伝える、はプレゼント。002

それでは「伝えるは、プレゼント」についてお話ししたいと思います。
まずは、伝える際の「悪い例」からご紹介したいと思います。

「伝える」には大まかに「話して伝える」「書いて伝える」の二種類があります。
もちろん実際には「写真で伝える」「ジェスチャーで伝える」「表情で伝える」などもあるのですが、話す・書くで一般の「伝える」9割以上はカバーしていると思いますので、この二つに特化して話を進めていきます。

まずはわかりやすく身近であろう「話す」に特化して、悪い例を考えてみます。
コンサルタントとして、研修やコンサルティングなどで、他の人の発表を聞いたり、情報のやり取りを行う上で、多く見られる悪い事例をまとめました。
「えっ、私、まさにそれをやってるよ!」
「それっていいことじゃないの!?」
と思い当たる節があるかもしれません。

【伝える】悪い例

1.長い
話が終わった…と思ったらさらに話が継ぎ足されて長くなるパターンです。しかもその継ぎ足された話はすでに話したことの繰り返しで、新しい情報はほとんどありません。むしろ自分は話がうまいと自覚している人に多いパターンです。

2.すべてを話そうとする
頭の中にあること、すべてを1から100まで話そうとするパターンです。特に自分が一生懸命に考えてきたことだと、そのプロセスをすべて話したくなる気持ちもわかります。しかしあなたが「伝えたいこと」と聞く側が「伝えてほしいこと」は必ずしも一致しません。

3.自分にどう関係するのかわからない
冷蔵庫を買いに行って、店員から冷蔵庫の作り方を説明されたらどう思うでしょうか。冷蔵庫を買いに来た人が知りたいのは作り方ではなく、性能や特徴のはずです。よほど話が面白ければ別として、普通は自分に関係なさそうな話は聞く気になれません。

以上、特に「話す」において、伝わらない典型的な3パターンでした。

つまり裏を返せば、少なくともこの反対にすれば伝わりやすくなります。
「短く」「要点をかいつまんで」「聞き手に関係することを」話す、ということですね。

とはいえ、「わかりました、じゃあこの3点に気をつけます」で伝えることがマスターできるかというと、なかなかそうはいきません。

次回は、なぜこのような失敗をしてしまうのか、伝える側の心理面から考えてみたいと思います。

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