仮説でトレーニング ~ BOSSはなぜ350ml缶を出した?

株式会社東風社 http://www.tofusha.co.jp 代表取締役 幸本陽平

※マーケティングのコミュニティ(勉強会)やってます。
http://www.tofusha.co.jp/marketing/community/

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仮説・検証の繰り返し

最近、マーケティングや問題解決の研修を多く行っています。

それらの上達法は、とにかく「仮説と検証をたくさん行うこと」です。

検証が難しければ、仮説を立てるだけでもかまいません。

私は、おそらく多くのビジネスパーソンよりも無意識のうちに「仮説と検証」を多く行っています。

その複数の仮説が頭の中でつながり、また新たな発想が生まれる、というサイクルができています。

それがコンサルタントとしての引き出しの多さにもつながっていると思います。

例をあげます。先日スーパーで、サントリーの缶コーヒーBOSSの350ml缶が売られていました。

常温のコーヒー飲料といえば、ペットボトルもしくは180-250ml程度の小さい缶が定番です。

350mlコーヒーの仮説

なぜ、サントリーは350mlの缶コーヒーを出したのでしょうか。

もちろん私も答えはわかりません。

ですが、この「なぜ?」が大切です。

「夏になると280mlくらいのちょっと大きめの缶入りアイスコーヒーあるじゃない、それよりさらにお得感を出すためじゃないの」

うーん、確かにそうかもしれませんね。

ではなぜ去年でもおととしでもなく今年発売しだしたのでしょうか。

他のメーカーは出さず、なぜサントリーだけなのでしょうか。

それにたくさん飲みたいのならペットボトルのコーヒーもすでにあるので、この商品を出してもカニバリ(共食い、社内のシェアの奪い合い)するだけではないでしょうか。

こういった疑問も浮かびますね。ここで仮説までできれば望ましいですが、こういった疑問を浮かべるだけでも日々のトレーニングになります。

ちなみに私の仮説は「夏場の肉体労働者向けではないか?」です。

その正反対の存在が、同じサントリーのクラフトボスです。

こちらは「オフィスワーカーのちびちび飲み」向けに発売されました。

詳しくはこちら
https://next.rikunabi.com/journal/20180730_c11/

一気に飲み干す缶コーヒーとは違い、常にデスクに置いて喉を潤せるよう大容量で長く楽しめる飲み口にする。安心感を演出するためラベルを透明にして中身も見せるようにする。社内でも気軽に持ち運べるようペットボトル容器にする。

肉体労働をする人は、よく缶コーヒーを飲みます。そこで夏はガブガブたくさん飲めるコーヒーがほしい。でもペットボトルのようなスッキリした味わいではなくてしっかりとした味わいもほしいし、休憩で飲み干すからペットボトルでなくて缶がよい…

こんなニーズがあるのでは、という「仮説」を立てました。

もちろん、これがあっているかはわかりません。全然違うかもしれません。実はお年寄りが飲んでいる…など、意外なニーズがあるのかもしれません。

こうした仮説検証の「千本ノック」を頭で繰り返す習慣がつくと、考える力が身につきます。

未知の問題に面したときも、「こうすればよいのでは?」と仮説を立てることが容易になります。

日々、目に入るものについて

「どうしてなんだろう?」

「こういう理由なのでは?」

と、仮説を立てるクセをつけてみてはいかがでしょうか。

おまけ仮説クイズ

それでは読者のあなたも仮説を立ててみてください。

最近、コーヒーチェーンのドトールでは一部店舗でソフトクリームを発売し始めました。

なぜドトールはソフトクリームを発売したのでしょうか?

私の仮説はいつかブログに書きたいと思います。

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