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感じるちから

音楽を演奏するときに技術力というのはとても大事になってきますがもうひとつ私が大切にしているのは音楽から感じとる力。

いくら技術がすばらしくても心が動いていない演奏というのは味気がないしそもそも技術というものは感じたことを表現するためにつけるものではないのかなとも思っています。

『そうはいっても感じるのが難しい!』という声をレッスンでよくお聞きするので今日はそこについていくつか書いてみようと思います。

一感じる力はどうやってつくのかー

▫️音楽から離れたところ、例えば自然に触れて新緑の美しさや太陽の光のあたたかさ、日陰の冷たさ、風の心地よさなどを自分の身体やこころを通して感じてみる。頭を使って『考える』のではなくただ『感じてみる』。

▫️身体を整えて(少し前の記事に『演奏するときの身体の使いかた』について書いてるので読んでいただくとわかりやすいかと思います。)身体の緊張をほぐす。
身体をリラックスさせることによって頭優位になっている状態から身体や心で感じられる状態にもっていく。

レッスンでは無意識のうちに身体に力が入ってしまい呼吸が浅くなる方や足などにすごく力が入ってしまって演奏する際に過度に身体に負担をかけてしまう方もよく見かけます。身体に余計な力が入っているとなかなか心で感じとるところまでいかないのでこれはとてもオススメです。

▫️音楽を感じる際に例えばへ長調の曲だったらハ長調と比べて明るさはどう違うか、フレーズの場合は前のフレーズとくらべてどう変化しているかを感じてみる。どっちのほうが明るい(暗い)感じがする?やさしい感じになった?それとも元気な感じになった?
比べる対象をみつけて違いをみつけるとわかりやすいです。

など。

音楽の中には情景の色や作曲家の心がたくさん入っています。

それをご自身の身体や心で感じられると演奏することそのものがただ難しいことや窮屈なものではなくなりとても豊かで楽しく有意義なものになるのではと思います。

同じ練習時間、すこしでも感動があり素敵な演奏時間となりますように!


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