位 花火/崎山蒼志

去年はメジャーデビューを果たし、アルバムをリリースしたりアニメのエンディングを歌ったり大活躍だった崎山蒼志くん。特にアルバムがエゲツなくて、今までアコギ弾き語り少年のイメージが強かった崎山くんがエレキバチバチのロックっぽい曲だったり、打ち込みを使ったサイケ感満載の曲を入れ込んでて、どれもめちゃくそカッコよかったです。個人的にはもっと打ち込みの曲を発表してほしいなっていう。
花火という楽曲は、アルバムの中でもド直球ソングで崎山君の熱が伝わってきて初めて聴いた時に泣きそうになったんでこの順位でした。これから始まる崎山蒼志の第二章に震えろ。

9位 LOVE SONG/Cody・Lee(李)

どう考えてもフジファブリック『chronicle』の1曲『listen to the music』を意識したAメロ、『同じ月』から引用した歌詞、ジャケットの志村氏を模したボーカルの衣装、どれも最高ですね。ここまで、フジファブリックをリスペクトしていながらCodyらしさが出ているのは何故なんだろう。ギターアレンジな気はしている。個人的な思い入れの強いアルバムへのリスペクトがこれでもかってくらい盛り込まれていて、この順位に。
今年のCodyは2,30代のポップカルチャー好きの象徴になりそうな予感。

8位 たとえば君が死んだら/pinfu

パンクバンドの曲って、世の中への恨みを昇華しているイメージがあって怖くて銀杏BOYZ以外はあんまり聞かないんですけど、この曲は全部をポジティブに昇華していてめちゃくちゃカッコいいです。特に最後の歌詞は何回でも聞き直して聴くくらい大好きな歌詞で、これは全ての音楽ジャンルに向けた讃美歌です。去年の正月にこの曲を発見できて、1年の良いスタートを切ることができたの最高。

7位 MIDNIGHT DANCING/クボタカイ

シンプルに今年1番聴いた曲。曲も歌詞もリズムの取り方も全てが人をポジティブにしてくれて今すぐにでも踊りたくなる痛快さが最高。深夜とは言っているけど、1日の始まりに聞いて気分をバチバチに上げてくれる今年1番のダンスナンバーでした。クボタカイは福岡時代から仲の良いメガシンとのコラボ曲もよかったので是非。

6位 旅路/藤井風

この曲はバラードなんだけど、ストリングスが入っていなくてドラムビートがベースでちょっとジャズっぽくて、音も最小限なんだけどそれがめちゃくちゃ心地よくて、暖かみがあって好きです。今まではドラムの打ち込みに対して正直ネガティブなイメージしかなかったんだけど、この曲を聞いてから、使い方によってはここまで暖かみがある音楽になるんだっていう発見になりましたね。

5位 Nick & Renee(feat,盆丸一生)/YMB

ポップバンドYMBがベルマインツの盆丸一生をゲストボーカルに迎え入れたコラボ楽曲。YMBのシティポップとインディーロックの絶妙なバランス感覚で作られる曲たちが好きなんですよね。この曲は弱々しい男が意中の女性とのデートでヘマをやらかしまくるっていう歌詞なんですけど、この男が実際に歌ってるんじゃないかってレベルでゲストボーカルの声質がぴったりで、情景が浮かんでくる素敵な楽曲でした。今年一番爽やかな曲。

4位 NFP/家主

家主のアルバムの1曲目がこの位置に。田中ヤコブのノスタルジックな声と歌詞がバリバリのギターロックと意外にも相性良いんですよね。懐かしさと男くさいカッコよさが同居していて、この言葉めちゃくちゃ嫌いなんですけど『エモい』です。フラカンの深夜高速に近いものを感じます。家主のアルバム、本当に良かったのでみんな聞いてください。


3位 踊り子/Vaundy

去年のVaundyはえげつなかったというお話で、その代表的な曲が踊り子でした。2020年まではビジネスとして戦略的に色々なジャンルの楽曲(どれもクオリティが高い)を作ってきていた印象で、去年ある程度知名度も上がってきて本当に自分がかっこいいと思う曲を生み出していた印象。benefitsもそうだけど8,90年代のUKロックに影響を受けている様子。あと、簡単に歌えそうで歌えない曲なのがボーカルとしての能力の高さを表してる。

2位 悶々/Cody・Lee(李)

Codyが3曲もランクインしてしまいました。この曲、どこを切り取ってもかっこいいところしかないんですよ。イントロ、Aメロ、Bメロ、歌詞、アレンジ全部がかっこいい上でタイトルが悶々って。エロティックな歌詞とサウンドを男女ツインボーカルで表現しきるのやっぱりイカれてます。このPVが好きすぎて、出演者のどエロい女のインスタをフォローしました。今年はどんな色を見せてくれるのか、めちゃくちゃ楽しみです。

1位 ノスタルジー/crap clap

モラトリアムポップを自称するポップスバンドによる楽曲が1位。
デビューEPを聴いて以来ずっとファンでめちゃくちゃ大好きなバンドなんですけど、この曲はちょっと好きという言葉では表現しきれないくらいめちゃくちゃ好きな曲ですね。この熱意を表現する語彙力が皆無なんですが、特に好きなのがBメロです。多分なんですけど、このタイミングで最新技術で耳からクスリを体内に入れられてます。それくらいブッ飛ぶのBメロからの最高のサビ。クスリ入れられてます。この楽曲がリリースされてから半年、ほぼ毎日聴いてましたね。クスリ入れられてます。


ということで、ランキングでした(書き切ったぞ。。。)

2021年は個人的に豊作の年で、あとはメディアと音楽の結びつきを多く感じられた1年だったなという印象です。

例えば『音楽 × お笑い賞レース』なんかは特に顕著だったなと。
まずはR-1ぐらんぷりではCreepy Nutsが書き下ろしのテーマソング『バレる!』を発表しましたね。本番、運営のガバガバで全部かき消された感はありますが。。。

それから、キングオブコントでは初めてオープニングが追加されて、そこで起用された楽曲がくるりの『アナーキー・イン・ザ・ムジーク』でした。
映画監督の今泉力哉を迎えて作られたスタイリッシュな映像は衝撃的で、個人的にはあのオープニングだけで賞レースとしての格が数段上がったように思えました。

そして、M-1では宮本浩次の『昇る太陽』を使ったスペシャル動画。コメント欄を見て気づいたんですけど、これ本番の漫才尺に合わせてわざわざ4分ぴったりに作ってるんですよね。M-1スタッフってやっぱり熱量おかしいよ。

あとは絶対に外せないのが、ランキングにも入れましたが『大豆田とわ子と3人の元夫』のエンディングですね。毎週、STUTSのビートに乗せてその日のメインキャラクターに合わせて客演が変わっていくのは、アニメではよく見る手法だけれど、この手のドラマで採用されるのはかなり衝撃的でした。ドラマを見る人が減っている中で、どうにか話題性を産もうとして試行錯誤する姿勢を僕らも見習わないといけない部分がありますね。

エンタメの多様化で選択肢が多くあって、CDも売れず、テレビもラジオも視聴率が伸びない現代で今の時代に合ったメディアミックスを上手く使ったクリエイターが覇者になっていく気はします。実はアニメーション業界はずっと上手くやっていた印象なので、参考されるようになるかもですね。

ただ、『バズ』至上主義はエンタメの破滅を生むと個人的に思っているので、良い塩梅でやっていってほしいです。

ということで、まだまだ話したいことがあったはずだけど忘れてしまったので思い出したら書くかもしれないし、そうしないかもしれない。

今年も沢山の音楽と出会えるといいね、ハム太郎。

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