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今日の食材 外国野菜

写真は、イタリア野菜の白イボきゅうり。国内産。
短くカットしたのでなく、これは断面で、ほおずきくらいの大きさ。果肉はちょっとライチのようなぐにっと感があり、他方で冬瓜のような透明なやわらかさもあり。皮は固くゴーヤのようなギャップ。出汁で炊いてみたらおいしそう。

外国の野菜は輸入されるものもあれば、日本の種苗会社が種を販売して国内生産されているものもある。

ただ、人気はあるのにアボガドの国内生産は限られているし、タキイ種苗などが販売するイタリア野菜のカーボロネロ(黒キャベツ)なんかもたまにみかけるけど普及の勢いはいまひとつ。また、ベトナムの野菜を日本で食べたいなと思って調べたことがあるのだけれど、ベトナムの水の多い土壌でなく、日本で作るとそれはそれは肥料を食って大変なのだそうだ。その点、パクチーなどは次第に国内生産を伸ばしており、きわものだったはずが、長いことかけてすっかりメジャーになりつつある。

結局、新しい野菜が受け入れられていくには、
日本人の味覚にあうこと
種苗についてのライセンス
日本での生産に適していること
日本で作っても美味しいこと
調理や加工がしやすいこと
多品種小ロットでも引き受けてくれる売り先にめぐまれること
食べ方などを消費者に伝えられること
食べ方にある程度幅があり、一過性のブームに終わらないこも
見た目や味にそれなりの個性があること

といったような要素を勘案して市場を形成していかないといけない。日本で生産する場合、その年の収穫物が売れなければ農家には大きな損失があるから、マーケティングの責任は重大だ。でも、パクチーが流行る前にパクチー農園に投資するのは怖いし、本当によめない。いつか皆がドリアン大好きになっているかもしれないし、そんな日はこないかもしれない、わからない。。

卸売や仲買などの市場関係者、大手スーパー、種苗会社、そして農家自身。みなそれぞれに余裕がなくて、新しく仕掛けていくというのはなかなかに大変だけれど、バブルのかおりとともに新しい野菜に沢山であった昭和末期から平成初頭のときめきを、令和の食卓にもさらにと思ったりする。いまも新しいものは沢山あるんだけど、あのティラミスすごい!みたいな黒船感を感じるルーキー発掘は難しい。

白きゅうりはそこまでじゃないけど、これつくったら絶対すごい売れるという野菜をどこかで見つけてきてみたいな。。ベトナムハーブはくると思ったのだけどなぁ。。

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