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2019年1月の記事一覧

#1 弱さ、とは何か

自分と向き合うこと。 自分の弱さを認めること。 そんなこと、 私には出来るわけないと思ってきた。 みんな、弱さを隠して生きているんだ。 弱さは隠すものだ。 こっそり努力した人が、すごい人なんだ。 私には、そんな継続力はない。 そう思っていた。 なんて、凝りかたまった考えだろう。 書いてみたたら、笑える。 友人や後輩や、大切な人たちには、 「たくさんの可能性や選択肢がある」 と信じて、そう伝えてきたのに。 自分への根本的な自信のなさは、 私が私に対し

エッセイとコラムのちがい

「エッセイって、なんの意味があるんですかね?」 白いお皿にのった鶏肉にナイフをいれながら質問する。テーブルクロスの先に座っているのは、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院の教授を務める柳瀬博一さんだ。 柳瀬さんは編集者として、矢沢永吉の『アー・ユー・ハッピー?』や『小倉昌男 経営学』、『養老孟司のデジタル昆虫図鑑』などヒット作を数多く作ってきた日経BP社の名物編集者だった。 東工大で教鞭をとるのも、ジャーナリストの池上彰さんが東工大の教授になった際に作った『池上彰の教養

人生初の写真展「#湿度写真」を終えて

「3ヶ月後に人生初の写真展を開く!」 そう宣言したのが2018年10月。 2019年1月26日、27日に宣言通り無事、写真展「#湿度写真」を開催することができました。 ご来場いただいた200人以上の皆さま、本当にありがとうございました! 今回の写真展を通して気づいたこと、感じたことをつらつらと書いて行きます。(めちゃくちゃ長いのでご了承をば) 一人じゃ到底、到達できない夢だった 今回の写真展の準備で何より実感したのは、「私は一人ではなにもできない」ということ。

コミュニケーションのゴールは相手の「納得」を作ること

日頃からnoteを書いたりTwitterでつぶやいたりしているからか、伝え方について聞かれることが多くなった。 そうやってコミュニケーションの悩みを聞くうちにふと気づいたのは、コミュニケーションのゴールは『伝える』のもっと先にあるのではないか、ということ。 例えば、顧客に商品を買ってほしいとか、部下にこう動いてほしいとか、自分が相手に求める態度変容を『伝える』ことで解決しようとしてしまうのだけど、本当に求めているのはそれを『知ってもらう』ことではなく、『変わってもらう』こ

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タイ・バンコクで「暮らす」始めます。

「ああ。この国で暮らしてみたいなあ」 と思ったのは、世界一周に飛び出して1ヶ月目。 間抜けにも、すっかり予防注射を忘れ日本を飛び出してきてしまい「どうやら必要な予防注射はバンコクで受けられるらしい」と半泣きで調べた情報を頼りに、スワンナプーム国際空港に降り立った時だった。 足がバンコクの地面を踏んだ瞬間。このぶわっと鼻を覆うアジア特有の匂いも、体をじんわり包む暖かな熱も、鼻の奥でにごるような優しい発音のタイ語も。日本とは何もかも違うはずなのに、この国は、緊張でカチカチになっ

「もう嫌だ、やめたい」と思ったときに思い出す言葉

川村元気さんの小説に、『四月になれば彼女は』というものがある。正直内容はあんまり覚えていないのだけれど、その中の「とある一節」だけは強く印象に残っていて、そしてその一節が、最近、ことあるごとに私の頭に浮かび上がってくる。 浮かび上がるシチュエーションは、たいてい、何かを「嫌だな」「続けている意味あるのかな?」「もう、やめたいな」と思うとき。仕事で嫌なことがあったり、彼氏とケンカしたり、自分がやっていることに意味が見出せなくなったり……。そんなときに、ふとその一節が頭に浮かび

私は「許す力」で戦いたい

私は昔から『強い人』になりたかった。 助けてもらえる日をじっと待つんじゃなくて、自分の力でその状況を変えることが私にとっての『かっこいい』であって、そのためには強くならなくてはいけなかったから。 ただ、私の思う『強さ』は、単に目の前の相手に勝つということではない。 その価値観が形成されたのは、ポカホンタスの影響が大きいんじゃないかと思っている。 ディズニープリンセスは、王子様に助けてもらうのを待つか自ら戦いにいくことが多いのだけど、ポカホンタスが他のプリンセスと違うの

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語りかけたい人がいる。

自分の誕生日に特別なことをしたいと思ってしまうのは、何歳になっても変わらない。毎年誕生日に読み返している大好きな一冊 ”20歳のときに知っておきたかったこと” を持って、珍しくパソコンを持たずに家の近くのスタバで本を開いてみたら、あら不思議。みるみるアウトプットしたい欲に駆られたのだ。突然降って湧いた「noteでも書こうかな」という気持ち。それは私のアウトプットしたくてたまらないウズウズした想いと、自分の理想の未来を「書くこと」と向き合うことで見つけたいという焦りの表れでもあ

「アンチ」を叩いて切り捨てていくのはあまり良くないなーと思う理由

最近、Twitterを見ていると、「アンチは即ブロック!」という発言とか、批判されたり叩かれたときに、ものすごい勢いで反論したりするケースをよく見ていて・・・。 ちゃんと反論しないと、調子にのってあることないこと書かれ続けるから、どこかで言わないといけない、というのはすごく理解できるのですが、一方で別の視点もあったほうがいいかなと思って、筆をとりました。 (追記) 公開時は無料だったんですが、10万人以上の方に読まれたっぽいです。ありがとうございます。「有益な情報は無料に

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「会社を辞めて自由に生きたい人」にありがちな勘違い

このまま一生、会社で働き続けるなんて嫌だ。 会社を辞めて、もっと自由に生きていきたい。 そう思いませんか? 実際、それに成功した人はたくさんいます。 実は、僕も、その一人です。 「会社を辞めて自由に生きるコツ」を知りたいですか? しかし、冷静に考えると、「会社を辞めて自由に生きる」って、ようは、「自分で商売する」ってことでしかないです。 具体的には、個人事業主になるか、会社を設立して経営するってだけのことです。 インフルエンサーだろうが、プロブロガーだろうが、You

「不平等」を嫌わない

「平等」という言葉には、なんだかそれだけで正しいと思わせるような、不思議な力がある、と思う。 男女平等に。不公平なく報酬は平等に分配しましょう。世の中のいたるところから、「平等がいいよね」という、無言の圧力を感じる。 私自身、年齢の近い3姉妹の真ん中に生まれたので、幼い頃からいつだって「姉妹間の平等戦争」のさなかにいた。お風呂の順番、おかずやお菓子の量、親からのプレゼント、お年玉の値段。誰かが特別扱いをされることは決して許されることではなく、みんな「平等」であることが、正

他者をうらやんだり、比べなくなった。それは他者がいてくれたからだ

「あっ、なんの話だっけ?」 2018年にチャレンジした新しい取り組みの1つだ。オンラインサロン「Wasei Salon」のオーバーエイジ(30歳Over)の4人が集まって、1つのテーマについてあーでもない、こーでもないと話をするライブ動画番組である。 1回目は「足るを知る」をテーマに4人が話した。このテーマについて、僕が事前に書いたnoteはこれ。 第1回の動画は、Facebookページにありますよ。 第1回のショート動画も要チェック。 この2回目が、2019年1月

webコンテンツは「他己紹介」化していく

「なんだかとても想いの強い他己紹介みたいだ」 最近web上でよく流れてくるインタビュー記事を読んで感じたことです。 書き手(もしくはメディア)がそのインタビューをするに至った背景(想い)までていねいに盛り込み、インタビューを受ける側も、その想いを受けてインタビュアーと共鳴し、ふだん話さないようなことを話すような記事を目にする機会が重なった時期がありました。 現場の臨場感がヒシヒシと伝わってくる記事はSNSととても相性が良い。書き手(メディア)もインタビューされた側も、そ

舞台を観るより、舞台に立つ側の人生の方がいい

大人になって、舞台を観に行く機会が増えた。 朝眠い目をこすって起きて、毎日同じ時間の電車に乗って、同じデスクに座って、誰がやっても同じ結果になるような仕事をして。また同じ沿線の電車に乗って、隣の部屋の人とそう変わらないような、けれど一生懸命心地よくさせた1Rの部屋に帰って、そしてまた眠って、起きる。 せっかく就職できた会社で働く、いまの暮らしに大きな不満があるわけじゃなかった。けれど「なんとなく」ぼやっとした感触だけ残して過ぎ去る毎日と、大きな分岐点なく過ぎてゆく20代半