見出し画像

白いベレG(ユーミンの「COBALT HOUR」雑感)

桜が咲く前の数日間は、私が発行するウィッチンケアの制作で部屋にこもりきり。毎回この間のBGMは「なるべく引っ掛かりのないもの」...とくに日本語の曲は歌詞に引っ張られるので遠ざけていたんですが、今年はなぜかユーミンが妙にフィットしまして、とくに校了後の手作業(納品の準備や見本誌送付の宛名書きetc.)中には、もう一生分聞いたかもしれない(まあ、これからも聞くと思うけれど)。

「COBALT HOUR」はずっと音源を持ってないアルバムでしたが、いろいろかけているうちに「やっぱ生きてるうちにちゃんと聞いたほうがいいだろ」という気になり、CDで買ってみた。「卒業写真」「ルージュの伝言」「少しだけ片想い」「雨のステイション」あたりはビートルズの「レット・イット・ビー」「イエスタディ」「ヘイ・ジュード」「ミッシェル」みたいなもんで、いまさら向き合って聞くのが恥ずかしくもあり...でも「アフリカへ行きたい」とかけっこう新鮮で、なによりラジオ等でしか聞いたことのなかった表題曲「COBALT HOUR」に、ちょっとぐっときてしまった。細野晴臣のベースと林立夫のドラムのかっこいいこと!

でっ、歌詞内の「ベレG」。流し聞きしているときはとくに引っ掛からなかったが、繰り返しているうちにふと「んっ?」となって(白いベールとか、白いベージュとか、夜明けの空の描写かと思ってた)...調べてみた。それは「いすゞ自動車の乗用車、ベレットGT(from Wiki)」。で、でっ、さらにいろいろ調べていたら<走る建築家「影丸」>さんのブログに行き着いた。

http://ameblo.jp/yokohamano-kagemaru/entry-11575790881.html

で、で、でっ、「影丸」さんが名前を挙げていた福沢幸雄について調べているうちに、なんとなく自分の中で「COBALT HOUR」のイメージが勝手に固まってしまった。もちろん謎だらけなのだけれど(たとえば、なぜ1960年へタイムスリップするのか?)、それらも丸ごと呑み込んだうえで、これは「むかし、もう死んでしまった素敵な人と1回、秘密のドライブしたことがあるんだ」という曲、と。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?