本当の働き方改革とは

最近、どこの組織でも「働き方改革」の重要性が叫ばれています。
うちの組織でも、働き方改革がお題目のように言われ、かく言う私も働き方改革プロジェクトチームの一員として活動しています。

働き方改革の手法というと、まずは残業削減が言われ、次に業務効率化(業務改善)が言われがちです。さすがに、残業がなくなれば万事解決、と考えている人は周りに少ないですが、業務効率化については、私のプロジェクトチームメンバーも興味を持つ人が多いです。

もちろん、業務効率化は意味のある改革です。無駄をなくしてまずは職員の余剰を増やし、もっとその時間を生産的な仕事に充てる、というのは私も賛成です。

ただ、それだけで終わっては意味がない気がします。業務効率化して無駄を減らしても、余った時間が有効に使われるとは限らないからです。
なかにはサボったり未来のない娯楽に費やしたりする人もいるかもしれません。

私は、本当の働き方改革は、自分で実行するものだと思っています。

そのためには、自分自身の心から熱望していること、また自身の強みや弱みを分析し、自分自身のキャリアパスの在り方を自分の頭で熟考して、それぞれが自分に合った働き方を自分自身の力でデザインしていく必要があると思います。

でもそれは一人の力で実行するには困難も伴います。だから、それを実行するための機会の場を提供することが、組織全体の働き方改革ですべきことなのかなと思っています。

業務効率化という手法だとやや弱い、というか途中経過のように思えてなりません。

他の自治体では、すでに提言書にキャリアデザインが盛り込まれていたり、民間のコンサルと組んで人材を鍛えたりしていたりします。
それを考えると、そろそろわが社でも腰を落ち着かせて、一人一人のキャリアデザインをサポートしていく時期なのではないかと思います。

うちでも人材育成の重要性にはほんの少し気づいたようで、研修科目のラインナップを増やしましたが、研修というのも、あくまで他人から教わる受け身のものなので、自分事化しづらいというデメリットがあります。

なお、働き方改革は、一部の職員だけが盛り上っていても意味はなく、周りの職員も一緒に巻き込んで実行していくことで初めて意義深いものになると思います。

そういう意味では、業務効率化は一般の職員には分かりやすく受けが良いですが、本質的ではない。
一方で、キャリアデザインは、働き方改革の本質を突いている気がしますが、一般の職員には今一つピンと来ないため受けは今一つかもしれません。
その辺りが今のジレンマでもあります…。

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