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ヒトの脳にはワニとウマが住んでいる? 人がツンデレする理由『ジュラシック・コード』

修士論文執筆にあたり、脳に関する本を数冊読んでいたら、教授が「三位一体脳モデル」の存在を教えてくれた。聞いた瞬間、私の文系脳は「そこまでは無理」とシグナルを発したけれど、中でもいちばん理解しやすい本をさらに教えていただく。

①脳幹(その中の視床下部)……パワフルな暴れん坊『爬虫類脳=反射脳』/得意技は本能。
②大脳辺縁系(その中の扁桃体)……おしゃべりでにぎやかな人気者『動物脳=情動脳』/得意技は感情。
③大脳新皮質(その中の前頭連合野)……優等生のエンジニアタイプ『人間脳=理性脳』/得意技は理性&知性。

私たちの脳は三層構造になっている。つまり、私たちの中には、爬虫類も哺乳類もいる。これまでの進化の過程を内包している。

人間脳の理性は、「感情」担当の動物脳をかなり強引に抑えこむ。だからいろいろな気持ちが沸き上がっているのに平静を装ったりする。「本能」担当の爬虫類脳を強引に押さえ込む。爬虫類だったら、謳歌できていたはずの本能に生きる明快さを、社会活動を破綻させないために封じ込める。

日々の感情や思考、つまり人生は、かなり、いや、すべてが脳の構造に左右されている。3つの脳の利害は違うから、悩み、迷い、ストレスが生まれる。この3つの脳のハンドリング方法は自分で会得しなければならない。自動車教習所はない。失敗しながらも運転術を自分で見つけ出し、マスターせねばならない。

ちなみに、この3つの脳のハンドルがキレイに揃って完璧に同じ方向に向かって操作されている時、予想だにしないパフォーマンスが出せたり、この上ない幸福感を味わえたりするらしい。

ジュラ紀の刻印=ジュラシック・コード。恐竜時代からの記憶が刻まれている、私たちの脳。

「いったい何がしたいのか?」「私は何者か?」と迷宮入りしてしまうこともあるけれど、きっと、それは3つの脳の思いが千々に乱れている状態。「私の脳は何を望んでいるのか?」と3つの脳に(おそらく理性→感情→本能の順がいいのかな。いや、その逆か?)思いを馳せれば、少しだけラクになれる気がする。

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