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2022.12.10 ドローン妄想とコート新調

ドローン規制の緩和というニュースを見る。都市部上空でも自動操縦であればドローンを飛ばせるようになるらしい。すでに離島へ荷物を運んだり、畑に農薬を散布するような目的でドローンが使われているのは耳にしていたが、「とうとう来たか」という印象。知らんけど。

ただ、僕が見たのはまったく別のビジョン。

——2072年に起きたカスタトロフィにより崩壊した日本の首都、トーキョー。かつての賑わいは見る影もなく、瓦解したビル群は放置され、住所を持たない人々の楽園と化していた。

旧新宿高島屋ビルの階段に腰掛けた少年が双眼鏡を覗きながら叫ぶ。「輸送用のドローンだ!」。少年の視線の先には大きなコンテナを積んだ一機のドローンが飛んでいた。その声に反応し、建物の陰に隠れていた少年たちが飛び出していく。

彼らの手にはボーガンのような武器、弓には錘と紐が括り付けられている。「いまだ!」という誰かの掛け声とともに、ボーガンから一斉に矢が放たれる。その中の一本がドローンのプロペラに巻きつく。

少年たちは矢に付いた紐に飛びつき、綱引きの要領で力を合わせて引く。徐々に高度を下げていくドローン。誰かが呟く。「これでまた一週間は贅沢ができるぜ」。しかし、コンテナの中には食料はなく、かわりに一人の美しい少女が幸せそうに眠っていた——みたいな。知らんけど。

✳︎

コートを新調する。昔よりだいぶコートに受け入れられたと思う。それでもまだコートとの親密度は60%くらい。早くただならぬ仲になりたい。

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