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根っこで会話する木々たち

「木が話す秘密の言葉」というTED Ed(教育系のTED)の動画を見ました。

森林の中の木々は地中に根を網のように張り巡らしていますが、その根の先には「菌根」という菌との共生体を持っています。菌は木が地中の栄養を効率良く吸収するのを助け、お返しに木が光合成によって作り出した糖類の一部を受け取ります。この菌根が木の根よりも更に遠くに広がって周りの他の木々の菌根と結びつくことで地中に広範で複雑な栄養と情報のネットワークを作っているというのが動画の内容です。

例えば、芽を出したばかりの子供の木。背の高い木の多い森では、若く小さな木は光合成に必要な日光を十分に浴びることができません。それを近くの大きな木が菌根を通して栄養を分け与え、生長を助けるのです。
驚くのは、このネットワークは栄養だけでなく、メッセージのやりとりもするということ。つまり、木々には認知能力があるということなんです。
干ばつや害虫の危機が近くに迫るなどすると、菌根ネットワークを介してその情報を木々間で伝え合い、事前に防御のための酵素を増やしておくといったことをするのだそうです。
そして、さらには、そのメッセージがどの木から来たかということまで分かるといいます。例えば、「これはお姉ちゃん(の木)からの情報ね!」という感じで(たぶん)。

『ナウシカ』や『アバター』の世界みたい!(余談ですが、私は『ナウシカ』のファンなんですが、『アバター』を初めて見たときはパクリだと思いました。)

古い木が経験から得た知識を若い木々に伝えるとか…。何というロマン!
昔、記憶を持つ木が登場する漫画を読んだことがありますが、もしかしたらすべての木がこういったネットワークを使って記憶を共有し、蓄積しているなんていうことも有り得るのかも。それを抽出して体験できる術があったらどれだけ素晴らしいことでしょう。木々は歴史の目撃者ですものね。

私は感動しやすいので、このTED動画を見てから目に入る木々がやけに美しく見えて仕方ありませんでした。(まあ、天気が良かったからというのもあります。)


…と、ここで終わっていれば、良い話だったのですが...。

てっきり私のように、「感動した」とか「自然への畏敬の念に打たれた」とかいうコメントであふれかえっているかと思ったYouTubeのコメント欄が、意外にも駄洒落・オヤジギャグの嵐だったので、ご紹介しておきます。

How do trees access the internet?
(木はどうやってインターネットにアクセスする?)
--They log on.
(ログオンする)   log=丸太
When a tree has more social skills than you
(木の方が自分よりコミュ力が上だと知ってしまった瞬間)←これはダジャレではありませんが、コミュ障の自虐が笑えます。
Wood Wide Web! (World Wide Web)
I'm not popular because I'm not fungi (fun guy).
(僕は人気ないんだ。陽キャじゃないから)
fungi=菌類、キノコ。ファンガイと発音

Trees have a language? That's inTREEguing.
(木が言語を持ってるって?それは興味深い。) 
intriguing=興味深い
Hey guys, can you leaf(leave) me alone?
(あんたたち、私に構わないでくれる?) leaf=葉っぱ
--Oakay. (oak=樫の木)
I don't have any tree jokes for now.
(今のとこ、木のジョークは思いつかないな)
-- *leaves* (*退室*)
leaves=去る(三人称単数形)。葉っぱ"leaf"の複数形でもある。 

こんなギャグで笑うなんて、私の頭の中はきっとオヤジか小学生なのでしょう。




ありがたくいただきます。