帰省の最終日、親からもらった言葉

「父さん洋子に会えると思って、早く帰ってきたんだって」

つい2日前、母からLINEでもらった言葉。


帰省の最終日、高知へ戻るときがやってきた。空港までのバスに乗るため、母の車でバス停へ送ってもらう。

その日、高校教師である父は、朝から部活の練習にでかけていた(はず)。

前の晩に「明日帰るから。11時くらいには家を出るよ」と伝えると、「そうか。11時は間に合わないな。気をつけて」と答えた父。

でも最後に会えたらと、早く家に帰ってきてくれたらしい。私と母はすでに家を出ていたので、会うことはできなかったのだけれど。


前の晩、ちゃんと別れの言葉を交わした。それでも、練習を早めに切り上げたのか、急いで帰ってきてくれた。

実家にいる間、どうやって久しぶりの親と接していいか分からなくて、素直になれず、よそよそしい態度をとってしまっていたのに。それでも見送ろうとしてくれることに、自分を責める気持ちと「あともう少しバスの時間が遅ければ」という後悔と。

そしてこんな私でも受け入れてくれる人がいること。何ができるできないとかではなく、欠点があったとしても、見送ろうとしてくれる人がいるということ。

いろんな感情があふれた。バスに揺られながらセンチメンタルな気分も相まって、LINEを見たときどっと涙が溢れた。

咄嗟に窓の方を向き、景色を見るふりをして、周りの人にばれないように涙がひくのを待った。


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