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チェンツ文化を攻略せよ!バーチャルアイドル=IP!【中国ビジネス】

バーチャルアイドルは、コミュニティプラットフォームそのものではないでしょうか。例えば、初音ミクがここ10年でコンサートや関連グッズなどで100億円の経済効果を生み出したように。

ビリビリ動画は昨年9月、洛天依を含むバーチャルアイドルの運営会社「澤達仕控股(Zenith Group Holdings)」の株式を買い増し、同社の支配株主となったと発表した。澤達仕にとっては、傘下のバーチャルアイドルがビリビリ動画主催のイベントに出演できるほか、ビリビリ動画のユーザーが作曲したオリジナル楽曲を商用化することも可能になる。ビリビリ動画にとっては、多くのバーチャルアイドル(IP)を活用し、より多くの商機が得られるようになる。

↑バーチャルアイドルを驚異的なサイクルで生産しまくるスタートアップが出てきそうな予感。

一方、誕生して7年になる洛天依は、これまでに発表したオリジナル曲が1万曲以上、その再生回数はビリビリ動画で1000万回以上を記録し、活動範囲をリアルの芸能界にも広げている。ケンタッキー・フライド・チキンをはじめ、衛生用品やアパレル、自動車、銀行、ゲームなどのCMキャラクターを務めており、経済的価値も抜群だ。

↑活動範囲について、はじめからニッチな領域を狙うのも良さそう。

ある意味いちコンテンツが好意的な経済効果を生み出すことについて、中国においてはKOLに触れないわけにはいけません。中国で流行りのライブコマース。そのカテゴリ上において、トップを走るのが薇婭(viya)です。なんと1回の配信で11億円売上の記録を達成したこともあるそうです。

2016年にライバーとしてデビューした薇婭は、翌年にはあるファー製品ブランドのPRを担当し、たった1回の配信で7000万元(約11億円)という破格の取引額を記録した。これはライブコマースの巨大な潜在力を見せつける象徴的な出来事となった。

なぜ中国ではここまでKOLの影響力が強いのか。それはチェンツと呼ばれる中国文化に起因していて、日本でいう団結力のようなものなのですが、私達の想像がつかないほどその絆、つながりは強力なものだそう。同じ趣味やライフスタイルから形成されるチェンツですが、常に情報が共有されており、コミュニティ内における互いの信用度は国よりも遥かに高いことから、共有されているKOLである、例えばAさんが間違いないということは疑う余地はなく、イイというものは良いというような、感覚的に理解し難い意思決定が行われているのです。このことから薇婭(viya)さんは、数多くのチェンツから支持を得ていることが簡単に分かりますね。

おまけ

チェンツの文化。ライブコマースを始めとするKOL、SNS活用のビジネスが信じがたい経済効果を生み出す理由の大きな一つなのは間違いないでしょうね。↓市場の規模感はもちろんですが、チェンツ文化を科学的に攻略することが鍵です。JUULを始めとする中国市場に参入する企業について今後もチェックしていきたい。

*スカイランドベンチャーズでは、インフルエンサーやバーチャルに関連した事業を行っているスタートアップをお待ちしております。資金調達や事業に関して相談がある方は、気軽にDMください!


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