私の公務員生活について①(なぜ公務員になったのか)

今度、とある大学にて講義を行うという有難いお話をいただくことになりました。

そのときに指定されたテーマが「私の公務員生活」ということなので、講義に向けて自分の頭の中を整理するという意味も兼ねて、シリーズとして書いて行こうかな、と思います。

具体的には、

・なぜ公務員になったのか
・毎日どんな仕事をしているのか
・仕事以外の私生活はどんなことをしているのか
・毎日どんなことを考えているのか
・何に喜び、苦しみ、悔しさを感じたりするのか
(後半2項目についてはnoteに書いている部分も多いですが、振り返る意味で、再度記載しようかと思います。)

というようなことです。

というわけで本日は、「なぜ公務員になったのか」について振り返ってみたいと思います。

面接でも使えるくらい整っている部分と自分都合の部分とがありますが、自分の本音を語る上ですべて書こうと思います。大きく分けて次の3つです。

①まずは、青臭い理由ですが、単純に社会をもっと良くしたい、しかも自分が直接関わる形で社会をより良い方向へ変えていきたいという思いが昔からあり、公務員は利害関係なくそれが実現できるのではないか、という思いがあったためです。

→これを話すと「民間企業も含めてすべてのセクターは何らかの形で世の中に貢献しているよ」という話を聞きます。(すべての、という部分は疑問点もありつつ)まあ一理あるかなと思いながら、やっぱり民間企業は性質上、第一義的な目的は「自分の利益を上げること」で「世の中のためになること」はそれに付加される形なのかなと。

それが悪いわけでは決してないですし、社会起業家という存在もよく聞かれるようになり、社会を良くすることがまず第一にある民間企業もあるのは分かるのですが、それでも私個人がそこに関わることには違和感がありました。

また、次の話にも関わるのですが、民間企業は何らかのモノやサービス、団体等を良いものとして売り込むことが一般的だと思うのですが、私個人が一つのモノやサービスにあまり愛着を持てず、持てたとしても一時的で、それに関わることでしか社会をより良くすることにアクセスできないのがつまらないな、とも思いました。
(→なので、正直、今の自治体に特別愛着があるわけでは、ないです)

さらに、何か一部のモノや人等に肩入れするというのが好きではなく、「すべての人を置き去りにしない」「すべての人に幸せになってもらいたい」という(若干おめでたい?)平等思想が比較的強めなので、そういう意味でも公務員の思想と親和性があるかもしれません。

②もともと熱しやすく冷めやすい性格で、色々なことに好奇心旺盛な性質、かつ(一部の例外を除き)あまり密で永続的な人間関係が煩わしいため、3年に一度ほぼほぼ転職レベルの異動がある公務員(特に大規模自治体の公務員)は自分に向いていると思ったためです。

→公務員はだいたい平均3年程度で部署間の異動があり、高校改革に取り組んでいたと思ったら次は地球温暖化に携わり、また次は高齢福祉に関わり、また次は…という感じで、まさに転職と言っても差し支えないくらい仕事の内容が変わってきます(もちろんベースとなる基礎的な業務はありますが)。

よく言えば「色々な経験ができる」、悪く言えば「専門性が育たない」なので向き不向きはありそうです。

また3年で異動するので、人間関係もあまり煩わしくなく、嫌な上司に当たってもしばらくやり過ごせば…という面は大きいです。
小さい自治体ですと、部署異動しても皆知り合い、という密な関係らしいのですが、大規模ですとそれもあまりなく、それも自分に合っているかなと思いました。

③大学院でふらふらしてから就職活動をしたので、かなり高齢就職→ぶっちゃけ公務員が一番就職しやすかったためです。
これはあまり面接で語れないことですが、私はもとは研究職を目指していたこともあり20代後半で就活をしました。民間は、最近少し事情が変わって来ているとはいえ、いまだに新卒重視の傾向があるようです。

一方、公務員は、年齢制限というのは多くの場合ありますが(まったくない自治体も!)その中に収まってさえいれば、新卒でも30歳過ぎていてもまったく平等に扱われます。(これは本当。)

同じく、経験者採用枠でない限り、学歴や職歴で差別されることもありません。

事実、同期で30歳の人も結構いましたし、アルバイトを転々として20代後半で就活をし、うち含め他自治体からも内定が出ていた同期もいました。

そういう意味では、本当に人そのものを見ている感じがします。そういう間口の広いところも良いなと思った理由です。

というわけで、ひとまずは今日は理由を書いてみました。
明日以降、多分続けていくと思います。

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