アイノカタチ
◯◯が家に帰るとその中は何やら騒がしかった。一体何があったんだと家の中に入っていくとそこにはつい最近まで俺の彼女で今は東京にいるはずの人がそこにはいた。
?:あ、お帰り◯◯
〇:……何でここにいるんだよ……
?:うーん、◯◯に会いにきた?
〇:はぁ……本当は?
?:◯◯に会いに来た!
〇:マジかよ……賀喜遥香……
遥:何で本名?(笑)
〇:で、何しに来た?天下のアイドル様が。というか鍵どうした
遥:え?◯◯のお母さんに◯◯が元気にしてるか確かめてきてって言われたからその時に
◯:……
遥:で、生存確認しに来た!
◯:あのな……そんな人簡単にくたばんねぇよ
遥:いや……あんた1回家でくたばってたやん
◯:……まぁあん時は世話になった
遥:でしょでしょ!
◯:で?
遥:ん?
◯:いや帰らんの?
遥:今日ね、1日オフなんだ🎶
◯:で?
遥:久しぶりに◯◯に会うから一緒に居たいなぁってそしたらいないし……
◯:あのなぁ……
遥:まあまあ
◯:何する気だよ……
遥:さぁ出かける用意してください
◯:やだ
遥:ぶぅー
◯:何故今帰ってきたのに出掛けなきゃならん。見ての通り汗だくだぞ!?
遥:まぁまぁ。
◯:たく……それでどこ行く
遥:そんなん決まってんじゃん!あそこだよ、あそこ
◯:は?今から?
遥:そう!レッツゴー!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
2人は用意を済ませると最寄り駅から電車を乗り継ぎ某県にある某アミューズメントパークにやってきた。
遥:ほら、早く!
◯:はいよっと
遥:よーし、今から全部回るぞーー
◯:マジかよ……
それから閉園するまでの約6時間◯◯と遥香はアトラクションや限定フード、パレードを見て楽しんだ。
遥:楽しかったーーー
◯:さいですか……
遥:◯◯は?
◯:まぁ…楽しかった。けどそれ以上に疲れた……
遥:まぁ、6時間くらい歩き回ったもんね〜
◯:なんでお前は平気なんだ……前は2時間で即ダウンものだろ……
遥:そりゃあ色々やってれば自然に体力は付いてくるからね〜
◯:あっそ……
遥:◯◯はさ……私が乃木坂に入らない方が良かった?
◯:何だ、藪から棒に……
遥:だって……◯◯のお母さん言ってたよ?遥香ちゃんと別れた頃辺りからどこか上の空だって
◯:あぁ…まぁ最初の方は思ってた。まさかつい最近まで横にいた奴がアイドルになるなんて思わなかったからな。
遥:◯◯…………
◯:ま、でも数ヶ月経ったら何となくだが本当にアイドルになったんだなって思うようになったよ。
遥:◯◯はさ今の私とまだ◯◯の彼女だった時の私どっちが好き?
◯:そりゃあどっちも好きだ。
"でも俺は遥香、彼女だった時の遥香が1番好きだ。"
遥:◯◯……私も、アイドルになって◯◯と一緒じゃない生活をして初めて気付いたよ。
"私も◯◯の事が今でもずっと大切で大好きなんだって"
◯:遥香もかよ(笑)
遥:◯◯こそ(笑)
遥:私、まだまだ卒業する気は無いけど何時か卒業した時、私と付き合ってくれますか?
◯:もちろん。絶対迎えに行くから待ってろ。
それから◯◯と遥香は帰りの電車に乗り込むとお互いの肩に寄せ合いながら夢を見ていた。
それはとてもとてもロックな夢を。
◯・遥:(全く……好きというのはロックだぜ)
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