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シャネルのマスターコースに参加。未来への投資“19M”のこと。そして、主語を「I」から「WE」へ。

シャネル グローバルファッション部門のプレジデント、ブルーノ・パブロフスキー氏と雑誌“MONOCLE”編集長のタイラー・ブリュレ氏によるマスタークラス(CHANEL STUDENTDAY)に参加した。これはプレスプレビューとは違い、大学院生としてのエントリー。ブランディングやマーケティング、ファッションビジネスを学ぶ学生が集った。

そのセッションでは、シャネルという唯一無二のブランドの強さの秘密を中心に、EC活用しない理由、グローバル企業のローカリズムの取り入れ方など興味深い話をたくさん聞くことができた。

とりわけ、私は新しい新施設“19M”の話題に興味津々。

敷地面積2万5000平米を誇る新施設には、シャネルの傘下に収まる伝統工芸"メティエダール(Métiers d’Art)"の工房やメーカーが集結する予定だ。完成後は、600人ほどの従業員が勤務するという。
5年後には受け入れる工房の数をさらに増やしたいとも思っています。「19M」はパリのクリエーションの中心となるはずだ。
「年間で80人を雇用しています。少ないようですが、トレーニングなどを考えると結構なチャレンジになる。最近では若い世代からの期待が大きいとも聞いています。ですから、ファッションビジネスを違った視点で見ることもできるはずだ。世界を変えることはできなくても、力を尽くしていくつもりです」(パブロフスキー氏)

伝統的なクラフトマンシップを守り、未来につながる育成をすること。ブランドをサステナブル にすることはもちろんだけれど(職人さんがいなければメゾンはメゾンでいられなくなる!)、その技術は広く他のブランドにシェアされることも考慮しているという。

“自分を利する”こと、“競争する”ことが、これまでの企業経営の考え方とされてきた。これからは“共に発展する”、“協力する”時代になる。肌で実感していたことでもあったが、実際にビッグメゾンの具体的施策を示されると本当にワクワクしてしまう。

余談だが、私は、物を作る方々へのリスペクトがあるブランドに、とりわけ反応してしまう。

インドの刺繍工房の方々の職場環境や雇用のこともしっかり考えています。ゆえに、毎シーズンごと刺繍アイテムを発表することも忘れないなんて。あぁ、なんと素晴らしい!
すべてに職人さんの名前のタグがついているのが特徴。ちなみに、HPには職人さんの紹介ページが。生産者の方の顔まで見られる、野菜のような!?  口に入れるものだけでなく、ファッションも、こういうことひとつひとつが大切になってくる時代がすぐそこまできているんだろうな。

今日の自分の行動の主語を『I』から『WE』に変える。そう意識するだけで、世界は少しだけ良くなる気がする。

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