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2022.12.13 頭スッキリ

美容院に行く。いつもの美容師Nさんにカットとシャンプーだけお願いする。

蓬生さんは髪の伸びるのが早いですね、とNさんから指摘される。生まれて三十数年、一度も髪の伸びる早さについて考えたことがなかった。盲点だ。通常は一ヶ月に1センチ程度らしいが、僕は一ヶ月に1.5センチくらい伸びるらしい。毛根が元気なんですね、と言われる。一応褒め言葉として受け取っておく。

夏も髪の伸びるのが早くなりますよ、と言われ二度目のへー。その美容師さんはネイルをしに行った時にネイリストから、夏なので爪が伸びるのが早いですね、と言われて驚いた経験があるらしかった。

美容師さんはこうも言う。でも、ダイエットは冬のほうがいいらしいですね。体を温めるために代謝がよくなってカロリー消費が早まるから、らしい。なるほど、それは納得だ。身震いは熱をつくるための反応というのは聞いたことがある(医学的にはシバリングという)。熱をつくるにはカロリーが必要だ。だったら、寒いところにいたほうが痩せるだろう。

だが、髪や爪はなぜだろうか。まあ、環境によって成長スピードが変わるのは植物も同じなので疑うというほどではないが、やっぱり根拠が気になる。美容師さんに聞いても知らないらしい。エプロンを取っ払って調べてたくなるのをグッと堪える。

美容院を出た瞬間にネットで調べる。つまり、こういうことらしい。

夏は冬に比べて気温が高くため、血管が膨張して血液の流れが良くなることや、新陳代謝も良くなるので体内の細胞が活発化しやすいらしく、爪も同じ原理で夏のほうが伸びやすい。つまり、新陳代謝の良し悪しが髪や爪の成長に直結するらしく、男性のほうが女性より伸びやすく、また髪が伸びるのが早い人は爪の伸びも早いらしい。

ダイエットも調べる。代謝が上がるのであれば冬こそ髪や爪の伸びが早まるのではないだろうかと思ったが、どうやらここで使われている「代謝」には基礎代謝と新陳代謝の違いがあるらしい。

基礎代謝とは身体を維持するための活動における必要最低限のエネルギーのことで、つまり、冬は体温維持のエネルギーがかかるからダイエットに向くらしい。これは正しい。

ただ、新陳代謝とは体の古いものと新しいものが入れ替わることだけを指す言葉らしく、医学や生物学における「代謝」と美容法や健康法の分野での「代謝」は意味が違うとのこと。なお、metabolismの訳語として「新陳代謝」とあてたのは夏目漱石らしい。へー。

髪や爪の成長が新陳代謝なのか微妙なところだけど、成長が促されることや冬のダイエットがおすすめされる理由については納得できた。髪の毛も脳みそもスッキリだ。

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