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陸上日本選手権女子100㍍に思う

9日から陸上の日本選手権がスタート。
個人的にはかつて新聞記者だったころ、陸上担当だったため、たとえ離れてしまったとしても気になる大会の一つだ。

なかなかリアルタイムでは見られないが、10日に競技をぼんやり眺めている中で、注目したのが女子100㍍だった。男子じゃないところがミソ(笑)
一時代を築いた福島千里が今年1月に引退。兒玉芽衣(ミズノ)の3連覇がかかったレースで快勝したのが、君嶋愛梨沙(土木管理総合)だった。スタートから兒玉と競り合い、後半までそのスピードをキープし、11秒36という歴代4位の好記録で初優勝を飾った。兒玉は競り合いでやや硬くなった印象を受けた。

レースを見る時に大事にしているのが「勢い」。準決勝では君嶋と、御家瀬(みかせ)緑(住友電工)が自己ベストをマークしていた。それぞれ久しぶりの自己ベストだっただけに、勢いがあると感じていた。

しかし君嶋は円熟味を帯びたアスリートに成長したと感じさせられた。たまたま1カ月ぐらい前に彼女のTwitterが上がってきてフォローしたが、危うさを感じる高校時代から一変、大学でボブスレーとの二刀流に挑戦、大学院でも学びを深めるなど、彼女の経歴を垣間見ることができたからだ。
埼玉栄高校時代は土井杏南(JAL)の陰にすっかり隠れてしまったが、全国中学大会200㍍優勝の実績もある。この優勝が、彼女の潜在能力を開花させるきっかけになればいいなと感じている。

同時に、この優勝は女子短距離界を活性化させる一助になるのではないかという期待を抱いた。福島が不調にあえいだ末に引退し、兒玉一人にかかるプレッシャーは大きかっただろう。だが、今回のレースで君嶋が台頭し、御家瀬も復活してきた。ライバルの出現が切磋琢磨に、さらには記録の向上につながると感じている。
そう、かつて福島と高橋萌木子が競り合い、記録を伸ばしていった時代のように。

いつかリンクは切れるかもしれないが、非常に良い写真だと思うので、貼っておきます。


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