ふゅるどる ペアネタ選手権

ペアネタ選手権⑨ ふゅるどる(DD対称性・肺つべ)

コント「プラネタリウム」

今日は憧れのユミちゃんと念願の初デート!プラネタリウムってちょっとベタすぎかもしれないけど、喜んでくれるかなぁ・・・?

ユミちゃ〜ん!チケット買ってきたよ〜!

ユ「ありがとう!じゃあ中入ろっか!」

E列だから〜っと・・・あっここか!
はいユミちゃんここ座って!

「あっ見て!もう始まるみたい!」

【暗転】

(あ〜、なんだか急にドキドキしてきた!)


「うっ あー」

(ってか今ぼくの隣に、あのユミちゃんが座ってるって普通にヤバいなこれ・・・)


「ちょっ、トイレッ!」

ドタドタドタドタ!

【ユミちゃん、走り去る】

ゆ、ユミちゃん!?
まだプラネタリウム始まって8秒とかなのに
膀胱が小さすぎるよ・・・

…。

……。

なんで一人ではくちょう座の説明を聞いてるんだろう
ユミちゃんトイレ長いなぁ

ドタドタドタドタドタドタ......

....何か物音がする
機械音?

バターーーン!!(ドア、思いっきり開く)

「くさーッ!!!家のガス栓閉め忘れて、ここから家近いから、実際に臭い訳ではないけど距離的にくさいーー!!
終わってるーーーー」

スタスタスタスタスタスタ....

ギュムッ!

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【膝の上に座る】

ぐわーッ!
(お、重っ・・・えっ?
違法ダウンロードのポップコーン…?
こいついきなり入ってきて...!
プラネタリウム中に喋ってる...! 狂ってるのかな...!)

ポロポロ…

(ちょッ!こぼすな!
ポップコーンこぼすな!
膝から、降りろーーーッ)

だ、大丈夫ですか...?


「大丈夫です!!(ニッコリ)
聖徳太子のお札見たことある?」

な、ないです....
あの、上映中なんで......


「これが、聖徳太子の、1万円札やー!!!!
ビリィッ、ビリィッ、(次々と破く)
今でも、使えるーーーーー!!!!
使えるからこそ、破る意味がありますねぇ!!!!」

し、死ねーーーーッ
出てけーーーーーーーッ

バターーーンッ!!(ドアが勢いよく開く)

ゆ、ユミちゃん!?
ユミちゃん助けてーーーーッ!!
膝からこいつをどけて───

鬼越トマホークの真似をしてる知らないジジイ
「本当は思ってないと思うんですけど、攻撃がダークサムスに集中してるだけだと思います」

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誰!??何を言ってるの!??


「こいつゆみちゃんだわ」
(ジジイに頭のポップコーンを食われてる)

は???


「さっきトイレ行った時、ゆみちゃんが変なジジイの脳と体を、全て移植されてたのをこの目で見た」

もうユミちゃんじゃないだろそれは!誰がそんなことを!??


「........です」

...え?


「世代です(モンハンを取り出す)」

は?


「世代なので、今からモンハンをやっていきます」

ふざけんなよ!!ユミちゃんはどこいったんだよ!!


「モンハン3rdを女キャラでやっていこうと思います(ポップコーンが爆発してジジイの顔に当たる)」

鬼越トマホークの真似をしてる知らないジジイ
「本当は思ってないと思うんですけど、甲子園によくいる人のセフレなんだと思います」


「.......(PSPをジジイの膝に置いて一旦室内を出る)」

バターン!!!!(また入ってくる)

ドタドタドタドタドタドタ


「コラーーーーーー!プラネタリウムでゲームすんな!!!!
殺すぞ!!!!!」

鬼越トマホークの真似をしてる知らないジジイ
「うるせぇなぁ!!庵野秀明の自転車は9速出るんだよ!」


「安西先生、映画を撮りたいです(エヴァを思い出して、信じられないぐらい泣いてる)」

ずっと状況が分からないんだけど、今こいつなんで泣いてるん? 怖っ....!


「藤本タツキ先生の、さよなら絵梨を、Manga rawで読みました」

ジャンプラで無料で読めるだろ 本当に違法なんだなこいつ


「あれを読んで、映画撮りたくなったの忘れてたやついる? いねぇよなぁ!!!
はい8秒前、7、6、5、」

えっ、あっ、ユミちゃんは?


「4、3、2、1 、趣味です!!!!」

秒数と掛け声キモ・・・泣
ていうか、そもそも何の映画なんだよ


「じゃあ武器置いとくから」

ガチャン!

ええ…なんで知らないジジイと殺し合う羽目に…泣
えっなんだこれ・・・日本刀と・・・
えっ本当になんですかこれ

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「チャクラム」

チャクラム!?!?!?
殺傷能力のバランス悪すぎだろ!
こ、こんなのどうやって戦えば…


「こう・・・指でヒュって・・・」

チャクラムの使い方は聞いてねーわ!
誰が選ぶかこんなもん!

ああもう!僕は日本刀にしますからね!
ジジイに袈裟斬りにされて死んだら、絶対に成仏できないよ!

ジジイ
「最近の若者は、なんだか胃が腐った牛みたいな声で、怒るのなw」

おま、急に普通に喋る.....
挑発の感性がキモすぎるだろ泣
絶対に殺してやる・・・!


「じゃあ、試合を始めてくれ」

うおおおおおおおおッ!
ジジイ死ねーーーーーッ
ユミちゃん返せやーーーッ

ジジイ
「ひとつ問おう」

なっ何・・・!?
こいつ、普通に話し始めるとこんなにも不穏なんだ

ジジイ
「こうは考えなかったか…?
ユミちゃんに全移植されるジジイが、ただのひ弱なジジイなのか、と」

狂ってんのに、頭脳派ぶるなよ泣
ちくしょーーーッ死ねーーーーーッ!!

ジジイ
「時間切れだ」

ジジイ
「ジジイはジジイでも…」

ヒュッ!!【ジジイ、チャクラム投げる】

ヒュッ…
【スローモーションになって、エコーする】

ヒュッ…ヒュッ…

ドスッ!!
【チャクラムが、頭にぶっ刺さる】

ジジイ
「チャクラムの使い手なんよ」

ぐわああああああああああ!!!
う、ウザすぎる…
マジキチが、マジキチの武器使いこなすのウザすぎる....泣

あーめっちゃ血ぃ出てるーーーッ
あっこれ死ぬーーーーーーッ

ジジイ
「死兆星を拝んで、死ね」

スッ【ジジイ、天井を指さす】

(土星じゃんそれ.....)
(こ、こんな適当なジジイに僕は殺されるのか・・・)
(意識が・・・)

バターーーン!!!(ドア開く)


「た、タカシくん!?大丈夫!?」

ゆ…ユミちゃん…?
ユミちゃんの声が…


「しっかりして!いったい何が…」

ユミちゃんの…ジジイの…チャクラムが…


「私のジジイのチャクラム!?!?
と、とにかく警察…!
警察呼ばなきゃ!!」

【ユミちゃん、110番】

(よかった・・・ユミちゃんの脳と身体が無事で・・・)
(あ、あいつらは・・・)

ジジイ
「どう?上手く撮れた?」(ポップコーンと自撮りしている)


「あッ!クッソブレてる・・・」

ジジイ
「おま・・・!ぶっ殺すぞーーーーーーッ!!!」

(ああ・・・)
(警察はやく来てくれ・・・!)

(いや待てよ・・・?)
(違法ダウンロードのポップコーンが来たあたり、警察も信用ならないんじゃないのか?)

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(こいつが一人で来たところで、あのチャクラムには勝てない・・・)

(神様・・・!)

ドドドドドドドドドド!!

バーーーーーーーンッ!!!(ドア、爆発)

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SAT「警察だーーーーーッ!!!
死ねーーーーーーーーッ!!!!」

【SAT、突入】

4人「「「「ぐわああああああああああああああああああああああああ!!!」」」」

掠れゆく意識の中、僕は思った
ユミちゃんのことを
はくちょう座のことを
チャクラムのことを
流れる血の中で見た土星の輝きを

ていうか、あのジジイは本当に誰なんだ

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