アルジャーノンに花束を ダニエル・キイス ハヤカワ文庫NV

画像1 32歳になっても幼児なみの知能しかないチャーリイ・ゴードン。そんな彼に夢のような話が舞いこむ。大学の先生が頭をよくしてくれるというのだ。これにとびついた彼は白ネズミのアルジャーノンを競争相手に検査を受ける。やがて手術によりチャーリイの知能は向上し……天才に変貌した青年が愛や憎しみ、喜びや孤独を通して知る人の心の真実とは? 全世界が涙した不朽の名作。
画像2 母親の認知症が進行している時に、この物語は想像以上にリアリティを持っていると思いましたが、今日父親が電話で話す声を聴いて再びこの本のことを思い出したのでした。知能が上がると人柄が変わる。知能が下がっても人柄は変わる。
画像3 認知症で性格が変わって行く家族を見ていると、そのことを強く感じます。別人のようになってしまった親を不憫に思うと同時に、人の心と脳の関係性を理解できたような気がして来ます。
画像4 そのようなことを考えていると、やはり自分は信心深くはなれないと思ってしまいます。死後の世界などは存在しないと。それは人間の考えたただの空想であると…
画像5 AIが凄いと持てはやされますが、特殊な障害を持つ人の中には常人では考えられないような集中力や記憶力を持つ人たちが存在します。AIが凄いのはそれと同じだと考えます。一般社会に生きる人々のように些末なことで頭を悩ませない。余計な思考や感情を省けば、人間は信じられないような能力を発揮します。AIは機械的に作業しているだけで別に凄くはないのです。

<(ↀωↀ)> May the Force be with you.