見出し画像

女のバイオリズム予定表

先日、久しぶりに駆け込んだ場所がある。

婦人科だ。

不快に思う男性もいるので、丁寧に言葉は選び、女性ならではの健康管理についてを自分と同じつい無理をするマジメ族に贈るためにつづる。

HPのギリギリまで頑張ってしまう女性には、自分のバイオリズムを予約する感覚が必要不可欠だからだ。でも、クリアするのに呪いがあるのでそれについても書こうと思う。

婦人科とは?

婦人科は、女性固有の臓器とその活動に伴い分泌されるホルモンによる健康を管理するお医者さんである。

ホルモンは環境や体調により容易に変動するため、婦人科は妊娠・出産・更年期障害だけじゃなく、全ての女性に関係がある。
でも、私も19歳で初めて生まれた市民病院の産婦人科に行った時、母について行ってもらったくらい、割と心理的ハードルが高く、もっと身近になって欲しい場所だ。

こんな時は婦人科へ

多くの外傷以外の不調は、「疲れ」「風邪」「胃腸」が多い。それ以外は「もはや一大事」で大病院で検査になる。

これらに当てはまらない「我慢できるんだけど我慢しがたい痛みや不調」の時、女性の場合は婦人科を検討して欲しい。
みんなも我慢してると思う痛みや不調は、自分だけのことがあるから。

私は、

1)毎月特定時期だけ左下腹部が激痛で早歩きができなくなった。

2)頭痛と寒気がし生理が遅れ、食欲も減退。倦怠感で動けない。

3)2か月以上断続的に生理が止まらず疲れる。

1)は卵巣嚢腫の初期症状の一種。ピルでおさまるタイプとはいえ休むことになった。

2)は特定の甲状腺ホルモンが正常値の14倍の異常値に。軽度の橋本病で他の人より疲れやすい状況だった。ヨウ素を控えて正常値に。

3)19歳の時、脳下垂体が腫れた。女性同士での極度のストレスで出ることがあるらしい。(知らなかった)

普通の内科でなかなか調べにくい内容で、婦人科や紹介先の甲状腺のお医者さんに感謝してもしきれない。
ここで知ったのは「激務やストレスがピークの時に起きる、我慢できなくはないが何だか言いづらい不調には何か理由がある」ということ。
検査の選択肢に婦人科を加えるだけで悪化を食い止められることがあるので、似た症状の人がいたら、早めに通院して欲しい…。

手遅れを招く2つの呪いを解いておく

一つ目の呪いは、「これくらい普通」の呪い

これくらい普通、男性は我慢してるはず…は別に普通じゃないし、男性は男性で別のもの(痛風とか)が来るから気せず行った方がいい。
その痛みや、倦怠感や疲れは、普通ではない。

二つ目の呪いは、「あなたと違うんです」の呪い

これが女性同士の一番キツい事項として、頑張り過ぎて体調を崩すような女性の近くには「自分大切原理主義」の女性が必ずおり、彼女たちはギリギリの状態の同性に、こう言う。
「何もかも投げ出して行けば?バカじゃない?自己評価低いんじゃない?」
その上、助けや分担を求めても絶対に応じない。自分の責任範囲をいかに頑張る人に拾ってもらえるか?を意識的にも無意識的にも生活リズムを保つコツにしてしまっているからだ。
男性はこういう状況を見ると「女には任せられない」「愛嬌のない女は馬鹿」と両方の信用を勝手に下げてくることがある。
何で同性の尻拭いは同性なのか、なぜ責任を真っ当してる側も巻き添えなのか逆に聞きたい。
だからこそ、彼女達から投げかけられた言葉にうんざりして、「あなたと違うんです!」
と意固地になって余計に頑張ってしまう。
そう思いそうになったら、自分にこう問いかけて呪いを解いて手遅れを防ごう。

私は、自分の責任をちゃんと果たしたい。同じように、自分の健康への責任も果たす。彼女たちとは生き方の正解とするものが違うだけ。

…と、自分に言い聞かせて、他人の責任を拾うことをやめると常に意識するしかない。
それでも、あなたは十分巻き取ってるはずだから、一線引くくらいが普通だ。

互いの正解を押し付け合わず、他人の正解との違いに悩まないのは宗教論争を避ける人類最大の叡智である。所詮この世は幻である

2つの呪いを捨てて、体調の変化に気づいたら、婦人科に限らず、すぐに体のメンテナンスをする人が増えて欲しいと思う。

バイオリズムと活動量の関係性を知る

女性のホルモン周期の話は、妊娠とか美容、気持ちの観点で語られることがあまりに多い。でも、活動量をどうコントロールするか?にフォーカスした方がかなり有効活用できる。

ここで、タニタさんのHPによるバイオリズムのグラフをお借りしたい。基礎体温をつける人にはタニタやオムロンの婦人体温計とルナルナ管理が楽チンなのでおすすめ。

生理前半
妊娠に備えてたものを排出する期間。身体が冷えやすく神経が過敏になる。
・脱毛は普段より痛い
・耐えず排出する動きを体内でしてるので疲れるし人によっては痛い
活動量:<小>身体を温めて、休み休み。5日目以降なら緩い筋トレやストレッチに最適。(エストロゲンが少なく筋肉はつきやすいが個人差あり)

生理直後
排卵準備で出る卵胞ホルモンの影響でとても元気。
・運動できるし肌ツヤが良い
・割とポジティブな決断ができる
活動量:<最大>頑張ってOKな1週間半。運動で体力つけるのにおすすめ。

★排卵期(最重要)
生理開始から約14日後に黄体ホルモンの影響で来る排卵。体調が低下し始める開始日。
・最も自覚がない変化。
・水分を溜め食欲が湧き体重が上がり始める。
活動量:<極小>生理開始から12日後あたりから過酷な予定は厳禁。(イベントで立ちっぱなし、深夜残業など)→あとでツケが来る。

★生理直前1週間(次に重要)
黄体期といって、一番敏感になるし体調悪い。人によってはイライラがすごい。
・月経前症候群(PMS)で調子の悪い人もいる。
・本当に深刻に悩むことが多い。
活動量:<中>体力を使わない気分転換をする。睡眠不足にならない。運動は少し軽め。

この、排卵期に気づき、直前1週間を体力を温存して快適にすごすことが健康管理上では一番重要だ。

生理の日より、排卵日をピンポイントに休んだ方が良い。体内の一部を突き破って出てくるため、人によっては腫れてしまうのだ。

この排卵期に無理をすると、私のように、卵巣が腫れることによるトラブルが起きて婦人科に駆け込むことになる。激痛になって通院し、幸い一過性のものと発覚しても、かなり反省した。

不思議なことにここをコントロールしておくと、生理の時も楽になる。

そのため、バイオリズムを予約するつもりで日数カウントをして、予定表に入れるのだ。「生理の14日後は排卵日」と覚えておくだけでかなり楽になることができる。

機械的に体調をタスク化=バイオリズムを予約する

きちんと計算して、自分のバイオリズムが変わるタイミングを自分に対して予約するつもりでスケジュールやTODOに落とし込むのがオススメ。

①生理開始したら手帳に12日後〜16日後の排卵期間をマーク

その期間は過酷な仕事が入らないように、入った場合は意図的に休憩を取るようにする。特にイベント等の立ち仕事は要注意だ。座る時間を作ろう。夜の予定は控えよう。

②イソフラボン摂取強化=2週間を決める

排卵期から生理開始までの2週間は朝一に豆乳1パックか納豆1パックを用意しイソフラボンを摂取。

軽い運動や気分転換の予定を先に入れておく。こうすると卵胞ホルモンと黄体ホルモンの切替が緩やかになりやすい。

③生理が終了したら次の予定を手帳にマーク

いつごろ来るか?を先読みしておき、その1週間前に重要な決定が来そうだったら、あらかじめ考えを整理しておいた方が良い。ペースが鈍るから。

この「機械的に準備して予定に入れる」が大切で、自分の不調だけじゃなくて、周りの人とうまくやるのにもとても便利な習慣だ。

それでも、知らず知らずに無理がたたる時は、体はSOSを出してくれるはずなので、その時は迷わず時間を設けて通院する必要がある。

ここまで書いてみて…

私は、本当に無理しすぎてしまう側の人だ。大丈夫って言って頑張りながら、「あーしくじった、しんどい」とか普通にある。

だからこそサバイブするために編み出した技の一つが、平常時にバイオリズムをカウントしておく方法だった。
障壁となる2つの呪いについても、解消できないものへの感じ方や考え方を変えなきゃいけないなとも学んだ。

頑張ってしまって、体調がなかなか元に戻らない時期もいまだにあるけど、同じような悩みを抱えている女性にいつか届くと嬉しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?