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上より下を。中間管理職の立ち居振る舞い考

大学院で組織論の講義をとっている。終身雇用が前提の日本の会社組織のほとんどには中間管理職という立場が存在する。皆でその難しさを語り合う。ヒエラルキー的な権力構造を解体し、フラットな組織に再編成するためには、ある一定の立場、世代以上の人たちが「上より横や下への配慮」をより意識的にすることが肝要なのかな、というのが私の意見。

組織で何か課題を押し進めるときに上に対するネゴシエーションは必要だし、先達の経験が大いに参考になることもある。でも、年功序列制度がくずれない状況ならば、理屈上、必ず上の立場の人は自分より早く引退する。それなのに、上ばかりを見すぎるのはあまりにも短絡的ではあるまいか。

上司に接するように、いや、それ以上に同僚や部下、後輩に気を回すことを心がける。人生100年時代、今後自分を助けてくれるのは、手を引いてくれるのは、最終的には自分より若い世代である場合が多くなってくるはず。上から引き上げられたい気持ちもわからなくもないが、下を引き上げたることによる長期的、かつ持続的効能を私は支持したい(若い世代が下の立場にいると考えることを前提にした考え方はもうすぐ終わるだろうが)。

このところ、過去に一緒に働いた後輩たちとご飯を食べる機会が多い。皆がいろいろなところで活躍する状況をたくさん耳にする。だから、その考え方は理想論や綺麗事ではなく、とても合理的な考え方であると、私は実感している。

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