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【MBS賞スワンS 2023】重賞展望~今年もジーニアスな走りが見られるか!?~

同じマイルチャンピオンシップの前哨戦である富士Sと比べ、スプリント寄りの傾向を持つ京都芝1400m戦。阪神開催を除き、過去10年の好走馬の中心は3歳~5歳。また関東馬で3着以内に好走できたのはG1連対経験を持つ馬のみという絶望データがある。過去10年で1~2番人気は(7-3-3-7)と信頼度は高いが、オッズ100倍超の大穴が勝利するなど波乱傾向もあり。人気馬と穴馬を上手く絡ませたい。

過去10年比較(阪神開催を除く)
・前走別
注目すべきは前走レースで凡走した馬が巻き返す傾向が顕著である点。また重賞未経験で3着以内に入った馬はゼロ。前走G1もしくは重賞で馬券外に敗れ人気落ちとなっている実力馬は狙い目か。

・脚質別
瞬発力勝負になりやすい京都競馬場らしく、上り最速を記録した馬が5連対と優れた末脚が求められる一方、逃げ馬が4勝を挙げるなど逃げ・先行勢の好走も目立つ。本質的にはスピード持続力と位置取りが問われる印象。

・騎手別
特筆すべきは岩田康誠騎手。(1-1-3-2)と好成績を残しており、2020年には11番人気143.7倍のカツジで勝利するなど凄まじい単複回収率を誇る。

・好走条件
①重賞、特にG1で馬券外に敗れた実力馬が狙い目
②スピード持続力と位置取り
③人気でも穴でも岩田康誠騎手

人気馬考察

※想定オッズ上位から選定

ルガル
本レースと同条件の橘Sでは2着に5馬身差で圧勝。初重賞となった葵Sではモズメイメイの驚異的なロケットスタートで離されたものの、直線で迫る2着とスプリント適性を見せた。先行しながら上り脚も使えるポテンシャルを持ち、絶好調のドゥラメンテ産駒である点も好印象。3歳馬の勝率が過去10年で23.5%と好成績で、斤量有利が働く点は追い風になりそう。不安材料は古馬相手に勝利経験が無いこと。また前走朱鷺S組が3着以内に来たのは阪神開催の昨年のみ。古馬混合重賞でどこまでやれるか。

グレナディアガーズ
前走高松宮記念では最後方ながら上り最速で5着に健闘。芝1400m戦では(2-3-0-1)とめっぽう強く、能力は間違いなく上位。Frankel産駒ではモズアスコットが二年連続で好走しており血統面も不安は無いか。近2走の敗戦で人気が落ちるようなら妙味的にも狙い目。不安材料は明らかに阪神巧者であること。朝日杯FS、阪神Cと勝利した重賞は全て阪神競馬場で、パワーよりスピードが求められる京都競馬場とマッチするかどうか。また古馬になってから後方からの競馬が増え、逃げ・先行の好走が多いスワンSでは取りこぼしもあり得る。骨折明けでいきなり無理をさせるかどうか。

アヴェラーレ
前走関屋記念で後に府中牝馬Sを制するディヴィーナを破って重賞初勝利。14戦中8戦で上り最速を記録する末脚も魅力で、鞍上も波に乗っている京都巧者の川田騎手と京都で好走する条件は揃っている。加えて絶好調のドゥラメンテ産駒。不安材料は追走力と右回り適性。これまで右回りの経験はニュージーランドT(15着)のみと課題が残る。また好走してきた展開はスローペースからの瞬発力勝負であり、時計が流れやすい1400m戦ではペースが向かない可能性も。また関東馬で3着以内に好走できたのはG1連対経験を持つ馬だけなのも気にかかる。

注目馬

ビーアストニッシド ※除外対象組
京都芝1400mの持ち時計はメンバー中で最速。前走安土城Sでは大外を回して2着に好走。1着とは3馬身離されたものの相手はママコチャ。3着のビューティフルデイ、4着のテンハッピーローズも次走でリステッドの芝1400m戦を勝利している。2走前のマイラーズCでは外差し馬場を番手で走り、勝ち馬のシュネルマイスターに0.3秒差と「もう1ハロン短ければ」という走りだった。鞍上はスワンSの鬼・ジーニアス岩田騎手。人気薄なら面白い一頭。

ウインマーベル
前走スプリンターズSは先行勢が1、2着を独占する中、後方から差したナムラクレアと0.2秒差の6着。1400m戦でも3走前の京王杯SCでレッドモンレーヴと0.2秒差の2着、昨年の橘Sでジャスパークローネを破って勝利と好走できている。スプリント戦を中心に戦ってきただけあり、ハイペースに対応できる追走力は本レースでも活きるはず。一瞬の切れ味は無いものの、良馬場ならば安定感があり、走りが地味な分、人気しないのでオッズ的にも妙味あり。なお関東馬だがG1連対経験があるので絶望データには該当しない。

ミッキーブリランテ
ビーアストニッシドが除外となった場合、京都芝1400mの走破時計最速を持つのが本馬。実は京都競馬場は(1-2-1-2)と好相性。重賞でも毎回人気以上の走りを見せ、前走の京成AHで1着と0.3秒差の5着と大崩れしない安定感は魅力。高齢馬の好走が難しいレースだが、前走でも上り2位を記録し、衰えの心配は無さそう。大穴ならこの馬を狙ってみたい。


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