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【GK論】FKの守り方(GKの鉄則)※日本、ガーナに敗北。川島永嗣選手の失点は、なぜ「問題」なのか?


※前回記事は!⇒『【GK論】J1デビュー戦で輝く!ジュビロ磐田GK三浦龍輝選手が「積み重ねてきたもの」。「カミンスキーのようなプレー」がチームを救う


ハリルホジッチ監督が「電撃解任」(☜)されて西野朗監督体制になって初の試合、日本代表VSガーナ代表が先日、行われました。

その試合で、にわかには「信じがたい」出来事が起こったので、緊急でnoteを更新する事にした次第です。

その「信じがたい出来事」とは、ガーナ戦の川島永嗣選手のプレーですね。特に、失点。

もちろん失点はGKだけの責任ではなく、チーム全体の責任ではありますが、例えば1失点目…「壁が問題」などと言われていますが、僕の中ではそれよりも「気になる事」があって…(2失点目も問題ですが、今回は時間の関係で省略させて頂きます)。

その「気になる事」に関しては、以前、【GKメルマガ】(☜)に書いた事と共通する点がありますので、今回はそのメルマガに書いた内容をもとに、今回のガーナ戦の川島選手のFKの失点についての「GK分析」を大幅に加筆して、書いていきたいと思います。

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FKの守り方(GKの鉄則)】※2015年7月のメルマガ記事に加筆。

2015年J1・2ndステージ 第3節。ガンバ大阪GK東口順昭選手から、横浜FMの中村俊輔選手が、素晴らしいFKを決めました。

正に、スーパー。観る者のド肝を抜きました。


しかし…。


それと同時に、巷では1つの「物議」が沸き起こりました。それは、


「東口選手のポジショニングは、間違っていたのではないか?」


…です。

そこで今回は、この時の東口選手の「ポジショニング」や「壁の作り方」にスポットを当てて分析していきたいと思います。


≪本当に東口選手の「ポジショニング」は間違っていたのか?≫

まず「ポジショニング」。

ポジショニングの原則は、以前、書いたこちら⇒【なぜ「ポジショニング」は重要か?】(☜)をご参照頂きたいのですが、この「原則」をもとに今回の東口選手のポジショニングを見てみると…確かに「(GKから見て)左側に寄っている」のが分かります。だから巷で「東口選手のポジショニングは、間違っていたのではないか?」という物議が沸き起こったのです。

では、本当に東口選手のポジショニングは間違っていたのか?


答えは、「No」。東口選手のポジショニングは、「正しかった」。


ポジショニングには、上のリンク先に書いたように「原則」があります。…が、これが当てはまらないのが、「FK」。FKだけは「特別なポジショニング」が必要となるのです。

FK(フリーキック)は文字通り「フリー」でシュートを打たれるので、基本的に「キッカーが圧倒的に有利」です。だからこそ、「壁」を立ててキッカーを妨害し、少しでも失点する確率を減らさなければなりません。

ところが…。仮に壁が20人居ればゴールを全てカバーする事ができますが、現実には最高でも物理的に10人(GKを除く)までしか壁を立てる事ができない。つまり、「壁だけ」でゴールを全てカバーするのは「不可能」なのです。

よって、「GK」と「壁」が「連携」して守る必要が出てきます。

具体的には…

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