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「マチネの終わりに」2回読んだ感想。(※ネタバレあり)

僕がnoteを始めたときにちょうど読んでいた本「マチネの終わりに」後で知ったのは note の連載から書籍化されたという何か縁がありそうなこの本をまた読み返して見た。

やっぱいいわあ〜。自惚れることができる。自分がまだ人として成長し、魅力的になれるのではないかと。


✅過去は変えられる


「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」(引用)

これが「マチネの終わりに」の名シーンであり、代名詞とも言える格言だろう。多くの人が共感し、主人公•蒔野の言い当てる表現力に惹きつけられる。

✅運命の人

「自分に対してはもっと違った打ち明け方があったのではなかったか?そんな、相手が誰であろうと怯むような、散々使い回されたふうの深刻さとは異なる言葉が。ーーー自分達は、いつもそうして、ただ二人だけの特別な会話を交わしていたのではなかったか?」  ー引用ー

なにか、家族が優しくないと感じたとき。友達に裏切られたような気分になったとき。この本のように恋人に別れを告げられたとき。同じことを僕は感じた。自分は少しだけその人にとって特別だと勘違いしているときにこのギャップは生まれ、人知れず傷つく。その人にとってはいつものノリかもしれないし、もしくは、精一杯の表現を持ってその言葉を紡ぎ出したのかもしれない。

それでもやるせない、自分の無力さを感じ、過去の言動を呪い、後悔を募らせる。もしああしてたらこんなこと思わなかったかもしれない、、、、

人と人だから思いがあるからこそ、感動するし、諍いもある。それでもそのときそのときで精一杯人と向き合おうと思わせてくれる一文。


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