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晩酌

木曜日。年の瀬のスーパーで、ビールと焼きそばとチョコエッグをかごに入れてレジに向かうと、自分と歳のあまり変わらなそうな女が、鏡餅や根菜や魚介の類を目一杯かごに詰めて、やたらいい姿勢で並んでいる。

機関銃を向けられているような気持ちになったので、レジを離れて惣菜コーナーをぐるりと回ると、黒豆、田作り、栗きんとん、正月をささやかに整える人たちのために、うつくしい御節がどれも小分けに売られていた。

さっと辺りを見回して、かまぼこを自分のかごに加えてみる。仕方なく何かの帳尻を合わせたつもりが、思いがけず凛とした気分になったので、背筋を伸ばしてアルコール売り場に戻り、ゆく年にもくる年にも感謝してビールをもう1本かごに入れる。

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