見出し画像

35mm F/2.8 Di III OSD M1:2 (Model F053) ファーストインプレッション

写りが良い・軽い・安い、しかも寄れる

今回、一足先にお借りすることができた35mm F/2.8 Di III OSD M1:2 (Model F053)のファーストインプレッションを書く事にしました。

SONY Eマウント用として20mm、24mm、35mmと同時に発表されたうちの1本で、長さ64mm、210gという軽さ、最短撮影距離0.15m、最大撮影倍率1:2のハーフマクロ、価格は4万円前後とチャレンジ精神の塊のようなレンズです。
それでいて、TAMRONのBBARコーティングを施し、逆光にも強いとあっては、スナップはもちろんネイチャーを主体としているフォトグラファーも放っておかないでしょう。

今回は、どれくらい解像しているのか、というシンプルな内容にフォーカスし、インプレッションを行う事にしました。

6100万画素を十分に活かすことのできる写り

下の写真が、今回撮影をしたものです。
場所は中山峠、札幌市と羊蹄山麓の喜茂別町へ抜ける峠です。
カメラボディは6100万画素イメージセンサーを搭載するSONY α7r4。
シャッタースピードは1/100、絞りはf11、ISO100になります。
Camera rawでの現像のみで、最低限のシャープネス処理を施しています。

画像1

6100万画素だけあって、とんでもない解像感。

この写真の右下隅の100%表示が下のものになります。
なお、切り出した画像ではなく、Camera rawのスクリーンショットです。

スクリーンショット 2019-11-17 20.45.37

流れもなく、滲みもなく、きっちりかっちり描写しています。
絞れば写りが締まっていくのは当たり前ですが、それでもここまでしっかりとした描写をしてくれるのはとても嬉しいものです。
このレンズが4万円前後で買えてしまうなんて、とても優しい世の中になりました。
次は真ん中の100%表示です。

スクリーンショット 2019-11-17 20.46.06

細枝の一本いっぽんまで解像しています。
最近のズームレンズは進化していて、相当写りが良くなっていますが、改めて単焦点レンズの良さを認識しました。
かつての安かろう悪かろうの時代は終わって、超ハイコストパフォーマンスの時代がやってきたと感じます。

次は遠景の解像具合を。

スクリーンショット 2019-11-17 21.36.45

上の画像ですが、Adobe Bridgeのプレビュー内で左上奥の稜線を100%表示したものです。
カメラの設定は上のものと一緒です。
おそらく樹氷していると思われる木の1本がしっかりと認識できるレベルです。
冬とはいえ大気の影響をだいぶ受けていますが、そんな事を忘れてしまうほどの描写です。
何か写り込んでいないかと探すのが楽しくなってしまいますね。

まとめ

F/2.8という表面的なスペックだけを見れば、F/1.4等の大口径単焦点レンズに見劣りしてしまうのかもしれません。
しかし、長さ64mm、210gの軽量、がっつり寄れるハーフマクロ、単焦点レンズらしい描写性能、何よりも4万円前後の価格。
正直、本当にこの価格で良いんですか?と言いたくなるレベル。

筐体の造りは10万円overの単焦点レンズには敵いませんが、私に大切なのは実用性であり、写し出された結果です。
このレンズは高い次元で、それらの要素を満たしてくれそうです。
このレンズで撮影する星がとても楽しみです。

次は逆光性能を試したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?