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たねが服になる話をします

2018年4月、コットンのたねが服になるまでの過程を共有して楽しむプロジェクト「服のたね」はスタートしました。

配られたたねを各自で育て、回収し、糸から生地、服になるまでの過程を工場で見学する。なるべくハードル低く、知識がない人にとっても、気軽に楽しんでもらえるようにしてきました。

昨年4月。たねの植え方を説明する様子


生育状況をみんなでシェア


1回目の今年はシャツをつくることに。デザインもみんなで考えた


そもそも「服のたね」をやりたいと思った経緯について。

デニムブランドを始めてからいまもずーっと思っているのが「生産過程を知るためのハードルを下げたい」ということ。

まず誰よりも僕自身が、デニム工場の人たちと出会う以前は、服がどのようにして作られているのかなんて考えたこともありませんでした。

コットンから糸ができているなんて知らなかったし、そのコットンは畑で生育されているなんて想像全くできなかった。すべてはつくっている現場の人と出会えたことがきっかけでした。

生産過程に興味を持ち、工場に足を運び、自分たちも製品を企画する側の人間になって、だんだんと知識を深めていきました。面白さも難しさも知っていきました。

実際に作られている過程を知れば、きっとモノに愛着が湧くし、大切にしたいと思えるようになる。それはもう確信しています。

でも、そもそもその生産過程に興味を持つことが難しい。どこか遠くの話だったり、自分とは関係なかったり思えるのは、やっぱり生活で身近じゃないからなんでしょう。

だから僕たちは「服のたね」を通じて、たねに水をやるという生活の中での行為を通じて、興味を持ってもらいたかった。服ができるまでを知ることは、身近なところから始まるんだと伝えたかったんです。

自分が育てたコットンが服になるという体験を通じて

何か一つ、新しい形でワクワクするモノの手に入れ方をしてもらえれば。

何か一つ、生産の現場に想いを馳せてもらえれば。

そんな気持ちでこれからも「服のたね」は続いていくし、毎年どんどん楽しく、たくさんの人と一緒に育てられたらなと思っています。

さて、そんなこんなで1年がかりにしていま、ようやく終盤に差し掛かった本企画。コットンは無事回収し、服のデザインもほぼ確定。あとは工場見学しつつ、服の完成を待つ状態です。

「服のたね」に参加いただいている方以外へはなかなか活動を発信できていなかったので、このタイミングでイベントを開くことにしました。

3/23(土)の夜、大阪に新しくオープンする「 LINDA 」で開催します。

改めて初回となったこの1年間の報告と、春からの次回に向けてのお知らせをできればと考えています。

興味を持ってくださる方はぜひこの機会にお越しください。