-2007年7月18日_水_ついに上陸_オーストリア_ザルツブルグ__005

【GK論】日本0-2スイス、完敗。川島永嗣選手の「2つのミス」を分析する。


※前回記事は!⇒『FKの守り方(GKの鉄則)※日本、ガーナに敗北。川島永嗣選手の失点は、なぜ「問題」なのか?』(☜)


先日の親善試合ガーナ戦(☜)から、「突如」崩れてしまったGK川島永嗣選手。

僕は日本代表の試合はもちろん、メスの試合もずっと見てきましたが、近年、安定した素晴らしいパフォーマンスを川島選手は続けてきたので、ガーナ戦から本当に「突如」として、ここまで崩れてしまった事が、にわかには信じられません。

おとといの0-2で敗れたスイス戦も、川島選手は目を覆いたくなるような出来でした。

このスイス戦。川島選手が大きな批判を浴びている、「2つのミス」があります。

1つ目は、前半35分。アーリークロスに対して前に出るも、ボールに触れず相手と衝突…。その相手選手のヘッドがガラ空きのゴールの方向に飛んでいき、あわや失点…というピンチをまねいたプレーです。この「ハイボールミス」が1つ目。

(ただし、ハイボールミスで言うと、前半5分にスイスのGKビュルキも、ハイボールに飛び出したにも関わらずボールに触れず、大迫勇也選手と味方選手にタックルをかます、大きなミスを犯していますが。「GK大国」ドイツのブンデスリーガの名門ドルトムントで活躍するGKでさえ、このようなミスが起こるのです。そこは決して、川島選手「だけ」が酷い訳ではありません。この手のミスは、世界的にも起こっています。けど、だからと言って許されるミスではありません)

2つ目は、後半29分。スローイングを相手にカットされ、これまたガラ空きのゴールにシュートを打たれて、あわや失点…というピンチをまねいたプレーです。この「スローイングミス」が2つ目。

ちょっと、信じられないですね。

というのも、繰り返しますが、近年の日本代表やメスの試合で、これほどまでにミスを連発する大乱調の川島選手は、本当に見た事がなかったですからね。

それが、監督がハリルホジッチから西野郎氏に代わった途端、「突如」崩れた。

「キャリア最高」の状態にあった川島選手が、一体、なぜ、突然、こんな事になってしまったのか?

今回はスイス戦のこの「2つのミス」をGK視点で分析しながら、日本代表を取り巻く様々な「問題」について考えていきたいと思います。


≪「ハイボールミス」には、「伏線」があった≫

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