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銭湯でアルマゲドンになって星に照らされた夜の話

夏から秋になり、
もう少しで冬がくる。

空気が冷たくなるにつれて
夜空を見上げる回数が増えた。

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昨日の夜、お友達と銭湯へいった。
21時くらいに銭湯について天丼を食べた。
お風呂屋さんで食べるご飯ってなんでこんなに美味しいんだろう。
「一口かえっこしよ~」と言って友達のかつ丼を二口食べた。

セルフサービスのお茶の淹れ方が一生分からないのもなんか良い。
君は長押ししなきゃダメなタイプの子だったの~~~?

銭湯の回数券を二枚ちぎってカウンターで渡す。
わくわくしながら脱衣所に向かう。
ドライヤーの少なさに絶望しながら服を脱ぐ。

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私は露天風呂が大好きだ。
素っ裸で外にいるという背徳感。
ダメなことを堂々とできる感じ。
どうしてもアルマゲドンのポスターみたいに歩いてしまう。

アルマゲドン

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2時間みっちりアルマゲドンをしてやっと帰路につく。

銭湯帰り、0時の散歩は気持ちが良い。
空を見ると三ツ星が光っていた。
おそらくその左側にあるのがペテルギウスだろう。

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小学生の時、私は星が大好きで宇宙飛行士になりたかった。
クリスマスプレゼントにもらった望遠鏡で毎晩星を見ていた。
持ち運ぶ用に双眼鏡も持っていた。

寝る時は家庭用のプラネタリウムで星を見たし、
朝の読書の時間は眠気覚ましに”眠れなくなる宇宙の話”という本を読んでいた。

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有名な話だが、
今私達が見ている星の光は少なくとも数年前、
ものによっては100億年以上前の光らしい。

想像もできない遥か昔に爆発したり、他の星とぶつかったり、何かに照らされたりして放った光が長い時間を経て令和を生きる私の目に映っている。

私の人生もこうであったらいいなと思う。

過去、私が必死になって努力したこと
やっとの思いで成し遂げたこと
なぜか涙が止まらなかった映画
大好きなお友達との出会い

今、私が日々感じている小さな絶望
自分に向き合う辛い時間
大好きな音楽から希望をもらっていること
笑顔にしたいと思う人たちが沢山いること
今月初めてお友達の結婚式に行くこと
久しぶりにみんなに会えることが嬉しくてたまらないこと

全部が光になって未来の私を照らしてくれていたらいいと思う。
きっと照らしてくれているのだろうなとも思う。

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ペテルギウスは数年前、光が暗くなり続けてもうその光が地球に届くことはないかもしれないと言われる時期があった。
でも今はまた地球に光を届けてくれている。
夜空を照らしてくれている。
一生懸命光っている。

「ああもうだめかもしれない」って思うことがあってもいいし
誰かにそう思われたって別にどうでもいい。
でもどうか光を放つことをやめないでほしい。
私は私を信じているから。
どうか未来の私に光を繋いでほしい。

きっと未来の私は過去に自分が放った光に照らされてさらに眩しく光っているから。笑っているから。
悲しさも辛さも失敗も自責も全部が光だったんだって実感できる日が来るから。

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銭湯でアルマゲドンの一員になって
帰り道に星の事を考える。

私は宇宙と縁があるのかもしれない。

おーーーーーーしまいっ!


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