言えることは、言っていこう。 言えないことは、言わないでおこう。

「山脇、毎日。」も、もうすぐ4ヶ月。こうやって文章を書き始める前は、その意義や影響を過度に警戒していたぼくですが、始めてみれば、いまのところ「言えることは、言っておいてよかった」という気持ちです。

逆に、良い意味でも悪い意味でも、ぼくは、ここに書くことについて「自分の言えないことを、無理して言っている」つもりは全くありません。あくまで自分の心の内に従って、自分なりの脳みそで、等身大を記してきていると思います。

悪い意味でもと言ったのは、ぼくがこうやって自分をある程度明らかにすることで、「測る基準」ができてしまうということです。めがねの色はやっぱり、できるだけ薄いほうが望ましいです。

良い意味でもと言ったのは、ぼくはここに書いていることについて、自分なりに納得しています。なので、例えば内容について質問されたときに、自分の言葉で説明を試みることができますし、それがうまく説明できなかったとしても、少なくとも「何について」問われたのかは把握できます。

これが、もし、自分でもよくわかっていない、かりそめの、背伸びして書いた文章だったとしたらどうでしょう。パッと見の印象は良くなるかもしれませんが、多分説明を求められたときに、また違う、理解していない言葉で説明すると思います。このスパイラルは自分にとってあまり良くないです。

何よりも、背伸びしていることを見破られたとき、失う信頼は大きいでしょう、一度話を聞いてもらえなくなると、挽回するのは難しそうです。

では、何も言わないのが一番良いのではないか。ぼくも少し前まではそう考えていました。でも、EVERY DENIMをはじめて以来、言葉を使わず、何も語らずにいるのはあまりにも不自由だということにだんだん気づいてきたのです。

そんなこんなで、重い腰をあげ、ようやくあれやこれや言うようになりました。

言えることを言うのは、最初はとても勇気が要ります。でもそれはだんだん慣れてきます。そのときに、言えないことを言わないのは、同じくらい勇気の要ることだと思っているのです。

人間の考えることは日々変わっていきます。今日の自分が昨日の自分に反旗を翻すことも多いにあり得ます。

背伸びをするという行為は、「自分の考えがいつまでも変わらないこと」を前提としている気がします。明日変わってしまうかもしれない今日の自分だけ認めてもらっても意味がないのであれば、同じように、その場限りの背伸びもあまり有効ではないと思うのです。

なによりも、まずは自分に嘘をつかないように。これだけは、大切にしたいです。

山脇、毎日。