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文化祭でプリクラシステムを作ってみた

文化祭でプリクラを作るということに

今年担任をしているクラスで「プリクラを作る」という話をしているのを聞いて、技術者魂(今はソフトウェアエンジニアではないのだが…)に火が付いたので、作ってみました。以下はその記録です。

ソースコードの解説について

最初の想定

私が勤める工業高校では、文化祭も体育祭も(?)デザイン科が非常に強いです。見た目を整えることができるのは強みなのでしょうか。今回は生徒が「去年デザイン科が展示したプリクラを展示したい」と言ったので、同じものを出しても勝てるわけがないので、システム化して撮影した後、LINEか何かを通じて手元のスマートフォンに届くようにするべき。と生徒に言ったのが間違いだったのかもしれません…。

最初のプリクラ実装

最初は撮影した画像がLINEでスマートフォンに届けばいいと思っていたので、撮影した画像をLINEを通じてスマートフォンで表示されるところまで作成しました。それを生徒に見せたのですが、何を勘違いしたのか、このサンプルをそのまま文化祭で展示するという発想を持ってしまったようです。(この時、作るのは君たち(生徒)だよ?と何度も言ったのですが、彼ら彼女らは「先生が手伝ってくれる」と思ってしまったようです。これは世代のギャップなのだろうか…?)

なかなか仕様が確定しない

文化祭の案を生徒会に提出するものの、仕様が確定しない(プリクラを展示することがOKかどうか)が確定しないので、1か月以上何もできない状態が続きました。「ITリテラシーの低さ」と言ってしまえばそうなのかもしれませんが、そんなに問題になるものなのか?と疑問に感じました。しかも「個人情報流出」のリスクを見られて外部の人と校内の生徒でわけるように指示され、工数は倍に膨れ上がりました。

スタンプ画像の制作を生徒に指示した

(最近のプリクラの仕様を知らないのですけど)プリクラにはスタンプというか、画像を貼り付けたりする機能があるらしいです。そこで、生徒にアイコン画像を作るように指示しました。(出来上がるまでに1か月以上かかったのですが)

おかげで、箱やらその他の出し物は生徒自身で作った

プリクラシステムの担保が取れたからか、その他の物理的なものは(ツッコミどころはたくさんあったのですが)生徒自身で作ってくれました。なんというか、「勝ち目」か「できること」が見えないと前向きに活動してくれないのが最近の高校生なのでしょうか。

設計せず、その場のノリで進めている

作るものの計画や設計があれば、無駄な買い物や不要なものを用意する必要がないのですが、その場でひらめいたものを購入するという現象が多発しました。お金は学校の予算を使っているので、その意識があればその場でひらめいたものを適当に買うということはあり得ないのですが、平気で購入してきました。この記事を読んでいるであろう教員の皆さんは予算管理をしっかりされることをお勧めします。本当に使いもしないゴミを購入してきます。
久しぶりに激怒しました。今は2年なので、来年は絶対に責任者にはしないことを心に誓いました。

結果

上位には含まれず、物理的なものに比べるとソフトウェアはまだまだ勝てないのかな?と思わされた文化祭でした。物理的なものは動きがあって、大変だったことが容易に想像できるという利点があります。ソフトウェアは「難しい」とか、「簡単にできる」という発想から教員が作ったと思われやすいのかもしれません。採点ルールがわからなかったのですが、デザイン科には勝てませんでした。「見た目を凌駕する技術」って難しいですよね。