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ノブレスオブリージュの教えと煉獄さんの生き方について

煉獄さんの中にある『自己犠牲』の精神は一体どこから来たのか。

煉獄杏寿郎という人物は武士道の人ではなく騎士道の人だと思う。

『心より尊敬するお館様』の考えを『理解できない』と言い切り、『全力で反対する』と意見の相違を訴えた。

君主であるお館様に対して異論を唱えることは武士道では絶対に有り得ないこと。

自分の信念に基づき君主よりも弱き人たちのために生きることを決めていた煉獄さんは、まさに騎士道の人でありノブレスオブリージュの精神を誰よりも持つキャラクターだと思っている。

煉獄さんの生きる大正時代はまだまだ因習的な男尊女卑の考え方が一般的であったはずなのに、煉獄さんは初めて会う弁当売りのおばあちゃんとその孫娘にすら最上級の敬意を持って接していた。

そして、
『人よりも多くの才に恵まれた者はそれを世のため人のために使わねばならない』
という母の教えは西洋に古くからあるノブレスオブリージュの精神であり、歴史ある由緒正しき煉獄家の一族として人のために鬼狩りをし弱き人を救い『責務を全うする』ことこそが煉獄家に生まれた者の宿命でもあるのだ。


初めての任務で自分と同じ鬼殺隊士達が命がけで子供を守った姿を目の当たりにした煉獄さんは
『君たちのような立派な人に いつかきっと 俺もなりたい』
と願った。

決して強くはなかったであろう隊士達を心から尊敬し、彼らのようになりたいと願う煉獄さんは、どこまでも自己犠牲に生きた強く優しい人なのだ。

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