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「推しメンと結婚しました。」第6話 LIVE



2018年12月、場所は中国のMercedes-Benz Arenaに僕はいた。
元々僕は11月30日に北京の国際音楽祭に招待されていたため折角ならと思い終わってからエールフランスの北京上海の最終便に搭乗し、行っていた。

○○
「やっぱり大きいな、Mercedes-Benz Arenaは」

ブブッ

僕のスマホに通知が鳴った。僕は海外にいる時は海外の時にのみ使う専用のスマホを持っている。

絵梨花
「今日、本当に来てるの?」

送り主は生田絵梨花からだった。彼女には北京国際音楽祭に招待されてることもその後に乃木坂のLIVEに行くということも伝えてある。

○○
「うん。会場前にいるよ」

そこで既読が付いて返信が来ないのを見ると僕はスマホを閉じて、物販の列に並んだ。

………………………

物販の物を買ってから、会場周辺を歩いていると見知った人がいた。まだ史緒里が乃木坂に入る前に知り合った人で入った後も時折連絡をくれる人達で、良き友人であると思っている。

友人達と別れたあと、会場近くをうろうろしているとスタッフであろう人達に声をかけられた。

スタッフ
「あの、すみません。久保○○様ですか?」

○○
「え?あ、はい」

スタッフ
「申し訳ありませんが私共に着いてきてくださいませんか?」

○○
「えっと…何処へ……」

スタッフ
「生田が絶対に連れてこいと……」

○○
「あ〜……なんかすみません」

スタッフ
「こちらこそ、折角いらしていただいたのに御足労かけてすみません……」

…………………………………… 

スタッフさんの案内で連れてこられたのは、会場内にある一室。楽屋でも無ければ会議室でもなく特に何もないような部屋に連れてこられた。

しばらく待っていると、呼び出した人物がやってきた。

絵梨花
「本当に来てた(笑)」

○○
「昨日まで北京にいたからね。昨日の夜、上海に来たばっかりだよ。」

絵梨花
「それでどうして呼んだか、分かる?」

○○
「さぁ?」

絵梨花
「まぁいっか(笑)はい、これ」

○○
「……これは何?」

絵梨花
「今日のLIVEの関係者用のパス」

○○
「はい?」

絵梨花
「これで会場内何処でも入るよ?」

○○
「何でこれを僕に?」

絵梨花
「一応メンバーとかに紹介しておきたいし?それに君、乃木坂内じゃすごい有名人なんだよ?」

○○
「何で……」

絵梨花
「私が話してたのもあるけど、久保ちゃんがすごい話してたから(笑)」

○○
「はぁ……」

絵梨花
「それじゃ、終わったら関係者用の出入口前で待っといてね」

○○
「はいはい。それじゃ」

僕はそれを口にすると関係者用の通路を通り会場外へとやってきた。

……………………………………


あれからLIVEも終わり、外に出ると先程の友人達がいて少し会話してからも会場付近をうろうろしていた。するとスマホに通知が来た。


生田絵梨花
「まだ、会場にいる?」

まだいるのでいるよと打つとこう返ってきた。

生田絵梨花
「じゃあ、関係者パスでこっちに来てよ」

どうやらこれから僕は修羅場を迎えるようです。

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