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3/9 iGEM japan meet up

私の所属している坊ちゃんlabというサークル、先程投稿させていただいたSC(Science Communication)の活動だけでなく、合成生物学の大会であるiGEMへの参加も主な目標としています。
今日は途中参加という形ではありましたが、iGEM japan meet upという、日本のiGEMチームの方々の発表を聞いたり、各自質問や、交流を通して繋がりを持つという会に参加させていただきました。

まず最初に驚いたのは、英語力の基準がかなり高いことでした。帰国子女の方や、そもそも外国の方もいるので当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、日本語と英語が一対一くらいの比率で耳に入ってくるので、まずそれでレベルの高さに圧倒されてしまいました。こんなに耳に英語が流れてくるのは、お花見シーズンに京都観光に行ったとき以来でした。

発表はどれも凄いものばかりで、よくこんなテーマ思いついたな、と思うものも多く、面白いテーマが多かったです。

最後の交流会において、京都大学のiGEMチームの方とお話させていただくことができ、我々がほとんど触れられておらず、知らないことばかりのwiki作成について少し教えていただくことができました。周りの話を聞いていても、やはりwikiや数理モデリング、英語など、研究面以外での課題が山積みになっていることを実感した会でした。

さて、私はこの会に参加できて、本当に良かった!と帰りの電車の中でずっとニコニコしていました。会場から家まで2時間くらいかかるので、乗り換えもめんどくさい中ニコニコしていたのは異常事態です。なんでそんなに楽しかったかというと、ある方に出会えたことがとても嬉しく、刺激的だったからです。
まず最初に、今回の場はiGEM、合成生物学の研究の場です。ただ、私は専門は有機化学の道に行くつもりなので、正直言うと私の興味や将来の道とは全然別の分野なのです。いずれ関係ないこの分野も後々役に立つかもしれない、また、サークルでの研究というものをやってみたいという思いから参加しており、やる気もあります。ただ、やはり私が1番好きなのは合成生物学ではなく、有機化学、特に有機合成化学なのです。
あわよくば、iGEMを経て得られた合成生物学の知識や経験と、自分の専門の有機合成化学をかけ合わせて、他の人にはできない、新しいことが出来ないかな!なんて思っているのです。
それを前提として、今回、合成生物学の交流会で何故か「有機合成化学」という単語を耳にしました。まさか、自分と同じ考えを持った、似たような人がいるのかと、驚きました。交流会という場なので、何も躊躇することはありません。しっかりその単語を発した人に突撃していきました。

さて、話を聞いていると、自分より遥かに有機合成の知識を持っている方だと分かりました。まずTwitterを交換した際に、はて、その方のTwitterアカウントを私は何度か見たことがあったのです。Twitterに有機合成の問題を上げている方だったのです。私はまだ問題を作ることはおろか、知識と演習不足のために完答することすらままなりません。
名古屋大で天然物合成の問題を公開して下さっている福山先生を始めとした、全合成などで著名な先生方の名前が何度も上がり、本当に有機合成に長けている方というのがこれでもかという程伝わってきました。
学会などにも参加されており、日々論文を読み面白い反応を見ているのだそう。  
こんなに有機化学への愛と知識が豊富なこの方、作成している問題を見る限り、そこら辺の修士の人よりも(少なくとも紙面上の問題を解くという点では)全然優れています。私は学部何年生なのでしょうかと訪ねたのです。学部3,4年でも十分驚く程で、修士や博士でも何らおかしくないレベルでした。

返ってきた答えは、「中学3年生です」

私は最初、冗談だと思いました。そもそも話し方、振る舞いもしっかりとしていて、誰も中学生だとは思いません。そして圧倒的な知識量。高校3年生だとしても化け物です。僕が中学3年生のときなんか、スプラトゥーンとフォートナイトに明け暮れ、化学は周期表と簡単な化学式を“暗記”していたくらいのクソガキでした。
世界は広いものですね。大学院レベルの有機合成の知識を身につけ、学会での口頭発表の予定もあり、さらには合成生物学という全く別分野にまで手を伸ばしている中学3年生がいるとは。こんなハイレベルな人には初めて出会いました。
これまで私は、公立中学の上位、偏差値68~70程度の自称進学校で次席、理科大薬次席と、程々の環境でいい順位を出して、自分はできるのだと思い込んでいました。そして、それに甘えて英語や有機の勉強時間や熱量、集中が全然足りていなかったことにようやく気づきました。
まずこの方がTwitterに上げているような合成の問題、有名な人名反応などの院試レベルの問題は楽々解けるくらいの知識を夏までに身につけれるよう努力していきたいです。そして、こういった凄い人達ともっと会って話してみたい。刺激ばかりの世界に行ってみたい。と、これまで京都大学を志望していましたが、その想いがより強いものとなりました。

学生時代ゲームやYouTube、睡眠を謳歌した怠惰な生活を送って来た私が到底関わるはずのなかった方々とお話する機会を得られて本当に良かったです。1番印象的だったのは中3の方ですが、他の方ももう笑っちゃうくらい凄い方々ばかりでした。

話がまた戻りますが、この中3の方と、テトロドトキシンの全合成の話や、有機合成の問題集、参考書の話、著名な先生方の話ができて本当に楽しかったです。特に、この方が光延反応が1番好きと仰っていたのですが、私もインスタのIDをmitunobu SN2(みたいな感じ)にしている程光延反応が好きだったのです。好きな人名反応について語り合えるときがくるとは思ってもおらず、嬉しいを通り越して感動していました。

もし次この方や、他の凄い方々(語彙力)とまたお会いする機会が訪れたとき、もっと深い話を、同じ土俵で語り合うことができたらどんなに楽しいことでしょう。こんな人達と楽しくお話できるようになりたい!そんな想いが芽生え、勉強へのやる気が燃え上がってきました。

興奮していて何度も同じ話をしていますが、本当に今日この会にこれて良かったと、心から思います。

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