武部洋子/Yoko Takebe

『旅の指さし会話帳 インドネシア語』(情報センター出版局)著者。東京生まれ。大学で第二…

武部洋子/Yoko Takebe

『旅の指さし会話帳 インドネシア語』(情報センター出版局)著者。東京生まれ。大学で第二外国語としてインドネシア語を選択。1年間の現地留学ののち1994年に大学卒業後、そのまま移住。現地出版社、日系広告会社勤務、ライター、翻訳、通訳、コーディネーターなどを経て現在は日系企業勤務。

マガジン

  • 日本にいないエッセイストクラブ

    • 100本

    世界各国に暮らすもの書きたちによるリレーエッセイです。ベトナム、イタリア、アルゼンチン、インドネシア、イスラエル、ドイツ、カタール、マレーシア、など。どうぞよろしくお願いします。

  • コロナで変わった世界の暮らし

    • 93本

    世界を巻き込む新型コロナウイルス、日本のメディアでも他国の現状がさかんに報道されるようになりました。ここでは現地に住む方の生の声(note記事)をまとめます。

  • 路上のインドネシア語を読む

    主にジャカルタの街中で見かけた言葉を拾って解説します。インドネシア語学習者に役に立つかもしれない。インドネシアの言葉やひとを知るヒントは路上にあり。

  • JKM(ジャカルタこけつまろびつ)

    ジャカルタの映画、音楽、日常など。時々ジャカルタじゃないこともある。「こけつまろびつ」というのはなんだか好きで使ってみたかった言葉。

最近の記事

お気に入りの店を求めて

 私はジャカルタのいい店(飲食店)をよく知っていると思われがちだが、実のところそうでもない。友人と集まる時はたいてい韓国焼肉、ジンギスカン、餃子、火鍋だし、娘らもそれが好きなので、だいたい同じ店ばかり通っている。だからお気に入りの店といえばそれらの店なんだろうけど、記事にするにはイマイチ面白みに欠ける。在住日本人ならみんなが知っている店だ。せっかくなんだから、「実はこんな隠れ家的なお店が…」とか言ってみたいじゃないか。まあ、それを言うならもう前回、隠れ家中の隠れ家的な店のこと

    • (服を)買う・手放す・生き返らせる

      世界各国の物書きによるリレーエッセイ企画「日本にいないエッセイストクラブ」。今回のテーマは「服」、インドネシア在住の武部がお送りします(前回の記事「私の短いジャカルタの夜」はこちら)。 ハッシュタグは #日本にいないエッセイストクラブ 、ぜひメンバー以外の方もお気軽にご参加ください。 過去のラインナップは、随時まとめてあるマガジンにて!  「コロナ禍ですっかり服を買わなくなった。必要ないし……」という声はけっこう耳にするが、私に関してそれはあまり当てはまらない。ここ1年半、

      • 私の短いジャカルタの夜

        世界各国の物書きによるリレーエッセイ企画「日本にいないエッセイストクラブ」。今回のテーマは「夜」、最終ランナーとしてインドネシア在住の武部がお送りします(前回の記事「昭和を探して」はこちら)。 ハッシュタグは #日本にいないエッセイストクラブ 、ぜひメンバー以外の方もお気軽にご参加ください。 過去のラインナップは随時まとめてあるマガジンを!  夜はほとんど寝ている。夕食を終えて、世間的にはもう完全に夜になったかな、と思うくらいの時間になると私は(これで堂々と睡眠につける)と

        • 昭和を探して

          世界各国の物書きによるリレーエッセイ企画「日本にいないエッセイストクラブ」。今回のテーマは「日本の恋しいもの」。インドネシア在住の武部がお送りします。ハッシュタグは #日本にいないエッセイストクラブ 、ぜひメンバー以外の方もお気軽にご参加ください。過去のラインナップは随時まとめてあるマガジンをご覧ください。  私はジャカルタに住み始めてかれこれえーっと、27年になる。タクシー運転手などに「インドネシア語できるんですね!もう長いんですか?!」と聞かれるたびに、これまでは律儀に

        お気に入りの店を求めて

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        記事

          というわけで翻訳

          この記事は、世界各国の物書きによるリレーエッセイ企画「#日本にいないエッセイストクラブ」への寄稿です。第7回目のテーマは「最近始めたこと」、インドネシアから武部洋子がお送りいたします。前回走者の紹介と、次回走者の紹介はエッセイの最後に。 過去のラインナップは随時まとめてあるマガジンをご覧ください!  インドネシア語小説の日本語訳を始めた。まだ半分も行っていないが、出版の目途もないし、ゆっくり少しずつ進めている。タイトルは"Yang tersisa dari yang ter

          というわけで翻訳

          1992年、バンドンの夜

          世界のあちこちに住む物書きたちがおこなっているリレーエッセイ企画『日本にいないエッセイストクラブ』。リレー企画第6回目のテーマは「冒険」。各走者の記録をまとめたマガジンはこちらです。  バンドン留学時代の話をしよう。  友人ヒクマットの家はバンドンの北、セクロア通り奥のクバンサリという住宅密集地帯にあった。その夜。低い屋根の立ち並ぶ入り組んだ通りを右へ左へ、留学仲間のアキと私は、わけのわからないまま、ただひたすら彼について歩いていた。二人も並べばたちまちいっぱいになってし

          1992年、バンドンの夜

          思い出すのは旅のことばかり

          世界中のライターがリレー形式で行っている「日本にいないエッセイストクラブ」。第5回目のテーマは「思い出の写真」で、インドネシアはジャカルタ在住の武部洋子が今回最終ランナーとなります。文末に前回ランナーと、次回ランナーのご紹介、そして新しいテーマの発表をしますね。 これまでの記事はこちらのマガジンをご覧ください! * さて、思い出の写真。最終ランナーということで、他の皆さんの記事を見ながらあとで決めればいいや…来年のことだし。とのんびりしていたら、あっという間に順番が回って

          思い出すのは旅のことばかり

          2020年大晦日、バリ

          コロナ禍の旅行年末年始の休みで、娘らとバリに来ている。一緒に飛行機に乗って旅行するのは、ビンタン島で金環日食を見て以来約一年ぶり。私自身バリに来るのは、確か去年9月のバリマラソン以来だと思う。 バリ州政府は急遽、このホリデイシーズンに限り、出発前1週間以内にPCR検査で陰性証明を受けることを空路で来る者に義務付けた(それまでは迅速検査でOK)。PCRと迅速で何が違うって、おそらくまずは信憑性なんだけど、とにかく値段が違う。1人分が、飛行機チケットと変わらない高さ(私が受けた

          2020年大晦日、バリ

          2020/9/16 在宅DAYSふたたび

          と、いうわけで。 9月14日月曜日から、ジャカルタはふたたび「大規模社会的制限(PSBB)」期間に入った。先週までは移行期間フェーズ1としてある程度規制が緩められていたところ、これが再強化されることが決定された。外食は禁止、出勤ができる人数も厳しく制限される。感染者の自宅での自主隔離も禁止で、州政府が指定する隔離施設への入所が義務とのこと。 インドネシアのコロナ感染者数はまだまだ増え続けている。ここのところ毎日3000人台で増加を続けていたが、本日9月16日時点の感染者数

          2020/9/16 在宅DAYSふたたび

          ナシゴレンだけじゃないのよインドネシア料理は

          世界各国の物書きたちでつないでいく、リレーエッセイ企画「日本にいないエッセイストクラブ」。あっという間にもう4周目!今回のテーマは「お腹が空く話」です。末尾には、前回走者へのコメントと、次回走者の紹介があります。これまでのテーマは、「はじめての」「忘れられない人」「思い出の一品」。マガジンはこちら。 ハッシュタグで参加募集! 固定メンバーで回してきた企画ですが、海外での話を書きたいな~とお思いの方!ぜひぜひ、「 #日本にいないエッセイストクラブ 」というハッシュタグを付けて

          ナシゴレンだけじゃないのよインドネシア料理は

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          Parent’s Project “The Chronicle”

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          私が孫だったころ

          世界各地の物書き仲間「日本にいないエッセイストクラブ」がつなぐリレーエッセイ。3巡目が回ってまいりました。お題は「思い出の一品」。次回走者と前回走者森野バクさんの記事は最後に紹介しますね。過去記事が読めるマガジンはこちらをどうぞ~。 引っ越しをした。1993年に移住して一人で住み始めた時から、果たしてジャカルタ首都圏内を何回引っ越したかと指折り数えてみたら、だいたい10回くらいだった。元夫との離婚に向けての戦いの中、向こうが動かないからしかたなく私が家を出てアパートを転々を

          私が孫だったころ

          2020/7/14 とりあえず何に感謝ってやっぱりK-Popだよね

          先週から次女が高校生になった。今「高校」と言ったが、あくまで高校レベルの専門学校で、高卒資格の希望者は別途、国の定めた試験を受けなければならない。おそらくインドネシアで唯一のアート&サイエンスの専門学校である。 一学年は16人程度。制服も校則もない。授業は「アートとデザインの基礎」、「アートとデザインの媒体」、「リテラシー」、「プロジェクト開発」など基礎の必修科目のほか、選択科目のイラスト、音楽、ファイバーアート、哲学、バイオミミクリー、インテリアデザイン、フォトグラフィー

          2020/7/14 とりあえず何に感謝ってやっぱりK-Popだよね

          2020/7/7 雑事weekとおばちゃんbriefing

          先週引越しをした。ちょうど荷物を下ろすと言う時に暴風雨に見舞われ、段ボールはずぶ濡れ。中の本や衣類もだいぶ濡れてしまった。グズグズの段ボールを放置したくはないので、全部一気に開けて一気に片付けた。 それでも収納しきれないものがあったり、部屋に直さなくてはいけない部分があったりで、数日は新しく収納用の箱やカゴを買い足したり、物干しを買ったり、修理のおじさんにきてもらったり、あれやこれやバタバタだったのが6日目の今日やっと落ち着いた。何でもかんでもアプリでデリバリーを注文できる

          2020/7/7 雑事weekとおばちゃんbriefing

          2020/6/26 ご無沙汰日記

          引っ越し準備を当日のひと月近く前からコツコツ進めていたので、この写真のような状態でずっと暮らしている。この週末でラストスパート(壁いっぱいに貼ってある次女のK-Popポスターを丁寧に剥がしてきれいにまとめないと)、あとはギリギリまで使うものを前日にまとめるという段取り。住民票を移す手続きとか、トラックや人手の手配とか、インターネット・プロバイダーの変更とか、不要物を寄付したり売り払ったりとか、些細なようで、家事や仕事の合間に全部ひとりでやるのは、なかなか大変であることよ。

          2020/6/26 ご無沙汰日記

          2020/6/16 まだしばらく気をひきしめて暮らしましょう

          引っ越しを前に、お役所への届け出をしてきた。ここ数年は謎の費用が掛かることもなく、しっかりすばやくお仕事をしてくれるようになったインドネシアのお役所。普通なようで、とてもうれしい変化をしみじみと感じる。 荷造りを毎日少しずつ進める中で出てきた大量の児童書を、一部は娘の出身小学校に、一部は幼稚園児の子を持つ部下に、一部は政府のサイトで見つけた寄付先に送った。それぞれかなり重量がある(それでも大事な絵本はまだきちんと持っていて、その量もかなりある。そんな環境なのに、娘ふたりとも

          2020/6/16 まだしばらく気をひきしめて暮らしましょう